白銀はかぐやとどうなりたいんでしょうか?やっぱり結婚?
週刊ヤングジャンプ44号 赤坂アカ かぐや様は告らせたい229話 「Adolphe Pescaroloは守りたい」
終盤戦。以前作者赤坂アカ自身もいくつかの場所で「この作品はまとめに入っている」的な発言をしてたと思うのですが、今週のかぐや様はその手順の一つって感じでしたね。
で、この作品が完結するまでにまとめるべき課題、と言えば……。
かぐやと白銀はどうなるのか、ひいては四宮家をどうするのか。
石上と伊井野の決着。
この二つは絶対不可欠ですよね。
逆に言えばこの二つさえしっかり決着がつくのなら、それ以外の脇道の話は多少投げたまま終わったとしてもとやかく言わないです。私は。
例えばマキの苦悩とか、白銀の母とか、大林と町田の恋とか、まだ登場もしてない阿倍ひふみとか、龍珠の無理難題とか、先々代生徒会長とか。
ギャグ回も入れるなら、藤原やラーメン四天王などなども。
ただ帝と不知火はそれぞれ白かぐと石ミコになんらかの形でがっつり物語に関わってほしいですけど。
これまでに出た全てのことの決着をしっかり描こうとすると、かなりそうとう話数が必要になるんじゃないでしょうかね。単行本全40巻とか。
だからいくつかのことはもう簡略化したりカットしたりするのは、私はアリだと思います。私はね。
そして簡略化すべきでない話の一つが、今週の校長の話なんでしょうかね。
地味で特に目立つ点も無く前フリとか説明回とかいう感じではありましたが、意義はありそうな気がします。
さて、冒頭は、フランス校との交流会の前日。
準備は向こうがするから楽だと喜ぶ白銀を訪ね、その喜びをぶち壊したのは懐かしのベツィー!
かつて校長が白銀の器を試すために放った刺客!傷舐め剃刀のベツィー!
あの時なんで校長はフランス語を話せない白銀にフランス語のディベーターを放ったのかはこの際気にしないことにします!
(白銀がフランス語に無縁な混院補欠合格者だったのを知らない筈はないです)(だから気にすんなって)
そういや原作2巻のその場面では、ベツィーとかぐやのフランス語のセリフは「■■◆◆▲▲」と記号になってましたが、アニメ版では実際にフランス語を喋ってました。
(2巻)
フランス語が分かる人にはちゃんと分かるフランス語の罵倒や脅迫だったらしいです。
芸の細かい仕事でした!
で、アニメ版ではかぐやは要は「私がこの手で物理的に殺すぞ」と脅してたのだとか。
でも今週の原作のベツィーはかぐやのバックの四宮家のほうに恐怖している様子。
「マフィア」「にんげんかんたんころす」とかなりのレベル。
そしてそれは白銀が簡単に「噂」と一蹴できるようなものではないわけです。
そう言えば。
連載初期のかぐやは、ギャグシーンで藤原や校長を内心で呪うときにはよく「私が四宮家の威光を振りかざせばあなたを潰すくらいわけないのよ」みたいな感じのモノローグを語ってました。
他にも、荻野を学校から追放したときも、生徒会長選挙で対立候補の本郷を辞退させたときも、「四宮家の威光」を実際に利用していました。
かぐやは、物事を思い通りにさせたいときに、校内に轟く「四宮家の威光」を自分自身が都合よく利用していたのです。
と、そこはいったん置いといて話を戻して、ベツィーは交流会の準備が全然できてなくて白銀にヘルプを要請しにきたことと、校長はいろいろと白銀を試していたことを話します。
白銀からしたらあまりに意味不明。試す?何を?何で?
ちょうど本人が暇そうに遊んでるので直接聞いてみましょう。
校長はここで白銀に種明かしすることに決めたようです。
まずは秀知院の理事長がかぐやの長兄四宮黄光であることが読者に明かされました。
これは驚かない情報ですね。後付け感はやや強いですが、むしろ「そうでしょうとも」って感じで。
そしてその「威光」は司法や警察にすら届くという。
現代のネット社会たる現実の日本なら「上級国民」が自分らの悪事を握りつぶすことは昔よりはずっと困難になっていますが、この作品の世界観では四宮家はそれすらも凌駕できるほどの権力者ってことです。そういう設定。
校長はそういうものの暴威から子ども達を守りたいと思ってる人です。
情と義の人。
それは分かったけど、なんで校長はかぐや一人をそこまで特別扱いして気にかけてるの?
(彼女と相思相愛なのがみえみえだった)白銀をテストするほどに。
それはどうやら、校長から見てかぐやがこの学校であらゆる意味で危険な状況にいて、全力で救わなければ本当にやばいからなようです。トリアージが赤だと。
彼はスヌーピーの有名な名言を引き合いにします。
これは私も知ってて、このブログにも以前書いたことがあります!
「You play with the cards you’re dealt.(配られたカードで勝負するっきゃないのさ)」。マジで名言。
そして彼独自の解釈。「君たちはまだ自分にどんなカードが配られているかも分かってない」
おおー。
私はここ読んで、このことがかぐやの「四宮家の威光」に繋がってるんだな、と思いました。
かぐやはこの最強カードを本当に虫の良い使い方をしてきました。
自分を苦しめている四宮家のおいしい部分だけはちゃっかり甘受してきたわけです。
かぐやはこのカードを安易に使うことがどれくらいやばいのか、また自分がそれの他にどんなカードを持っているのか、を、まだ全く理解していないと。
そういう意味なのかな、と私は勝手に感心しました。
それを白銀に諭してかぐやに成長してもらいたいのかな、と。
すごいぞ校長!かっこいい!
さて。校長が言う「かぐやを巡ってこれから起こる大きな騒動」が具体的になんなのかはまだ謎です。
役者は揃いつつある感じですけどね。また意外な役者が絡んできそうでもあります。脇道のキャラが実は脇道じゃなかったりとか。
で、騒動がなんであれ、それに白銀は何ができるのでしょう?
つうかどうしたい?
結婚したいのでしょうか?
でも親の離婚を見た彼は結婚にそんなに夢見るでしょうか?
ま、なんにせよ頑張れや白銀。
If you really want something in this life, you have to be determined!
(もしこの人生に本気で何かを求めるなら、 断固そうしなきゃ!)
これもスヌーピーの名言。
あと余談。
アニメ版でもスヌーピーネタが一度ありました。2期9話で。
このときはただ大仏がマーシーに似てるってだけの一発ネタでしたが、今改めて見ると、マーシーとそして伊井野扮するペパーミントパティは同じ男(チャーリーブラウン)に片思いしてる同士って設定が、なんか、妙な、なんか、ねえ?