最近、「こんなものすごい酒が世の中に存在するのか!」と驚いたことがありました。それが北関酒造株式会社の「清酒とくまる うまくち原酒」です。
アルコール度数が20%であることに驚きました。に、にじゅっぱーせんと……。
単に私が無知だっただけのことなんですが。この世には紙パックの100円の原酒があるということに。
しかしやっぱりこれはものすごいお酒だと思います。
さて。先日ドラッグストアのお酒売り場を何気なく眺めてて、ちょっと紙パックの日本酒が目にとまりました。
お酒は好きなのですが普段飲むのはチューハイで、でもたま~に違うお酒を飲みたい気分になります。それが今回は日本酒でした。
私は日本酒は無知です。高級なのを飲み比べしたこともろくにありませんし、味の違いもよく分かりません。でも嫌いではないって感じです。
で、この「うまくち原酒」なのですが、本当に何の変哲もないよくあるパック酒です。
税込107円なのも、激安パック酒としては普通って印象です。
しかし手に取って裏面を見て驚きました。
「アルコール分 20度以上21度未満」であることに。
普通こういう清酒は14度くらいです。それがこれは20度。
ただ、もともと原酒ってそれくらいのアルコール度数であるものなのだそうです。
原酒とは、清酒が製造されて度数を調整する前の段階のお酒を言います。私はそのことにも無知でしたので、店頭でこれを初めて見たときにはただただ驚きました。
はっきり言って20%というのはそのまま飲む度数じゃないです。水割りか炭酸割りにしてせめて15%くらいにして初めて普通に飲めるようになる度数と言えます。私にとっては。
世の中では一時期ストロング系チューハイが9%なのは高くて危険だと問題になったことがありました。あまりにも飲みやすいから簡単に飲み過ぎになってしまうことが。これはその倍以上です。
そんな、ものすごい酒が、原酒が、こうやって飲みやすい小さい紙パックで激安で売られてるわけです。
ひええええ。
で、買ってきて飲んでみました。そのまま飲む度数じゃないとか言ったくせに。特売日に実質70円くらいでした。
飲んでみた感想は、少しの安心と少しの恐怖、と言ったところでした。
ストローをさしてチューチュー飲むわけですが、私はこれを気軽にチューチューするのは無理でした。やっぱりアルコール度数が高すぎて。
夜中に自室で、ピーナッツをおつまみに、パソコンでだらだらネットを眺めながら飲んでみたのですが、一口目で「うわ、きつい!」と感じて、以降はかなり意識してチューチューするのはほんの少しずつ「舐めるように」して、飲むピッチもかなりかなりスローを心掛けて、それでも半分くらいで「うわ~、急に一気に飲み過ぎちゃった」って黄信号になりました。それくらい強いお酒でした。
安心したのは、私がこれを「異常に強い恐ろしい酒だ」とちゃんと正常に感じることができた点です。
自分は酒カスではないと思うことができました。
恐怖したのは、世の中にはこれを普通に飲めてしまう人がいるってことです。そうじゃなければこのお酒は販売なんかされてない筈です。
というか世の中には40%くらいのウイスキーをストレートやロックで飲む人は昔から普通にいるわけで、正直言って私には全く理解できない次元で、これはその次元に住む人が飲むためのお酒なのかもしれません。
ちなみにお酒の味はよく分かりませんでした。
ところで成人男性のお酒の適量は一日平均20グラムです。
私はこれは結構守れてます。一日に飲む量はオーバーしてるんですが、毎日飲酒するわけではなく三日に一回程度で平均量は余裕で下回ってます。
もちろん毎回20以下にできればもっといいのは承知してますが、それを言ってしまえば一番いいのはお酒を全く飲まないことですからね。五十歩百歩ですが、せめて五十歩の内の次元には居続けるようにしたいものです。
でもこのうまくち原酒はこんな小さい紙パックで36グラムです。
これだけを二日に一本のペースで飲むんなら、私の普段のチューハイとほぼ同じで「適度なお酒」と言えるんでしょうけど。
でもこれは、この小ささと安さと紙パックのストローが、「濃度」と「コスパ」と「飲みやすさ」のバランスが、どうしてもものすごく超次元的な存在に見えたのでした。