今週のかぐや様はマキ、柏木、翼の最終回とのことですが、私はそれよりも石上が帰国してることと、彼の子安への思いについてのほうが印象的だったので、まずはそっちの感想を先に書きます。
週刊ヤングジャンプ38号 赤坂アカ かぐや様は告らせたい263話 「四条眞妃と柏木渚と田沼翼の最終回 前編」
いやいやそれよりもまず最初に驚いたのは、1ページ目の作画ミス。白銀の眉と目が描かれてなくて、一体どうしちゃったの!?
どうやら今回、画面の中の白銀の絵はほぼコピペなようで、表情の違いだけ変えてる感じだけど、その違いの作画の忘れってとこでしょうか。
これは担当編集者とか編集長とかの責任。作画ミスはどんな漫画家にも起こるヒューマンエラーですが、第三者がそれをチェックしてカバーする機能が働いてない証明に見えて非常に不安になります。マジでいろいろと大丈夫???
で、石上です。作中は8月になってて、石上が普通に生徒会室にいます。なぜいる。
石上は258話で唐突に「スイスにホームステイに行く」と言い、259話のかぐやのカメラ回ではまだ日本にいて、260話伊井野回ではHSに行ってて、そして今回263話では普通に生徒会室にいます。
出発の様子も描かれず、スイスのHS先では持参したゲームで伊井野と遊ぶ様子だけが描かれ、HS先で他に何をしたのかも全く語られず、帰国の様子も描かれず、彼がなんのためにスイスに行って戻ってきたのか私は本当に本当に理解に苦しんでます。1,2週間程度の超短期HSっぽいですが。
意味が無さ過ぎます。
作劇的な意味で考えれば、伊井野が勇気を出すための設定装置のような役割はあったのかもしれませんが。でもそう解釈しようとしても、そもそも石上がなぜHSする決心をしたのかとか背景が全然分からなくて、装置としてまるで完成してないように見えます。
あーやっぱ駄目です。私は258話のころからこの展開を全く咀嚼できてなくて、今彼が帰国して終わったことになっても「このホームステイは一体何だったの?」って疑問を振り払えずにいます。
近いうちに「石上優と伊井野ミコの最終回」があるとしたら、そこで少しでも理解の材料が出ればいいなと思い……いや思いません。伊井野の物語は描いてほしいことが他に山積してて、こんな問題にページを割いてほしくないです。うああ。
ステラの押し花とか、ハートのキーホルダーとか、次期生徒会長選挙とか、細かいところではさらに荻野と大友の事件絡みとか、平野●耀主演の桃缶の映画とか、人前で演説できない恐怖症とかナンパにひっかかりやすい危うさとか、大食いとか詩とか、伊井野(石ミコ)について見たい物語はページがいくらあっても足りないほどなんですが、これらすらも望みはもう薄いと思ってるのに。
ふう。ホームステイについてはいったん置いといて、次は石上の子安への気持ちについての感想です。
これは終わるまでに描いてほしいものの一つでした。今週そこに少し触れられるのは良かったと思います。
彼はマキから「つばめ先輩に彼氏ができた」とものすごい嘘を聞かされて、ものすごいショックを受けてました。
あ~、そうなのか~、ショック受けるか~。
本来なら子安に彼氏ができても笑顔で彼女の幸せを祈れるのが最良の境地なのですが、石上はいまだそこまでは至ってないわけですね。
石上は「別の女に目を向ける」ようにして、まずその女に本当に癒してもらったからこそだいぶ立ち直ったんですけどね。
なのにこいつはその女をほっぽってホームステイに……いやそこはもういいですね。
ただまーでもまー、私は、今の石上の心には伊井野の存在が大きくなってても子安に他の男ができたらショックってのは、男として気持ちは分からなくもないです。同時にあれだけ伊井野と急接近して意識しておきながら、いまだ子安にウジウジすることにイライラもしますけどね。どっちの気持ちもあります。
あと。逆に子安の心情についてもちょっと思いが至りました。
大学で新生活を始めて最初の夏休み、もし本当に新しく彼氏を作ったとしても、心証は悪いですが、でも何も罪は無いです。彼女にはそうする自由はあります!
でもその場合子安はそのことを石上に報告する筋合いはあるように感じます。石上と交流を続けることを望んだのは子安のほうですし。
でもでも本当にそんな報告したらやっぱり石上はひどく傷つくとも思います。
でもでもでも私は「子安は石上に対してそんな心遣いはしなさそう」という印象もほんのちょっとだけあります。なんかそんな感じしません?どうでしょ?
子安のほうは「石上を傷つけた傷」から立ち直って新しい恋に目を向けれる日は来るのでしょうか?
あるいは「優くんが新しい恋を見つけるまでは、私も」と思ってるかもしれません。それもありそう。
子安は、今もし石上に彼女ができたら笑顔で祝福してくれそうな気もします。
そういやかつて子安は伊井野を少し意識してた様子もありましたけどね。
(16巻)
私としては、「もし石上と伊井野が晴れてくっついたら、子安はどう反応するか」も、見たいものの一つだったのかもしれません。
伊井野が絡むと書きたいことが止まりません。本編のマキとかの感想に戻ります。いや戻るどころか始めてもいませんでした私。始めます。
今週読んでて改めて思ったのは、翼はマキには恋愛感情を全く持ってなかったことです。
マキは10歳くらいの頃、翼の祖父田沼医師のあの病院に入院したことがあるらしく、そこで翼がよく来てくれて好きになった、と。
(この新事実は過去にあった言及と矛盾してるのですが、例によって気にしないことにします😑)
(11巻)
でも翼にはマキとのその思い出も、後に中高でも級友になったことも、本当にただの友達としての意識でしかなく、翼は全くの別の女に惚れていった、と。
マキにとっては最初から完全脈無しの恋だった模様。切ないねえー。
なので柏木にとっては、その事実を知らなかったんだから、本当にただ「元から好感を持ってた男子から壁ダァンされてOKしてみた」ってだけに過ぎず、全く何の罪も無いことです。
この漫画、初期~中期では「柏木は意図的にマキから翼を奪ったのではないか」って疑惑がありましたが、彼女はシロでした。
いやそのへんは関係無いかな。仮に逆に柏木のほうが翼に惚れて、彼女がマキに「私田沼君に告白してみようと思うんだ」とか相談するようなよくあるパターンだったとしても、それでも柏木には何の罪も無いです。
柏木はサタンでも悪女でもなく、本当にただの女の子でした。
この件は誰にも罪は無いです、が、落ち度なら、マキに重く存在すると思います。
やっぱりマキはそんな昔から翼が好きだったんなら、告白とは言わずとも、せめて好きアピールとか、積極的に話しかけるとか、他の級友も交えて頻繁に遊びに行くとか、少しでも頑張るべきでした。
翼の立場からしたら、フリーの男子中学生とかなら「クラスで一番仲のいい女子」なんてそれだけで恋愛候補に入ると思います。ですよね!!!
マキは長い時間を持っていながら、自分をそのポジションにする努力、少しずつ距離を縮める努力を怠ったのでは。
この漫画流に言えば「好きにさせる」「告白させる」とかの頭脳戦をさ。
マキはかぐやとよく似てるという設定ですが、ここに関してだけは大きく違ってましたね。
しかし時すでに遅し。
そして「時すでに遅し」は柏木にも言えることです。
今回初めて彼女は「マキちゃんが翼を好きだった」ってことを知り、でも今これを知ったところでどうにもなりません。
ここから何がどうなったら状況は好転するんでしょうかね。私はさっぱり分かりません。
そして来週は休載!
合併号開け早々の休載ですが、これは定期的なローテーションでしたっけ。
あと余談。
先週発売された「増刊ヤングジャンプヒロイン2」にとある短編が4ページ載ってたわけですが、私はこれは本屋で立ち読みしただけですごめんなさい。なので感想を語るのはさすがにやめときます。
ただ立ち読みという行為自体は小売店が黙認してれば全く違法ではありませんので!