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かぐや様は告らせたい264話感想 ある種のバウムクーヘンエンド

マキが救われるには、やっぱり「吹っ切る」以外にはありませんでした。

 

それはこれまで盟友白銀石上がしきりに「そうしなよ」と言ってきたことですが彼女は「くんを諦められない」と言い続け、今回ようやくそれができ……できかけた瞬間に結局「とどめを刺される」という形で、この問題は決着となってしまいました。

 

あとこの件で印象的だったのは、翼は最初から最後までマキに対して惚れるどころか心が揺さぶられることすら一度も無く、本当に脈の無い完全100%横恋慕のまま終わったことです。マキにとっては本当にきつ~い恋でした。

 

週刊ヤングジャンプ40号 赤坂アカ かぐや様は告らせたい264話 「四条眞妃と柏木渚と田沼翼の最終回 後編」

 

さて。私はなんか、「マキと柏木と翼」の関係を、「伊井野子安と石上」もしくは「大仏と伊井野と石上」の関係と対比して見てしまいます。

 

マキの抱える苦しみは、石上と子安が「うまくいくかも?」って頃の伊井野の苦しみ、そしてその次に、石上と伊井野が急接近した時の大仏の苦しみとほぼ同じ物です。

 

(ちなみに私は大仏の思考回路については全く理解はしてないのですが、そこは置いときます)

 

でも、伊井野や大仏がつらそうに涙してたときは、完全シリアスの切ない恋の絵だったのに、マキが泣く時は本当によくギャグ顔ギャグ扱いになってて、そこも「マキ可哀想」って要因の一つでした。

 

(マキの苦しみだけはギャグにできる)

 

マキほんま可哀想。境遇も漫画内の扱いも。

 

 

 

あ、そういや今週は伊井野が生徒会室にいて1コマだけ喋ってました。普通に石上と。

 

 

「なあお前らにとってホームステイは何だったの?」については、私は前回の感想ブログで散々書いたので今回はもうやめます。それより思うことがありました。

 

伊井野にとって柏木と翼って元々は「校内の風紀を乱すカップル」でした。

 

校内でこいつらが乳繰り合ってるのを彼女が目撃したことが一度ならずありましたよね確か。

 

しかし今の伊井野は、振られて傷心の翼が生徒会室に泣き付いてきても、彼を慮るくらいはできるようになってるので、ここに彼女の器量の成長を感じなくも無いです。(その一方で伊井野は校内で乳繰り合うかぐやと白銀を見かけても取り締まれなくなってしまってもいたのですが)

 

翼と伊井野が生徒会室で二人きりでいた間は一体どんな会話してたんでしょうね。

 

メソメソ泣く翼を伊井野はどうなだめたのかを想像すると、少し楽しいです。苦労したことでしょう。

 

 

 

で、えーと、柏木は翼と別れてマキに譲る選択をし、マキはそれを固辞し、両者がその主張を直接ぶつけ合ったことで、雨降って地固まる展開となりました。これが結局一番の着地点(妥協点)であると私も思います。めでたしめでたしです。

 

ただこれをもっと早くできてれば良かったんですけどね。

 

そうできなかったのはやっぱりマキに勇気が無かったせいだと思います。早いうちに翼と距離を縮める勇気、柏木と翼がくっついたときに未練を断ち切る勇気、柏木と距離を置く勇気、あるいは逆に本音で話す勇気、そのどれかがあればここまで苦しむことも無かったのに。

 

彼女をどうにもできないデッドロック状態に追い込んだのは、彼女自身です。

 

白銀と石上と三国同盟を組んで慰めにはなっても解決にはならず、この状態を打破できたのは、結局こう突発的に起こってしまった柏木との直接対決しかなかったのでしょうね。

 

 

そういやネットでは「マキには幸せになってほしい」というコメントをかなり見かけます。まー私もそれに全く異論は無いのですが、マキに関しては「自分を幸せにできるのはやっぱり自分自身だよなあー」ってのを私は妙に強く感じます。般若心経にも通じてることです。

 

今回デッドロックを徹底的に破壊されたのはいい機会でした。彼女が世界の視野を広げて自分を幸せにする勇気を持てるようになることを願ってやみません。

 

 

 

しかし。

 

今週はそんなせせこましいセンチメンタルを吹き飛ばすオチでした。

 

やっぱり柏木は妊娠してました。

 

 

うーむ。これはどうなんでしょうね?

 

コンドーム無しでやっちゃったんでしょうか?そうだとしたら論外に愚か。

 

毎回必ずつけてたとしたら、それでも避妊率は100%ではないらしいですから、コンドームで回収しきれなかった翼のわずかな精子が、極めて低い確率で柏木の胎内で目的を達成したことになるので、その場合は田沼一族の生殖力に驚愕するしかありません。

 

きっと男子が産まれるのでしょう。

 

18年後にはその子も若い娘を孕ませるのでしょう。

 

田沼医師は生きてるうちに玄孫(やしゃご)の顔を拝めるのでしょう。のび太とセワシ、ジョナサンと承太郎の関係です。

 

長生きできたらあるいは来孫(らいそん)もね!

 

 

 

って来孫はどうでもいいです。問題はマキです。

 

今回せめてもの幸いだったのは、マキは吹っ切る決断をできてからこの事実を知ったことでした。

 

順序が逆だったら彼女の精神は完全に崩壊してたと思います。本気で。

 

危ないところでした。

 

 

 

さて、今後は、柏木も翼も子どもができたことはまんざらでもないようだし、二人は上級国民で自分らの人生なんてどうとでもできるだろうから、卒業したらきっとめでたく出来婚するんでしょうね。

 

当然マキも式には参列します。

 

引き出物にはバウムクーヘンを貰います。

 

そのとき彼女はそれを持ち帰って自室で一人で食べるのか、あるいは一緒に食べてくれる誰かがいるのかは、分かりません。

 

 

(ラストページではマキが誰か男と出会うような描写がありますが、この男はきっと「誰なのか」とか考えるのは無意味で誰でもない男って感じです。阿部ひふみとか渡部神童とかでもありません。たぶん。)

 

 

バウムクーヘンエンド」って言葉ご存じですか?

ピクシブ百科事典って基本的に低品質だけどこの項目はよく書けてるので、読むと面白いかも。

 

マキは翼とはフラグの一つも全く立てられなかったので、正確にはこの項目には当てはまらないとは思います。

 

でも私はマキは絶対引き出物でバウムクーヘンを貰うと思います。そこだけはバウムクーヘンです。今週号読んで私はなんでか真っ先に「バウムクーヘンエンド」が頭に浮かんだんだから、しょうがないです。

 

 

あと、今週ちょっとだけひっかかったのは、中学時代のかぐやとマキは本人同士も家同士も敵対してたのに、その頃にマキに心酔した柏木は「四条家派」となったわけではないのか、ってところ。でもまーこのへんは解釈のしようがあるから不自然ってほどでもないです。

 

 

 

 

 

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