アニメ「かぐや様は告らせたい ウルトラロマンティック」は全12話らしいですね。
公式ツイッターが6話終わったあたりに「来週からは後半戦」って言ってましたし。
来週からはいよいよ後半戦です。お楽しみに。
— アニメ「かぐや様は告らせたい」公式 (@anime_kaguya) 2022年5月6日
あと一歩#かぐや様 pic.twitter.com/ezGWD27wiv
「2クールの24話くらいやってくれよ」とも思いましたが、そうはならなかったようでちょっと残念。でもしょうがない。最終回まで前向きに楽しんでいきたいところです。
今このブログを書いてる時点でもう9話まで放送されたのですが、今回は6話までくらいの「前半戦」の大まかな感想とかただ頭に浮かんだこととかを書き垂らしてみます。
そう、一言で言うなら「楽しんでいきたい」に尽きます。今この作品に思うことは。
さて。アニメ2期「かぐや様は告らせたい? 〜天才たちの恋愛頭脳戦〜」が放送されたのは、えーと、2020年の6月までか。その2期最終回で「3期あるかもよ?」と匂わせがあって、3期が正式に発表されたのが2020年10月でした。
そこから約1年半を経て3期の放送となりました。こうやって振り返ってみるとなんか「長かった」って感じたけど、1年半ならむしろ早いほうでしたね。
しかし現在放送された分までを見るには、急ピッチで製作されたけど出来の粗さとかは全く感じず、いろいろ凝ってて面白くて楽しい作品だと思ってます。
製作の労力を省エネしてると思う箇所もちょいちょいあるのですが、でもそれを手抜きと感じさせないような丁寧な「力の入れどころ、抜きどころ」の取捨選択がなされているって感じです。
お見事な職人芸。これからの時代のアニメ制作には必須の技術ですよ、こういうのって、きっと。
そして作品のノリは1期2期と同じく、「足し算の演出」が基本だなと感じました。
原作ではごく普通の何気ないシーンに、大げさに演出を足したり、他作品のパロディを組み込んだり、そういうのを積極的に取り入れて、わいわいと賑やかに楽しくしてくってのが相変わらずの基本姿勢。
私はそういうのを素直に「楽しいなあ」と受け止めてます。そう思えること自体がなんか嬉しいほどに。
例えば、4話内「石上優はこたえたい」で原作にただ「僥倖」って単語が出てきただけのシーンで、その単語が印象的に使われた作品「カイジ」をパロって、伊井野をカイジ風に描いてしまうという凄まじく強引なネタとかありました。面白かったです。このネタ思いついた奴は素晴らしいアホです。
他にあと特筆すべきは、3話内「白銀御行は信じられたい」の10円玉ゲームで、石上から「あれはそういう生き物なのでカウントしてません」と言われた伊井野が、原作では何も無かったところなのに、一瞬死んだ表情になるところ。
彼女がなぜこの時点でこんな表情になるのか、なぜこんな一瞬をわざわざ足したのか、想像したらなかなか深い物があります。正解は無いので各自勝手な解釈をしましょう。
彼女の中の石上への感情が動くのはこれから後のキャンプファイヤー、そして(今期アニメにはならないけど)冬休みの骨折以降です。なのにここでこれとは。
まーこういう印象的だったアニオリ演出を逐一列挙してもキリが無いので割愛しますが、私は非常にポジティブに楽しんでいます。
ただ全てに満足してるわけでもありません。
「ここで何か足してほしかった」ってところに何も無くて落胆したこともありました。
それは例えば、かぐや様って作品自体に私が思う不満点の一つ、大仏こばちについて。
彼女は初登場時以降、後から新事実が判明することがあまりに多く、最終的には「実は男関係が派手で美人で難題女子で元アイドルで、石上へ特殊な好意を持ってて伊井野には不満を募らせていた」って人になりました。伊井野が石上への好意を自覚した時には「良くない」と言ったりもしました。
その設定を踏まえて過去の話を見返すと、辻褄が合ってないと思うことが多々あります。
今回で言えば2話内「白銀御行は取り持ちたい」がそれです。大仏が「石上&伊井野なかよし大作戦」をわざわざ実施した心情は、私は理解に苦しんでいます。うまい脳内補完も全然思いつきません。
なので、私は、ここが今回アニメ化されるのなら、何か彼女の心を理解する材料になりそうなアニオリ演出が追加されるのを少し期待してたのですが、無かったです。結局ここは原作でもアニメでも消化不良要素になってしまいました。
まーこれはアニメ2期でもそうでしたけどね。
大仏は難題女子で校内の有名人だというのなら、伊井野が生徒会長選挙に立候補した際応援演説すると注目を集める筈です。
でもその時の大仏は「どうでもいいモブキャラ」としか扱われておらず、後から見返すとどうしても設定の矛盾が浮き彫りに感じます。アニメでも結局そのままでした。(ただ選挙編アニメはそこ以外はとてもとても良かったです)
ついでに言いますと、彼女の矛盾はそれだけでは無いです。
(20巻)
そもそも元々は校内恋愛を嫌い取り締まろうとする伊井野と、男とばかり交遊してたという大仏とが友達になってること自体がおかしいです。いくらお互い友達がいない者同士だったとしても主義が相いれなさ過ぎです。
さらにそんな大仏は選挙の時には伊井野の「男女の接近禁止!」のビラを配ってたんです。どんな顔でそんなことができるんでしょうか?
私は本当に大仏こばちってキャラを理解できてません。できるだけ好意的に解釈しようとしたのですが。
ってすいません。これはアニメ3期前半の感想そのものとは離れた話です。
しかし敢えて言いますが、かぐや様って作品にはこういう「破綻してるとしか思えない設定」がどうしてもいくつかあり、原作を読んだときのその違和感を、アニメで再び、特にアニオリ補完もなされずそのまま再体験してしまい、それがどうも心にひっかかるってのは、否定できないありのままの感想です。
ちなみに私が思う破綻とは主に「大仏こばち」「四条帝」「四宮家」の三つです。
なので、他にも例えば、6話内「生徒会は進みたい」の三者面談の際に、かぐやは「お父様は来る筈無いですよね」って(実は父が来ることに淡い期待を抱いてる)セリフ言いますが、かぐやの父四宮雁庵はこの時期にはすでに脳梗塞で倒れ認知症も患ってることが後で判明します。
これくらいは些細な齟齬ですが、だからこそアニメではちょっと修正してもいいんじゃないのかな、とか、思ったりもしました。
うーむ。これらは本当に細かいことかなあー。今かぐや様を本当に心から楽しんでる人にとってはこんなこと言う私のような奴はクッソうざいアンチにしか見えないかもしれません。すまん。
しかし繰り返し言いますが、これでも私はこのアニメをポジティブに楽しんでるんです。
アニメだけでは無いです。原作にも作品全体にも「不満点や破綻があることを認めた上で、私はこの作品は好きだ」と思ってます。
アニメのいいところはもっとたくさんあります。
この作品のキモであるかぐやの恋愛シーンについては担当声優古賀葵の演技は本当に素晴らしいです。
5話のラップ回のエンディングもすごいと思いました。
早坂や柏木や圭ちゃんやマキが主役の回とかは、彼女らの魅力がいつもふんだんに発揮されてると思います。
本当に楽しんでます。
そして何より3期の本番はここからです。
文化祭のウルトラロマンティックを楽しみにしてます。
3期が最終回になったらまた感想ブログ書くつもりです。
そして私は今後も、不満を垂れたり重箱の隅をつついたりも、すると思います。
それでもなお私はかぐや様って作品が好きです。伊井野ミコが好きです。
ところで。3話のあれは、ダークネスでしたね。
アマプラでも見れます!
もう一つ全く関係の無い余談。