恋愛漫画のカプ論争を自分達でやる恋愛漫画を私は初めて見ました。前代未聞でした。
週刊ヤングジャンプ25号 赤坂アカ かぐや様は告らせたい179話 「四宮かぐやの無理難題「仏の御石の鉢」編」
まずは今週のヤングジャンプでは、企画ページ「お絵かき坂道」で赤坂アカが日向坂46の小坂奈緒と上村ひなのの似顔絵を描いてました。
ひょへぇー。
赤坂はアイドルをテーマにした【推しの子】の連載を持つくらいですから、造詣が深い?
こういう坂道とかAKBとかのアイドル集団で、【推しの子】のアイみたいに半年くらい休業してから復帰したことがあるアイドルってどれくらいいるんでしょうね。
さて本編は、どうやら前回からの直接の続きなようで、石上 VS 藤原のゲーム対決も済み(どっちが勝ったんでしょうね)、石上が生徒会の仲間に「子安とのデートはどうだったか」の報告するシーンから始まりました。
そういや今週のサブタイは「四宮かぐやの無理難題」の新シリーズ「仏の御石の鉢」編でした。
子安のときは「燕の子安貝」編という名で、これらは今更説明の必要無いでしょうが竹取物語のモチーフです。
かぐや姫が求婚者に課した難題。えーと、燕の子安貝、仏の御石の鉢、火鼠の皮衣、龍の首の珠、蓬莱の玉の枝だそうで。
うち4つが、子安つばめ、大仏こばち、不知火ころも、龍珠桃の「難題女子」の名となってる世界なわけですが、なんか……竹取物語とかぐや様は告らせたいでの登場人物やキーアイテムの名前って、規則性のある対比は特に無さそうにも感じますが、どうなんでしょうね???
話を戻して、石上は子安とのスカイツリーデートは「まーまー成功」だったようです。
先週の石上は特にご機嫌でもない様子だったので「うまくいかなかった?」とか思ったけど杞憂でした。
そして、報告を聞かされている伊井野が(自分から知りたがったくせに)死んだような顔をしてるのが痛々しくてつらいです。
(ここ、伊井野の絵がタイトルロゴより前面に配置されてて、この作品では珍しい演出)
しかしそれでも、石上本人は伊井野が沈んでることにまるで気づきません。
かと言ってここで彼の鈍さを責めるのも酷です。
石上の視点で考えたら「あいつが僕に惚れてる」なんて天地がひっくり返ってもあり得ないことですから。
場面は変わって風紀委員室。かぐやが大仏に会いに行きました。
石上の中学時代の例の事件が記されたレポートを大仏が持ち出したことに気づき、直接問い正すために。
ここの表情が「返答次第では貴方を殺しますよ」という意志を感じさせてナイスです。
かぐやは実際こんな感じでこれまで数多くの人間を抹殺してきたらしいし。
(例の事件の荻野コウもその一人)
そんなかぐやの冷笑を湛えた射抜く視線に、大仏はまるで物怖じしてなさそうです。メガネで表情は見えませんが。強キャラ感あるぅ~。
飄々とあっさりとファイルを持ち出した理由を答えます。
「私 石つば派なんですよ」
??????
え?マジ?そういう理由?
今までNEW GAME編とかで意味深な態度だったのは、そんな動機だったの?
いやいや彼女は彼女なりに真剣に石上の幸せを願い応援してるようです。
(このへんについては後述します)
(後述したら長文になっちゃった)
ともあれ彼女は自らのオタク的発想のカプ願望と石上への共感を動機にファイルを持ち出し子安に見せる強攻策を取ったと。行動力の化身。
かぐやもそんな大仏に共感を抱き、カプ解釈も一致し、二人は同担意気投合。
場面は変わって、中庭で沈み切ってる伊井野。
見てて本当に悲しいです。
ここでちょっと思ったのですが、ここでの伊井野の苦しみって、日頃マキが抱えている苦しみと全く同じものなんですよね。
でもそういうときマキはギャグ顔になることが多く、今の伊井野とは作中の扱いが大違いです。
(例)
私はマキの不幸を茶化して笑っていいものかたまに躊躇います。
さて落ち込む伊井野を見て胸を痛める女がここにも2人。
藤原と小野寺!
私は前回の感想ブログで「伊井野の恋は孤立無援」なんて書いてしまったのですが、全然そんなことありませんでした!
伊井野を応援してくれる人が、いるさ!ここに2人な!
で、ばったり出会ってしまった両者4人。かぐや&大仏 VS 藤原&小野寺。
そのまま生徒会室でギスギスしたカップリング論争が始まってしまいました。
大仏お前さっき「生徒会がギスギスするのは嫌」つってたやんけ!
一体なんなんでしょうねこの論争。
ただのかぐや様読んでるオタクの会話じゃねーか!
ふと「スナックバス江」の森田の名言を思い出しました。
(スナックバス江より)
4人は石上が誰と結ばれるかで競馬やってるんでしょうかね。
で、4人の言い分を見てちょっと思ったことなんですが、かぐや、藤原、小野寺の3人の気持ちはなんとなく理解できても、大仏の気持ちを消化するのはかなり手間取りました。
まずかぐやは元から石上を気にかけてたし、外ならぬ「子安を落とせ」と焚き付けた本人です。
藤原は石つばデート恋バナにハブンチョされたばかりだし、元々石上は宿敵だし(友ではあるけど)、同情優先度が自分を一応慕ってる伊井野の方に傾くのは自然に思います。
小野寺はかつて石上と伊井野を両方ともいじめていた過去があり、罪の意識から「この二人こそ幸せになってほしい」と思いそのために助力して罪滅ぼししたい気持ちがあるのかもしれません。
でも大仏の言い分はちょっと分かりません。
彼女にとって伊井野は幼馴染で親友でしょ?
じゃあ親友の恋の応援が最優先になるんじゃないの?
「親友の幸せ」よりも「自分のカプ願望」「石上に抱く共感」「石上の幸せ」を優先してるのが、なんか、変というか。
いやまー大仏がそういう人間だからと言われたらそれまでの話なんですが。
でもただ一点だけ、大仏の伊井野の石上への恋を止めたい気持ちを理解できそうな心当たりはあります。
伊井野ってのはチョロくて精神を病みやすくて非常に危なっかしい少女です。
こういう少女は「自分が好きな男」より「自分を好きな男」と付き合ったほうがうまくいきやすいと私は思ってます。(特に根拠の無い持論です)
こういう少女は好きな男に嫌われたくない気持ちから奇行に走ったり身を滅ぼしたりしやすいというか。
なので伊井野をよく理解してる大仏は、今の彼女の石上への恋には危険な兆候があると判断してる、って面もあるのかもと。
石上が優しい男なのは大仏も知ってることだけど、今の彼が伊井野に安心を与えられるかと言うとちょっと……みたいな。
「今のミコちゃんは恋とは無縁な安全な場所で、男性声優やキンプリ平野で夢女子してるほうがいいよ」みたいな。
まー全部私の勝手な想像であり、ともあれ4人の言い分にはそれぞれ一理ある気もするので非常に悩ましい泥沼です。
あるいはあんまり深刻に考えなくても良かったりする?
オチはマスメディア部。
こいつらはどうでもいいや!