などなどブログログ

漫画の感想や日記などなどを。

2023年のバキはどうだったのか?「バキ道」はどう終わったのか?「バキらへん」はどうなってほしいか?

2023年のバキを振り返りたいです。「バキ道」が終わり「バキらへん」が始まった年となりました。

 

私としては「同じようなことを繰り返してるだけではないのか」という思いが大きいです。ただ世の中には実際「サザエさん」のようなそういう作品が存在し、ぶっちゃけそのこと自体は何も悪くはないことです。

 

でもバキシリーズはそうなっても本当にいいのか疑問です。

 

でもでも私はそれでも相変わらず見限るわけでもなく「なんか読んでしまう」という状態で今年も過ごしてしまいました。ってことはバキもそうなっても別にいいのかなあ???

 

さて。板垣惠介週刊少年チャンピオンで連載してるバキシリーズ。今年分の1号から53号までの49冊の間ではバキ道は16回掲載され29号で最終回、39号でバキらへんが新連載となり8回掲載され、合計24回掲載があったことになります。掲載率(休載率)はほぼ半分。

 

週刊連載漫画としては相変わらずの寡筆です。ただこれはそもそも週刊連載だと思うことのほうが間違ってるかもしれません。あくまで週刊漫画雑誌に載ってる不定期連載漫画として見るのが良いのかも。

 

今の時代は漫画家はみんな自分が最適に継続できるペースで連載するべきだと強く思います。「名探偵コナン」もよく休むし「不滅のあなたへ」はページが少ないし、「SPY×FAMILY」や「チェンソーマン」ははっきりと隔週連載ですし、みんなそれぞれの連載ペースでやってます。それでいいですそれがいいです。

 

漫画家が心身の健康を壊し連載作が未完のまま死ぬことが普通にありうるんだから、だったらずっと休まれたほうが100億倍ましってもんです。(それとは別に漫画家の長期休載については思うことはあるけど今回のブログとはあまりに関係無いので省略)

 

 

ちなみに今年亡くなった漫画家は、松本零士85歳、土田よしこ75歳、寺沢武一68歳、中条比紗也50歳、佐野菜見36歳、などなどがいます。もっといます。

 

高齢者ならまだしも……と言うと語弊がありますが、まだまだ若い漫画家が、特に佐野は私も「坂本ですが?」を楽しんだし、もっと新作を生み出してくれてたかもしれない漫画家が亡くなると本当に寂しいです。

 

板垣の健康状態は知りませんが、彼がこれからも健康に漫画家活動を続けてくれることを心から願ってます。

 

 

 

話を戻して、今年のバキ道とバキらへんの内容についてですが、やっぱり「面白かった」とは決して手放しで言えないような不完全燃焼感が強かったです。(しかし単に「つまんなかった」だけならこんな感想ブログいちいち書いたりしないわけで)

 

 

 

結局野見宿禰當麻蹶速が登場した意義を感じませんでした。バキレギュラーキャラ達への脅威にもならず何も変化を起こさず去っていってしまいました。

 

仮にこの第5部「バキ道」の話を完全に無かったことになったとして第4部「刃牙道」の最終回からいきなり第6部「バキらへん」を読んでも何も支障が無いのではないかって気すらします。

 

もっと、なんか、例えば、宿禰と蹶速をもっともっと強いキャラに描いてレギュラー陣をバッタバッタと楽勝で全員倒すほどで、バキ達が「彼らに勝ちたい」と発起して修行や実戦を積んでパワーアップし、最後に再び、バキから宿禰に挑戦する形で試合して、苦戦の末にバキが勝って完結、とかだったら、物語は存在するし「バキ達が成長した」って変化もあるのですが、バキ達はなんにも変わりませんでした。

 

オリバが再起して宿禰を倒した形になったけど、宿禰はジャックに負け、オリバの再戦を受けて負け、最後にバキに瞬殺されて負けたし、蹶速はただ独歩にボロ負けしただけで、風船がしぼんでいくかのような負け方でした。

 

 

なんか第2部「バキ」の頃のマホメド・アライJrのような負け方で、正直かっこ悪く、バキ達もそんなかっこ悪いキャラに勝っても全然かっこよく見えないってのをひしひしと感じました。

 

そのままバキ道は完結。うーむ。

 

バトル本編以外の幕間の話もデモンストレーションも「いつもの繰り返し」に染まり切ってるようにも感じました。

 

今年の一発目は勇次郎がなぜか捕鯨砲相手にデモンストレーションしてたし、またバキらへんの一発目もジャックが剣術の達人相手にデモンストレーションしてたし、もうこういうのは「瓦割り」程度に退屈に感じてしまいます。あんたらが超人的に屈強なのはもう知ってるって。「エア」が無かったのは良かったけど。

 

 

あとは「男は街を歩いてるだけなのに凄いオーラが周囲の人間を圧倒してる」的ないつものやつもありました。つうか範馬親子って第3部「範馬刃牙」のラストで世界的有名人になったんじゃないの?街の人々が今更「あの人何者?」みたいなリアクションする?

 

 

うーむ。私は今つまらないツッコミをしてるんでしょうかね?

 

「この漫画のそういうところをいちいち指摘するのは無粋で野暮だ」みたいな。

 

かつて「キン肉マン」は真面目に考えるとおかしいところだらけで、でもそういうのは作者ゆでたまごの「ゆで理論」として定着してしまって「ゆで理論を真面目に考えるほうがバカ」みたいな空気になったことがありました。

 

他にも「闇金ウシジマくん」の終盤はキャラクターが街並みを背景に無言で立ってるだけの絵が増えて、でもそれらを「引き延ばし」と指摘するのは詮無いことだみたいな感じになった例もあります。

 

バキももうそういう領域になってるんでしょうか???

 

マンネリや希釈があって当然の「ネタ漫画」扱いに。

 

でも私はいまだにそう思いたくない気持ちだったりします。

 

心の底ではこの漫画に「劇的な何か」を期待してたりします。烈海王が死んだときのような。

 

バキレギュラー陣の強さを「神聖」「聖域」のように忖度せず、もう一度何かをぶっ壊すくらいの思い切った展開を。

 

例えば、花山薫が謎の新キャラに襲われてぐちゃぐちゃに肉体を破壊されて敗北して彼が泣いて「もう許してください」と懇願するような展開があったとしたら、嫌ですか?

 

私はありです。そこから花山がどん底から必死に再起する姿とかなら見たいと思えます。これはあくまで例ですがそれくらいのものを見たい気持ちがあります。ルミナ少年が何者かに殺されるとか、こずえが妊娠するとか、久我重明が登場するとか。とにかく動いて変化して打破してほしいです。

 

 

 

バキらへんはどうなるんでしょうね。私は微かな期待も持ってます。

 

なぜなら「いつもの繰り返し」が描かれてるときにも、その中に「お!」と思うようなこともあるからです。

 

バキ道終盤の本部とガイアと加藤の会話は面白いと思ったし、バキらへんで花田純一が再登場したのに驚いたし、木崎「逃走ました」花山「はい?」とか笑ったし。

 

 

あとは昂昇がジャックに挑戦したことにも良くも悪くも「どうなんの?」と気になってます。

 

一昨年にジャックがバキに挑戦したのがずっとそれっきりになってたのに、先に昂昇戦がマッチメイクされてしまい「前座」って印象も強いのですが、化ける可能性も捨ててません。楽しみにしてます。楽しみにしたいです。

 

私は今本当にこの漫画を「なんか読んでしまう」って状態なのですが、この先見直すような展開が起きて掌返して熱くなりたくてしょうがないんです。

 

それと同時に逆に不安通りに失望するような惰性展開が続いても、なんだかんだと読むのを続けてしまいそうな予感もします。

 

2024年のバキの展開に、期待してます。サザエさんやネタ漫画としてではない期待を。

 

 

 

 

 

スポンサーリンク