週刊少年ジャンプの仲間りょうの「高校生家族」、かなり突然に最終回になったように見えました。私には。
でも終わってからバックナンバーを改めて読み返してみると急速にまとめにかかってるのに気づいたりもしました。
「終わったこと自体」と「こういう終わり方だったこと」の両方に、「しょうがない」「残念だ」の両方の気持ちがあります。そういう最終回でした。
好きな漫画でした。
この漫画、私は最初は中卒夫婦のおじさんとおばさんが頑張る話かと思って、一郎や静香を「偉い!」「がんばれ!」と完全におじさん視点で見てたのですが、ある頃から学校全体の様々なキャラクターが入り乱れる群像劇になっていき、なかなか他では見ない怪作となりました。私はそれも楽しんで読んでました。
でも終わっちゃったってことはビジネスの数字としては厳しかったんでしょうかねえ~。
光太郎達が2年生となり家族それぞれが所属してる部活に下級生新キャラが入部し、でもそのいくつかの物語は未完という形になったことはとても寂しいです。あと光太郎がせっかく生徒会長になれたのにそれを活かした物語が実現できなかったこととかも。
でもまー、最低限の最低限の物語の決着は(かなり強引ですが)なんとかついてる印象です。将棋とか不良校とかもなんとか。
特に私は光太郎に片思いしてる屋敷さんがすごく気になってたので、彼女の失恋物語はきっちり描かれたことには満足してます。
でもでも、やっぱり、終盤は、まとめにかかってると同時に、もう終わることを極力隠そうとしてる印象もありました。
そのことはちょっと不満かも。うーん、でも仕方ないかなあ~。もうどうにもできないことですもんねえ~。本当に両方の気持ちがあります。
そういや最終回には第1話だけに出てた謎の存在がまた出てきました。
こいつがなんだったのかは一切説明無し!
あれでしょうかね。この漫画の世界観では小学生と猫も高校に入学できたわけですから、そういう因果律をどうこうできるような超常的な存在なのでしょうかね。
今となっては、もう何でもいっか!
物寂しい限りです。
高校生家族が終わった次の号ではPPPPPPも終わって、ジャンプ打ち切りレースのシビアな世界観を改めて感じました。即死を免れてある程度続いた作品でも、終わるときは容赦なく終わるんですね。やっぱり。
アニメ化決定するくらいじゃないと安泰とは言えないのでしょう。その点で言えば今のジャンプはロボコ、アンデラ、マッシュルと言った中堅作品が本当に安定してるし、アオのハコとかあかね噺とかもアニメ化しそうですもんね。みんな強いです。ルリドラゴンも不思議と記憶に残り続けてます。
そんな中、高校生家族は全力で頑張り、こう終わりとなってしまい勝ったか負けたかで言えば負けではあるのですが、全力で戦ってきたことには「お疲れ様」「よく戦った」と言いたいです。本当に、ちょっとした魅力に満ちてる作品だったと思います。
この漫画好きでした。終わったことは本当に残念ですが、でも、ありがとうございました。
家谷家のそれぞれは卒業した後、どんな進路を選んだのでしょうね。