「真・女神転生if...」を遊んでクリアしました。
これまでニンテンドースイッチオンラインの「真・女神転生」と「真・女神転生2」を楽しみましたが、これはこの二つとはプレイ感が全然変わってて、一言で言うと不便になってました。
苦労を楽しむとか難題に挑戦するとかいうのじゃないタイプの、ひたすら不便というか作業というか手間というかそんな感じのやつでした。意地でクリアしました。
とは言え、このifには1や2とは違う魅力やコンセプトもあり、それは今日まで続く大きなタイトルである「ペルソナ」シリーズの源流となっており、ペルソナゼロとも言える作品でもあり、存在価値というか意義も大いにあることも確かです。
さて。私は今回レイコ編をクリアしました。
総プレイ時間は29時間26分。途中結構手こずったのでうまくやればもっと早くクリアできそうです。
以下は最後までネタバレあり感想です。
あと(たぶん重要な)攻略メモもちょっと書いておきます。
このゲームは「取り返しのつかない要素」、というか正確に言うと「取り返しがつかなくもないけど、それを逃したら後から取り返すのに結構苦労する要素」がありました。
私も今回ずいぶんお世話になった攻略サイトにあった情報なのですが、後半戦に入る前に強力な武器を貰えるチャンスがあるらしいのです。
しかし私がその情報を知ったときに貰いに行っても駄目でした。何かが手遅れになって貰える条件を逃したようです。
嫉妬界でパートナーが戻ってきた時点でそこの町にいるNPCに話しかけたら「むそうマサムネ(夢想正宗)」って剣を貰えると。
で、この剣は「あれば便利」どころではなく「無いとその先不便」なレベルで重要な武器でした。
強い武器がなかなか手に入らないんですよ、このゲーム。
嫉妬界以降の敵は強くて硬くてマサムネくらいの武器が無いとかなりの消耗戦を強いられることになり、このゲーム特有の不便さによって消耗戦は非常にやりにくいです。
回復や補給がかなり手間なんです。
特に銃の弾丸!
ifは戦闘のルールもいろいろ変更されてて、特に「銃の弾丸は消耗品」となったので、強い剣が無いときに銃に頼るとすぐ弾切れになります。
その武器屋が遠いんです!!!
ダンジョンの奥に歩いて行くしかありません。
行くのだけでも面倒だし、また買う作業も不便です!
弾丸は一度の買い物で99個までしか買えず、しかも99個買うには99回右ボタンを押さなくてはいけないシステムです。
(押しっぱなしでもいけるけど遅いです)
これがかなりのストレスでした。
1000発くらいまとめ買いするには99個買うのを10回繰り返す必要があります。
剣や銃の火力に頼らない戦い方でも似たようなものです。仲魔のMP回復ポイント「回復の泉」もやっぱり遠いですから。
というわけで「むそうマサムネ」は必須です。
貰えるチャンスを逃すと自分で調達しなくてはいけません。
調達できるだけありがたいのかもしれません。
材料を集めて悪魔合体で作ることができます。
私がこの事実を知ったのは、嫉妬界の次の貪欲界の途中でした。
そこで材料の一つ「れんきのけん」を妖獣チェフェンの宝箱から一つちょうどゲットできます。戦闘前の15連続の宝箱の最後の15個目に入ってます。
それ以外では、その次のダンジョン学校4Fにいる「妖鬼ヤクシャ」が落とすので、とにかく頑張ってゲットします。
あと必要な条件と材料と手順です。
- 自分のレベルが44以上であること。
- 学校体育館の廊下で「妖精ウィリー」と「妖精ピクシー」を捕まえて「精霊アクアンズ」を作っておく。
- 嫉妬界の入口近辺で「鬼女ハッグ」と「妖鳥オキュペテー」を捕まえて「霊鳥ホウオウ」を作る。
- 「れんきのけん」と「霊鳥ホウオウ」を合体して「合体剣こぎつねまる」を作る。
- 再び「鬼女ハッグ」を捕まえて「精霊アクアンズ」と合体して「鬼女ヨモツシコメ」を作る。
- 再び「妖鳥オキュペテー」を掴まえて「鬼女ヨモツシコメ」と合体して「霊鳥ジャターユ」を作る。
- 「合体剣こぎつねまる」と「霊鳥ジャターユ」を合体して「合体剣らいじんけん」を作る。
- 次は貪欲界の入口(そばの階段降りる)で「竜王オトヒメ」と「妖魔ジン」を捕まえて「霊鳥ヤタガラス」を作る。オトヒメはミズチ+アクアンズでもいける。
- 「合体剣らいじんけん」と「霊鳥ヤタガラス」を合体して「合体剣ごうとうながみち」を作る。
- 「鬼女アルケニー」を捕まえて、体育館でまた「精霊アクアンズ」を作って合体して「鬼女ゴルゴン」を作る。
- 再び「鬼女アルケニー」と「妖魔ジン」を捕まえる。
- 「鬼女アルケニー」と「妖魔ジン」と「鬼女ゴルゴン」を3身合体して「国津神ヒトコトヌシ」を作る。
- 「合体剣ごうとうながみち」と「国津神ヒトコトヌシ」を合体して「合体剣むそうマサムネ」完成!
手順をこう書くととてつもなく面倒に見えるかもしれませんが、全部体育館廊下と嫉妬界入口と貪欲界入口に行くだけで捕まるので見かけほど大変ではないです。
(でも私は手順が分かるまではかなり手こずりました)
指定の悪魔を合計13匹捕まえる必要がありますが、その交渉はスイッチオンラインの巻き戻し機能のおかげで楽なものです。
とま、今回このゲーム苦労しました。ダンジョン探索も大変です。
もしかしたらもっといい攻略法があってむそうマサムネなんかいらないのかもしれませんが、それは知りません!
さて。続いてプレイ日記や感想などなどを書いていきます。長いです。
ifは1や2とは大きく違う世界で、一つの高校の中での物語です。
学園もの(ジュブナイル)感が非常に強く、本当にペルソナっぽいです。実際初代の女神異聞録ペルソナと世界観が繋がってるとかなんとか。
主人公の性別が選べます。
女にして、名前は今回も超適当に頭に浮かんだ名前にしました。
レイコルートは女のほうがしっくりくるからです。
ストーリー的にユミルートは男、チャーリールートとアキラルートは女のほうがしっくりきます。要するにパートナーと男女ペアにするのが。そしてレイコ編だけは男女ペアにしたら逆に最後が虚しいです。まー個人の好みですけど。
(私はifの知識が多少あります)
ただ女女ペアにすると「男性専用アイテム」の恩恵を受けられなくなって、もしかしたらそこも今回クリアに手こずった理由の一つかもしれませんが分かりません。
性別と名前の後は、ゲーム開始前の質問に時代を感じつつ主人公のパラメータを決めて、物語のスタートです。
軽子坂高校2年D組の女子高生ソラはその日、放課後の教室で居眠りしてたそうです。
しかし次の瞬間、学校が校舎まるごと異世界転生!どごーん!
そう!この物語はまさに学園異世界ものというジャンルそのものです。漂流教室や群青戦記や蜘蛛ですが、何か?の系列。
校舎ごと魔界に飛ばされたという。
ここで笑ってしまったのが、放課後だということ。
飛ばした張本人、ハザマ(自称魔神皇)は要するに不幸ないじめの被害者であり、この学校全体を恨んでそうしたわけですが、放課後だと帰ってしまった生徒も多いじゃんって思ってしまいました。
授業中とかの全生徒がほぼいる時間帯にやれば良かったのに。
あと疑問なのは、このハザマはこの凶行を決行する前の普段の生活でも校内で彼一人だけ白ランを着てることでした。
彼はIQ256の天才少年だけど生徒会長とか理事長とかの特別な生徒でもないのに。変な恰好です。(権力者だったらいじめられることも無かったでしょうが)
ただこれは何やら設定ミスのようで、この白ランは凶行の後から着るようになったのが実際の真相らしいです。
ともあれ、いじめ被害者の少年の、加害者や学校全体への恨みがこの凶行の動機の一つ。
パソコン通信でSTEVENが配布していた悪魔召喚プログラムを手に入れ、それを天才的に応用し、実際の魔界の一部を自分の理想通りの魔界に改造しそこの王を名乗り、放課後の生徒や教師を異世界に落としじわじわ上からいたぶって最終的に全員殺すのが目的なようです。
その行動には「みみっちい」「小物感」「強大な力をくだらないことに使ってる」という印象もありますが、自分をいじめた奴らや助けてくれなかった奴らに復讐したい気持ちには同情の余地が大いにあります。
ただ魔界に落とされてすぐ死んだ生徒も多いようです。
(ゾンビになってて雑魚敵として襲ってきます)
私としては、いじめ加害者への復讐には賛同する気持ちもありますが、無関係の生徒まで処刑するってのはおかしいと思います。
「見て見ぬふりも罪」には一理あるけど決して加害者とは同列同罪では無いです。
その点で言えばハザマの行為は許されざるものであり、彼を殺すことにためらう点は無いですね。
レイコ編では殺しませんでしたが。
で。異変が起きて教室を出て、「学校を救おう」というユミと、「逃げよう」というチャーリーからの誘いを断りました。
アキラは初プレイでは仲間になれません。
そして、学校を救うことにも自分が助かることにもなぜか関心が薄く、真相を知ってるっぽくて、「ハザマをなんとかする」ことだけに妙に執着してるレイコを仲間にしました。
このレイコは最初から最後までハザマのことだけを考えていて(愛していて)、主人公のことは全く眼中にありません。ただ自分の目的のために主人公に助力を請うただけ。
なので主人公を男にして彼女を大切なパートナーとか間違っても意識するとすごい虚しくなります。
レイコが「愛する男のために他の男を利用するだけの女」ってなるのも嫌な感じなので主人公を女にしました。
私の脳内設定では、主人公女子高生ソラは、この事件の解決には真相を突き止めることが重要だと判断し、レイコとは利害が一致したから組んだ……ということにしました!!!
ところで校内には化学の大月先生と、保健室の香山先生がいます。
大月はハザマの手下となり、香山は回復係&少し物語に関わるのですが、二人のネーミングは大槻義彦と香山リカそのまんまで、ここは非常にしょうもないです。
ともあれこれで準備が整い攻略開始です。
今いる世界はハザマが作った箱庭のような魔界。1や2とはずっと規模が小さいワールドマップです。
その道中は特筆することはあんまり無いかもしれません。
ハザマが自分の作った箱庭のルールで生徒や教師たちを支配し翻弄しているのを、主人公とレイコが一つ一つ阻止していくみたいな感じ。
ところで、異世界に飛ばされた校舎で生徒たちはどうやって生活してるんでしょ?
それはたぶん私の勝手な想像ですがハザマが衣食住のライフラインは校舎内でも機能するように用意したんだと思います。
餓死されたらつまらないでしょうからね。
校舎に留まれば生きることはできるけど、一歩出たら悪魔が跳梁跋扈してて簡単に殺される、という恐怖の世界、に、閉じ込めるのが目的なのでしょう。
しかしハザマと同じ悪魔召喚プログラムを手にした主人公だけは対抗できる、と。
あとカジノ!
カジノは今作でも重要です。弾丸の代金を稼ぐのに。
カジノのキノの案内人の名前は2でローリーでしたが、今作ではドーリーになってました。
彼もローリー寺西(ROLLY)そのまんまで、しょうもない実在人ネーミングキャラの一人。ドーリーに変わったのはなんか問題あったから?
とま。スイッチオンラインの鬼機能「巻き戻し」によって、カジノで負けても数秒巻き戻して正解に賭け直したら一気にコインを稼げて一攫千金。
(カジノと店が離れてるから換金が面倒ですけど)
あとは普通に淡々と各エリアを攻略して、ハザマ本人がいる場所へ乗り込みます。
乗り込めてしまうことも若干変なのですが、これはつまりハザマは要するに「舐めプ」をしてたってことでしょうかね。
「君には私に挑戦するチャンスを与えるよ」と余裕ぶり、実際には無理な条件を示して途中で挫折させるつもりだったのが、主人公が全部突破してしまった、みたいな。
で、むそうマサムネを主人公用とレイコ用の2本作り、終盤戦の強い雑魚とも戦えるようになり、順調にダンジョン攻略&レベル上げをしました。
アンリ・マンユを倒してから、ドミニオンがたまに落とす「せいどうのはこ」でアンリ・マンユを呼び出し倒すのを繰り返せば一気にレベルアップ!
準備万端でハザマの元に到着。
ユミ編チャーリー編ならこれがラストバトルでしたっけ。
しかしレイコ編では違います。
あくまでラストバトルの前半戦です。
それにしても主人公そっちのけな二人の会話が何とも言えません。
それほど苦労せず倒せてしまいました。
確かレベル64くらいでしたが、そこまで上げる必要ありませんでした。
うーむ。このへんもアンバランスです。このゲーム。
仲魔にできる悪魔の最高レベルは85なんですよ。(魔神アルダー)
それどころかこれだとレベル70代の仲魔すら必要無いです。
私はなんか今回このゲームでは空回りばかりしててかなり時間を費やしました。
まーそれは置いといて、続いてレイコ編のラストダンジョン「ハザマの精神世界」にそのまま突入しました。
彼の脳内では彼の過去の記憶を垣間見ます。ビジョンクエスト。
要するに不幸にも誰からも愛されずに育ち、でも頭脳は優秀で、いろいろと頭のネジが狂ってしまった感じの哀れな少年像。
それでいて女性を強く求めてて、香山先生に拒絶されNPCアキコに嘲笑され、さらに狂っていきました。
求めてたのは女なのか母性なのかは、私には分かりません。
七つの大罪をモチーフにした彼の箱庭に「色欲界」が無いことから後者のような印象ですが、でも私はなんとなく彼の情動には強い性的嗜好とそれを隠したい心理があるようにも感じました。
そして明かされるハザマとレイコの関係。
実の兄妹。
ここで今度はレイコのほうの情動が露わになる感じです。
今回の事件で兄のことだけ考えてそれ以外はどうでもいい思想を貫き通し、ついに兄の心の奥底にまで辿り着いた妹。
まー。なんつうか。似た者兄妹ですね!
心を覗かれた兄のほうからしたらたまったもんじゃないようで、最後の大暴れをしかけてきます。
寓意的な出で立ちの全裸ラスボスハザマ。ひょえー。
戦闘はまたもやそう苦戦しませんでしたが時間かかりました。強い武器が無ければもっと時間かかったんだろうなあー。
何もかもを失い幼児退行するハザマをレイコが優しく抱きしめます。
ハザマの心は氷解し、ようやく「自分を愛してくれる女」を得ます。
自分をいじめた相手に中途半端な復讐をし、関係の薄い生徒を散々殺した果てに。
レイコもレイコでやっぱりハザマ以外もう何もいらないしどうでもいいって感じ。
で、愛し合う二人。の、兄妹。
そして主人公(と校舎)は二人だけの世界から追い出されます。
レイコが一方的に語り掛けます。
彼女が主人公と向き合うのはマジでここが最初で最後って印象です。
でも彼女の語り掛けは要約すると「あなたのおかげで私の目的は果たせました。ありがとう。さようなら」です。
このレイコ編は、事件の真相が分かるかわりに、主人公はとことん傍観者の立場になります。確かアキラ編では同じパートナーとの別れでもかなり心証が違うかと。
レイコは「もしあなたと他の形で知り合えたらいい友達になれたかも」と。だからifってか?
仲魔とも契約解除して、脱出。校舎は現実世界に戻れました。
物寂しいエンディングです。
しかし私は、これがいい、これが見たかった、これでこそメガテン、と、かなり満足でした。
昔のスーパーファミコンでこの物語をよく発売できたものです。拍手喝采です。
スーファミメガテン三部作、1と2とifは、こういう物語が好きな人のためのゲームです。ですよね?
そして今後「旧約・女神転生」もスイッチオンラインで配信されるでしょうか???
ふう。それにしても、今回のブログで何度も「不便」と書いててしつこいのですが、スイッチオンラインのありがたい鬼機能があった上でも苦労しました。
落とし穴に落ちたり即死攻撃に当たったり選択肢をミスったときに巻き戻せても、どこでもセーブできても、この苦労。
オリジナルのスーファミ版の不便さは想像を絶します。
あと。アキラ編を始める条件。
- スイッチのどこでもセーブではなく、ソフト内の電算室とかのセーブポイントにラスボス前状態のセーブデータを作っておく。
- 本編をクリアして、ENDが出たらZL+ZRを押して、メニューのリセットを選択。
- そこからニューゲーム。
なんかちょっと、アキラ編はレイコ編よりさらに大変なのか確かめたくなります。が、もし次やるならまずユミかなあー。もしもですが。if。