今井亮一 「裁判中毒 ―傍聴歴25年の驚愕秘録」(角川oneテーマ21)って本読みました。
裁判傍聴マニアによる傍聴日記で、こういう本読むの結構好きです。
傍聴マニアとか弁護士とかが書いた裁判の記録の本は、「こんな裁判を見た!」「こんな判決になった!」って珍しい実例を知ることができて楽しいです。
私自身は今まで裁判の傍聴ってしたことないんですけど、いつかはやってみたいとは思ってます。
夏になったら地方裁判所に自転車で行ってみようかな。
比較的近くにある簡易裁判所でも傍聴ってできるらしいけど、東京ならともかく、簡裁はなんか見ごたえなさそうなイメージです。偏見?
さて、この本も世の中にいくつかある傍聴本のひとつですが、なんか、読んでて、作者は検事、裁判官、刑事に不信感を持ってるのかな?って感じたのがこの本の特色かもしれません。
作者自身が判決内容に納得がいってなさそうな様子なのがいくつかありました。
私がこの本の中で一番印象に残ったのはスリの裁判で、被告は「俺はやってない!」と否認している案件です。
これ恐ろしい裁判でした。
被告は電車の中で女性のバッグに手をつっこんだ瞬間を現行犯で逮捕されたというのです。
したのは本文でU警部補と書かれてる刑事で、裁判はこの刑事の「手をつっこんだ瞬間を見た」という証言以外に全く証拠がないのに有罪…懲役1年半執行猶予3年になってしまいます。
しかもこの刑事、駅の防犯カメラを「その存在を知らなかった」とか言ってるし指紋の捜査も自分の判断でしなかったとか言ってるのに、裁判官はそんな刑事の証言を「自然で合理的」と信じちゃってるんです。
いやマジでこれシャレにならない恐怖です。
もし自分だったら、ある日こんな刑事に冤罪で現行犯逮捕されたら、もう太刀打ちできません。
刑事は裁判の証言なんか慣れっこて、事実か冤罪か全く関係なしに有罪にもっていく証言の仕方なんか心得たものなわけです。
もう捕まったらアウトです。
他にも痴漢裁判の傍聴記録も載ってて、やっぱり一度逮捕されてしまうと、やってようがやってなかろうが、認めて示談金を払ったほうが、否認するより損害が少ないだろうって書いてました。
いやー、おそろしい。
私は、こういう本は笑えることが期待してることのひとつなんですが、全然笑えない本でした。
その後の軽快な話とか本来なら笑えそうだったのに全然笑って読めませんでした。
ただ他に期待してることである「ためになる」ってことに関しては、すごく有意義な本でした。
U警部補には地獄に落ちてほしいと思いました。
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