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蛭子能収「ひとりぼっちを笑うな」感想 この人全然ひとりぼっちじゃない

角川新書蛭子能収ひとりぼっちを笑うな」を読みました。

 

読んでまず思ったのが蛭子さん(なんかこの人のことは蛭子さんと呼びたくなる)は全くひとりぼっちな人生を送っている人なんかではないということです。

 

それどころか本当にひとりぼっちな人のことを蛭子さん自身が否定している感じもあります。

 

ニートとかひきこもりとかみたいな重症な人。

 

 

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全229ページの本の中で数行「ニートみたいな生き方は理解はできない」と軽くふれるだけです。

 

だから本当に重症に孤独な人を救済する本にはなってないことは注意したいところです。

 

その他はまあ蛭子さん自身の人生観が語られていて、概ね友だち付き合いの煩わしさよりも自分ひとりの時間のほうがずっと大事といったことを説いています。

 

そこは人によっては読んでて救われることはありそうです。

 

人付き合いに疲れてる人に他人なんか気にせず気楽に生きればいいよって言ってるような感じです。

 

 

 

あと本文にはギャンブルといじめについての主張もありますがこれは全く共感はできません。

 

 

それと彼自身がどちらかといえば社会的に成功してる人だから(成功したのが必然にせよ偶然にせよ)恵まれてる側のものの考え方だなーって感じるところも多いです。

 

ただ、他人と共感できないからっていちいち気にすることはない、という感じのことがまさにこの本に書かれていて私がこの本を読んで蛭子さんに共感できなくてもいちいちモヤモヤしてもしょうがないなとは思えるようになれているかもしれません。

 

 

部分部分では「その通りかもしれないなあー」と思える箇所もあります。

 

しかし繰り返しますが蛭子さんは本当に全然ちっとも全くひとりぼっちじゃないんです。

 

友だちも仕事仲間もそれなりにいてしかも煩わしくない関係を築くことに成功している体験談だったり、愛妻を亡くして非常に悲しんでその孤独を再婚することで癒したり、義理の孫のことがかわいくて仕方ないと思ったり、本当にひとりぼっちとは全くかけ離れてる人生です。

 

224ページの一文を引用しますと

 

これは、矛盾した話に思えるかもしれないけど、愛する人がそばにいるからこそ、僕は安心してひとりぼっちでいられるんです。

 

と、あります。

 

この言葉になんとなくの感情的なレベルででも共感できる人ならこの本を読んで得られることもあると思います。

 

本当に矛盾だとしか感じない人にとっては相容れることはない本でしょう。

 

私は…後者!!

 

 

 

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