ちょっと「首切り地蔵」をgoogle検索してみました。
15か所出てきました。うち5か所が奈良。兵庫が3か所。大阪が2か所。
奈良は首切り地蔵が日本で最も盛んな地域です。
東から西に順番に見ていきましょう!
1 延命寺の首切り地蔵
東京都荒川区。
斬首刑にされた罪人や日光街道で行き倒れた旅人を供養するお地蔵様らしいです。
2 首切地蔵
奈良県宇陀郡。
明治維新の廃仏毀釈で打ち捨てられて首が折れてしまったお地蔵様らしいです。
3 青蓮寺首切り地蔵
三重県名張市。
むかし若者を襲った女妖怪が倒されて、翌朝そこには斬られたお地蔵さまが立っていたという謎の伝説があるそうです。
4 首切り地蔵
奈良県山辺郡。
いつのまにか首に亀裂が入ったお地蔵様らしいです。ダム建設のため一度移転されたことがあるそうです。
5 首切地蔵 東小阿弥陀石龕仏
京都府木津川市。
処刑場に置かれてたお地蔵様らしいです。
6 首切地蔵
奈良県奈良市。
荒木又右衛門という剣豪が試し斬りしてしまったお地蔵様らしいです。
7 首切り地蔵
奈良県天理市。
じゃんじゃん火という妖怪に襲われた侍が刀を振り回して、とばっちりで首を斬られたお地蔵様らしいです。
8 首切り地蔵尊
奈良県磯城郡。
処刑場に置かれてたお地蔵様らしいです。
9 首切地蔵尊
大阪府堺市。
お地蔵様にお参りした人が強盗に襲われて首を斬られたけどなぜか無傷で、身代わりにお地蔵様が首を斬られてたという伝説があるらしいです。
10 首切地蔵
兵庫県伊丹市。
大名行列を横切った子どもが打ち首にされてしまい、その供養のためのお地蔵様らしいです。
11 首斬り地蔵尊
大阪府阪南市。
秀吉の紀州攻めに抵抗して処刑された僧を供養するためのお地蔵様らしいです。
12 首切地蔵尊
兵庫県丹波市。
平安時代の平家の落人を供養するためのお地蔵様らしいです。
13 首切り地蔵
兵庫県神崎郡。
凶作の年の年貢取り立てに直訴しようとして処刑された上月平左衛門を供養するためのお地蔵様らしいです。
14 首切り地蔵
鳥取県鳥取市。
処刑場に置かれてたお地蔵様らしいです。
15 首切り地蔵
岡山県倉敷市。
湧き水を恵んでくれるお地蔵様が、その不思議な力を求めた戸川安宣という藩士に破壊された伝説があるらしいです。
以上、googleで検索できた「首切り地蔵」15か所の紹介でした。
場所によって「首切地蔵」「首斬り地蔵尊」などなど表記にゆらぎが多いです。
その由来も様々です。諸説あったり変遷や創作がされてる様子なのもいくつかありました。
ただ大別すればお地蔵様自身の首部分が破壊されたものと、斬首された人を供養するために置かれたものとの二つになり、両者は全く違う経緯ですがどちらも首切り地蔵という呼び名になってるんですねえ。
間違っても「お地蔵様が人を襲って首を切った」というパターンはありません。そういう誤解を招いてる印象もありますがどうでしょう。
また由来から転じて「参拝すると首や頭に関することにご利益がある」という触れ込みになってるものもありました。
奈良県に多い理由は、憶測ですが、奈良県は奈良時代の地蔵信仰発祥の地であり中心地であり、お地蔵様の数自体が多いからではないでしょうかね。
分母が大きいからそれに比例して首切りに纏わるお地蔵様も多くなるのでは。
ちなみに日本全国の都道府県ごとの全お地蔵様の正確な数とかは全く把握されてません。個人が自分の敷地にお地蔵様を新規に設置することは全くの自由だしどこかに届け出る必要もありません。信号機なら229万基、郵便ポストは17万本と正確な記録がありますが、お地蔵様を数えるのは不可能ですね。
「首切り地蔵」の数も検索一覧に出た15か所だけな筈はなく、もっとあることでしょう。