今週は、まーいわゆる定番ネタの「猫嫌いな人がちょっと猫と触れ合ったら猫大好きになってしまった」系の話。
定番ネタをそのままやる話って、かぐや様ではちょっと珍しいです。
週刊ヤングジャンプ8号 赤坂アカ かぐや様は告らせたい204話 「かぐや様は猫嫌い」
冒頭は何やら悩んでる、と言うか「私悩んでますアピール」をしてる藤原。
それを見た早坂が話しかけてあげます。優しいです。
「どうせ藤原の悩みなんてしょうもないことなんだからほっとけばいいのに」と思う私は心が醜いです。
とま順を追って聞くと、まず藤原は大学進学したら一人暮らしするか検討中と。
一人暮らしに憧れる気持ちは分かります。ただ彼女にとってのその理由は「変人の姉妹から距離を取りたい」と。自分は常識人だと。
当然ながら早坂からもかぐやからもツッコミが入ります。
それへの藤原の返しが素晴らしいです。
「家族の事は悪く言って良いですが私の事は悪く言わないでください!」なんてなかなか言えるセリフではありません。
本当にいい。これは藤原史に残すべき名言だと思います。
でもそのあとの藤原の話は「ん?」とひっかかりました。
一人暮らししたらペット飼いたいって……いやいやお前今すでに犬飼ってるじゃん。
ペス。ちんちんするとやけに左に曲がるという。
(3巻)
既にペット飼ってる人間が「ペット飼いたい」って言うのはいくらなんでも変過ぎると思いました。
もし「新生活を機に新しくペット飼いたい」という意味だとしたら、それはそれで「ペスには飽きた」って言ってるみたいでかなり印象悪いです。
うーん。なんなんだろ。もしかして作者も担当編集者も藤原が犬飼ってる設定失念してたとか?
ま。ここの藤原のくだりは、ぶっちゃけ今週の本題の前フリであって全然重要ではないから気にしなくてもいいっちゃあいいんですけどね。
重要なのは、「かぐやが猫が嫌い」という点です。
前に、6巻でもあった「犬派か猫派か」の話ですね。
この手の話で個人的に思うのですが、「どっちかは好きだけどどっちかは嫌い」って人はもともと動物自体がさほど好きじゃないんでしょうね。
「どっちも好きだけどより好きなのはこっち!」って言うのならどっちだろうと共感するのですが。
私は嫌いな動物って特にありません。
あともう一つ思うのは「嫌い」と「苦手・怖い」は別物であるってこと。
これについてはこのあとかぐや自身が実証してくれます。
で。そのかぐやが生徒会室に侵入した黒猫を発見します。
こいつは前に新キャラ阿倍ひふみの傍らにいたやつですね。
かぐやが追っ払おうとしてもすぐ戻ってくるし、雨が降ってきたからと黙認したらやたらとくっついてきたりと、かなり人懐っこい猫です。
(妙な空洞って何???)(前に出た隠し部屋とは別???)
あとは定番のテンプレ展開。
かぐやは邪険にしきれず、口では悪態をつきつつも優しく相手してしまうと。
これ系でよくあるテンプレに沿うなら、かぐやはこいつを飼おうと決断して、そしたらその矢先に本当の飼い主が見つかって、「せいせいしたわ」と強がり言いつつも、陰で泣く……みたいなパターンになるやつですね。
ただ今回はそこまで話は進まず、早々にこいつが学校の近所の阿部さんちの飼い猫、胡麻の助であることが判明します。黒猫だけどゴマ。
(阿倍なのか阿部なのかどっち?)
で、その阿倍さんちの息子さんが、新入生阿倍ひふみと。
今後この胡麻の助が縁で生徒会メンバーと関わってくるってことっぽいです。
さて。かぐやは結局のところ、猫に対しては、幼い頃早坂がケガをさせられた記憶で「怖い」と思ってただけで、実は嫌いではなかったってことです。
本当に嫌いなら蹴っ飛ばすくらいのことは平気でできるでしょうから。
しかし猫のほうから害意を持たず自分に懐いてきたら好意の返報性を持ち、まんざらでもなくなってしまうと。
かぐやにとっては自分の心の殻を少し破れていいことだったと思います。
しかし早坂のほうの猫恐怖症は依然そのままなわけで、今後それでまたひと悶着あるかも?
あとかぐやが猫に膝に乗られて困惑してる様子は、白銀にとっては奇跡的相性なようです。
このかぐやの姿こそ白銀はスマホで撮りまくるべきでしょう。
それと、胡麻の助は、首輪無しの外猫ってのは、今の時代なかなか危なっかしくてハラハラしますね。
阿倍家はドライな猫観で飼育する放任主義なんでしょうかね。
今回は阿倍ひふみ本人が出たわけではないけど、それ絡みでちょっと動きがあって、これからそろそろ新キャラ達が本格的に動き出しそう。
この漫画、今の時点でも気になる話がいくつもあるのに、新キャラが増えてさらに手広くなっちゃうわけで、全てが語られるまではかなりかかりそうですね。