ずいぶん前にとある駐輪場で、自分だったら絶対しない駐輪の仕方をしてる知らない人の自転車を見かけました。
強く防犯の警戒をしてるのは理解できるのですが、かえってそれが逆効果を誘発しそうな悪目立ちしてると思いました。
↑がそのときの写真です。
最初に偶然見かけたときは、どういう状況なのか一瞬分かりませんでした。「自転車が壊れてる?」とか思いました。
立ち止まってちゃんと見たらすぐ理解できました。
これはたぶん高級なマウンテンバイクで、前輪が工具無しで手だけですぐ外せてパンク修理とかができる構造のクイックリリースってやつで、この自転車の持ち主は前輪だけを盗難される可能性を危惧して、さきに自分で外してしまって後輪と一緒にワイヤーロックで施錠した、という状況なのだと察しました。
でもこれだと他に新たな問題点がふたつ生まれてるとも思いました。
まずひとつめは、そもそもワイヤー錠が貧弱であること。
こんなの市販の切断工具があれば10秒もかからず切断できてしまいます。
貧弱なワイヤー錠は無施錠自転車をちょいパクするような軽いノリの窃盗犯を予防する効果はありますが、高級自転車を盗もうという本格的窃盗犯には何の防犯効果もありません。
実際に高級自転車の車輪だけを盗む事例はあるのですが、これではそれを防げません。
ふたつめの問題は、これが悪目立ちしてしまってることです。
地方のスーパーの駐輪場などなどではこういう駐輪の仕方はかなり奇異に見えてしまい、泥棒とは別にただ悪意のあるクソガキとかを誘引してしまう可能性を生んでしまってます。
ただ嫌がらせのためだけに他人の自転車を傷つけたり汚したりする悪意の人々もまた世の中には普通に存在しますから。
盗まれることより傷つけられる可能性のほうが上がってしまいます。
地方の駐輪場では本格窃盗犯よりもそっちのほうが危険が大きいです。マジでガチで。
この駐輪の仕方は本当に逆効果だなあ~、と、見ててしみじみと感じたのでした。
もし高級自転車に乗っててスーパーとかに寄りたいのなら、安全度の高い駐輪の仕方はみっつあると思います。
ちゃんと管理されてる有料の駐輪場に停めること。多少歩いてでも。
破錠に時間のかかる堅牢な錠を2個以上とりつけること。私でもTPOでツーロックにしてます。
「木を隠すなら森の中」に徹して極力目立たせないようにすること。
当然これらとて安全度はあくまで「比較的高い」という程度ですけどね。