ゴールデンカムイの最終回読みました。まさに大団円。良かったです。
私は柿は特に好きでもないんですが干し柿は結構好きです。小学生の頃一日に一気に何個も食べてしまったこととかあります。ちょっと久しぶりに食べたくなりました。
でもこれまで一番食べたいって思ったのはやっぱり熊の心臓と熊の血の腸詰です。死ぬまでに一度は食べてみたい……。
てかまず熊の肉を食べたことがないので、それなら缶詰かレトルトとかで注文するのは簡単でしょうか。
食べたことある人どうですか?熊肉っておいしいですか?
そういやアシリパはせっかく東京に来たのに、杉元がうまいと言った帝国ホテルのエビフライを食べることはできなかったっぽいですね。
値段高いだろうし、一握りの金塊も梅ちゃんに全部あげたからお金そんなに無いだろうし。
「一握の砂」ならぬ「一握の砂金」。
(「一握の砂」の作者)(人格はカスだけど役に立ったのと名作残したのは立派だった男)
でもきっと大丈夫です。
アシリパが生きてるうちにエビフライは全国に広まってポピュラーになり、道内でも食べることはきっとできたと思います。
そのときにはソースは、作中にあったエッグソースじゃなくても別にいいと思います。
やっぱりオソマですよ。
揚げ物に味噌……そう、つまりは味噌カツです。味噌カツこそが答えです。
アシリパが味噌カツを、杉元と一緒に、楽しむことができうる結末であったことが素晴らしかった最終回でした!
ふう。さて。私は以前感想ブログに書いた通り、この漫画のこの最終章ではアシリパが辛い思いばかりして可哀想だったことが強く印象にありました。
仲間も敵も次々と死に、彼女はこれでもかと辛い場面を見せられ続けました。
この金塊争奪戦は普通に最初から殺し合いであることは承知の上の筈なのですが、やっぱり彼女の心にも限界があって、それがこの最終ステージ土壇場で頂点に達してしまったようで。そこで彼女はどうしたかっつうと。
尾形を殺しました。
よりによって尾形を、よりによってずっと人を殺すことだけは避けていたアシリパが。
私はここで初めて、マヌケにも、尾形がずっとアシリパに勇作を重ねていたことにようやく気付きました。
「ああ、そうか、そういうことなのか!なるほど!」と、ようやく。
いや、実は私は尾形の死ぬ間際の錯乱の意味を頭でしっかりと理解できているわけでもないのですが、でも読んでてしっくりきた気分になりました。
アシリパが手を汚す覚悟と金塊をどうするか決断した瞬間の絵もすごく良かったです。
そこで彼女の瞳が真っ黒になって、後でその瞳の輝きが戻るのは、杉元の「相棒だろ!」って言葉を聞いたとき。
偉いぞ!杉元!よくぞアシリパを救ってくれた!そして無事に生き残った!
大満足の大団円です。
そして杉元は北海道で暮らすことを決めて、二人は結婚したのかとかは私はどうでもいいです。二人は相棒です。
で、その杉リパの正真正銘のラストバトルの相手となったのが、私がこの漫画で一番好きなキャラ鶴見中尉。
ラストバトルはこうでなくっちゃ!と思ってたけどそれ以外の展開にもなる可能性はあったと思うので、この対決が実現しただけでも嬉しかったです。
そして鶴見中尉の死に様を見れて満足です。
(彼の最期の晩餐となった「大沼団子」も一度食べてみたい)
彼はやっぱり狂人でした。
頭の中にあるのは、妻と娘の骨と、アヘンと、政治と、金塊と、戦友の弔いと、そして最後にウイルクへの怨念でしたね。
こっちは尾形達の「しっくりきた」というよりは、「沁み込んできた」みたいな感覚でした。読んでて。
彼の怨念には納得できる部分と滅茶苦茶な無理筋だと思う部分がぐちゃぐちゃに混ざってるような気がして、私はなんか賛同も批判もしにくい感じです。
でもそういう、色んなものがぐちゃぐちゃに混ざってるのが鶴見の魅力だと思います。
やっぱりこの漫画で一番好きなキャラです。
面が外れた素顔が最後の最後に見れたのも良かったです。傷痕は思ったよりはグロではありませんでしたね。むしろかっこいいかも?
あとのメインキャラ達は、私はもっともっとたくさん死ぬと思ってたけど最後まで生き残ったキャラは予想以上に多かったので、そこもちょっとほっとしました。でもそれまでが死屍累々ですけどね。
でも、金塊を見つけた人間はメインの三人組を除いて全員死んでしまったのが切ないです。
そして、「金塊は埋めたままにして」というアシリパの願いを、杉元は同意したけど、同意したわけではなかった白石がちゃっかり持っていってしまったのは「お前!」って感じだけど、死屍累々の恐怖のカムイが適当な欲望に消化されたのは、なんか「浄化された」って気がしないでもないので、あれはあれで良かったのかもしれません。房太郎の遺志を受け継いでもいるし。
死んでいったキャラの遺志を生き残った誰かがみんな受け継いでるのかもしれません。
二瓶の「勃起」を谷垣とチカパシが受け継いだり。
そういやチカパシはアシリパと再会する機会もあるでしょうか?
アシリパは北海道のアイヌのためには功績を残せたけど、キロランケやソフィアの遺志を継ぎ樺太やロシア少数民族のためにはどれだけのことができたのかは、少し疑問です。
でも、もし黄金を使ったとしても、何ができるのかは私には全然分かりません。独立資金や軍資金に使うのだとしたら、それは土方や鶴見と結局同じような発想なのでアシリパ的にはNGだろうし。
やっぱわかんないです。
頭巾ちゃんことヴァシリが生きてたのも予想外でした。死んだと思ってました。
彼は尾形の死体をその目で見たのでしょうね。
二人の勝負は、生き残ったほうが勝ちというルールに則りヴァシリの勝利となりますが。
で、その彼が画家になったのも印象的でした。
そういやなんか絵画とか芸術とかの要素はこの漫画でよく印象に残ってます。名画のパロとか。
特に、江戸貝くんや熊岸の贋作への思いとか。
このへんも特に感心したところの一つです。それに江戸貝も熊岸も暗号解読のための重要キャラだったことに私は非常に感嘆しました。
最終回のラストの締めは「それはまた別の話」でした。
これまでにも「別の話」はいろいろありました。紅子先輩とか、岩息とか。
人はみんな自分の人生を生きてて、誰かの人生は別の話だけど、自分の人生は別じゃない話なんだなあ~、とか、しみじみ思ったりもしました。知らんけど。
以上、とにかく最終回読んで頭に浮かんだことをただひたすら書いてみました。
本当に面白くてすごい作品でした。ありがとうございました!