鶴見中尉本当に大好きです。
ヤングジャンプ今週号のゴールデンカムイ270話は鶴見中尉が本当に本当に本当に超素晴らしかったと思います!大絶賛です!
私はこの漫画のキャラクターで誰が好きかと問われたら迷わず鶴見篤四郎を挙げます。
もちろん他にも素晴らしいキャラがたくさんいて好きなのですけど。鶴見がやっぱ頭一つ抜けてます。
そういや公式サイトで一度キャラクター人気投票やったことあるんですね。2018年に。
その時の結果は……7位かあー。
ま、そりゃそうか。
杉元のかっこよさとかアシリパの(いろんな意味での)かわいさとか、そりゃ上位になるに決まってます。何の異論もありません。
鶴見の魅力はキャラクターの魅力という感じとはちょっと違うものですしね。なんていうか役者の魅力というか存在の魅力というか。
この漫画を面白い物語にしている最大の立役者というか。
さて。今週号の鶴見です。
アシリパとソフィアを生け捕りにして、部下を遠ざけて密談を続けるわけですが。
ついに彼の真意が語られたわけですが。
でも読んでて思うわけです。
本当に真意?
信用できます?
彼の話って。
でもじっくり読み返してもどこもおかしくないです。
なのに全然彼の言葉を信用できないんです。私。
そして私はそれを、「鶴見が私を疑心暗鬼にさせてくれてる」と感じて、それが最高でますます彼に好感が湧きました。
以前の265話で、鶴見は教会の一室を人払いしたけど、鯉登と月島がそこに忍び込んでいました。
その時に私はうっすらと、鶴見は二人が隠れてることを分かってて気づかないふりをしてるんじゃないかって思いました。
つまり、鶴見は、アシリパとソフィアだけでなく、(最近なんだか自分を疑ってきてそうな)鯉登と月島にも話を聞かせることにしたんじゃないかと。
で、月島は今週号で彼の話を聞いて「疑いが晴れた」ような表情になってしまいました。実に都合よく。(鯉登はいい笑顔!)
私はこれすらも鶴見の掌の上なんじゃないかって気がしてるんです。
月島を喜ばせるような話をこの場でアドリブででっちあげたのではないかって。
鶴見の話は、嘘だというわけではありません。嘘ではないと思います。
満州やウラジオストクを日本の領土にして死んだ戦友や妻子の弔いにするというのは本当に思ってることだとは思います。
だから月島に嘘は言ってないことになります。
でも、なんか、他にも何かろくでもない真意があるんじゃないの?って気が(何の根拠もなく)してます。
いや、そうであってほしいと言うほうが適切かな。
正気と狂気と正義と悪が頭の中でグチャグチャになってる悪魔の天才でいてほしいと。
そういうのが私の中の理想の鶴見です。
ソフィアについては、鶴見が「ゾーヤさん」が彼女であることを知ったのは、今回が初めてだったようですね。
(264話)
(写真を発見したときどんな表情だったのやら)
で、この時点で彼はソフィアに何を話すかを瞬時に頭の中で組み立てたわけですよね。
その一つが今週号の弾丸。
あれ本当に娘オリガの頭の中から出てきたものなのでしょうか?
これもでっちあげだったりしない?
ソフィアを人心掌握するための。
それはさておき、これはついでにアシリパへのプレッシャーになります。
アシリパを動揺させ弾丸に注目させて床に落として彼女がそこに目を向けた瞬間に、ウイルクの人皮をかぶるという恐怖の演出。
私はページをめくった瞬間に本当にびびりました。
アシリパがその瞬間にどれほど恐怖したのか計り知れません。
マジですごい!鶴見中尉!
鶴見は今回の密談を、アシリパとソフィアを捕まえてからの短い時間で、何を話すか瞬時に計画したわけです。超天才です。
それはもちろん作者野田サトルがじっくり構想して創作したものですから、天才なのは野田です。
徹底的に追い詰められて顔面蒼白のアシリパが不憫で見てられません。
そして駄目押しの話も説得力しかない。
アイヌ独立のために戦うアイヌも、日本社会の中で生きるアイヌも、同じアイヌじゃないかという話はあまりにもあまりにも説得力あります。そう見えます。
マジでどうすんの?アシリパ!
有古や杉元はどうする?
今週号のゴルカムは本っ当に最高に面白かったです!!!
今日はひたすらそれを書きたかったのでした。
あとついでに全く全然関係無い話。
随分前の256話の感想なのですが、尾形が宇佐美を狙撃して、狙撃手として復活したシーン。
尾形は失った右目に義眼を新調したのですが、それを落としてしまい、「おっと」と空中で見事にキャッチします。
そのシーンで尾形が片目だけで完璧な動体視力を取り戻してることを表現してて、さりげないけどすげえなあーって感心しました。
ただそれだけなんですけど、この感想をずっと書きそびれてしまってたのでついでにここに書き残しておきます。