結論を先に言うと「いかなかった」わけですが。今週のかぐや様。
私はそのこと自体はそれはそれでいいと思いました。
それとは別にいくつか思ったことがありました。
週刊ヤングジャンプ1号 赤坂アカ かぐや様は告らせたい236話 「そして、石上優は目を閉じた(5)」
と。その前に単行本24巻の表紙の情報がありました。
伊井野です!イエア!やったね!
ただ私は「誰が表紙になるか」みたいなのはいつも予想を外してばかりです。
18巻でかぐや&石上があったので、次に伊井野が表紙になるときは白銀&伊井野になると思ってたけどそうはなりませんでした。
白銀&伊井野も「先輩くんと後輩ちゃん」シリーズでいいコンビだったとは思うんですけどね。般若心経とかね。
でもそのシリーズがあった頃の伊井野の苦しみは今はもうだいぶ変化したので、今後は白銀&伊井野コンビがフィーチャーされることはもう無いかもしれません。大ハズレ。
さて本編の感想。いかなかったわけです。「神ってる」にならなかったわけです。(2016年の流行語大賞)
前回のひきで「部屋いこ」と伊井野に誘われそれに乗った石上。その勢いでキスしたり大人のキスしたり初セックスしたり秒でいってしまうのかと私は戦々恐々でしたが、いきませんでしたね。
いきそうになったけどその瞬間にタイミング良く(悪く)電話がかかってきて中断というパターンでした。
「邪魔が入って中断」というのも恋愛漫画ではありきたりなパターン。
しかし私はそこには「クソ展開!」「がっかり!」とかは思わなくて納得してます。それについては後述します。
さて冒頭は、伊井野の自室には行かずリビングとかのソファで並ぶ二人。
伊井野はストーカーの恐怖はすっかりおさまったようで、穏やかに話し続けます。
なぜなら石上とずっと手を繋いで安心だから。
穏やか過ぎて石上のほうが逆に混乱してます。無理も無いです。このテンションの緩急が伊井野らしくもあります。
そういや前々回から衣替えして夏服になったのですが、伊井野は変わらず腕章付けてるのに今更気づきました。
風紀委員の腕章です。
これいいですね。
このアイテムがあると、なんか「風紀委員を抱く?」という背徳感がより一層高まりますね。そう思う私の性癖はおかしいでしょうか?おかしくないですよね?ね?
話を戻して、伊井野はずっと石上と手を繋ごうとし、石上も彼女の頭を撫でて、それを全く拒まれなくて、濃い目のスキンシップが続きます。これはこれで満たされる時間です。
私は今週のスキンシップを見てて、「これってこの漫画の根幹に関わることだよなあ~」って強く思いました。
かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~というこの漫画の。
かぐやと白銀は「告白」というプロセスに異様に固執してしまったせいで、変な恋愛頭脳戦をずう~~~っと続けてたのですが、今伊井野と石上が告白なんか一切無くてもこんな状態になれてるのを見ると、告るだの告らせるだのという駆け引きは本当に不毛だよなあーって浮き彫りに感じてしまいました。なんか。
まー普通は石ミコのほうが自然と言うか一般的ですよね。
犬猿の仲だった石上と伊井野が(大友とか子安とか大仏とかの問題を乗り越え)少しずつ歩み寄り距離を縮め、脈があることを探り合ってこうしてスキンシップできるようにまでなったわけです。
告白というのはやっぱり、こうやって、手を握っても拒否られないとか、何回もデートするとか、「脈がある」という手応えを少しずつ得ることに比べたら重要度は非常に低いプロセスですよね。
やっぱかぐやと白銀は異様だったなあ~と、今回改めてなんかしみじみ感じてしまいました。
ただ、だからこそ、この漫画の初期は個性的であり人気になったわけでもあります。
白かぐの不毛はなんつうか「意義のある不毛」であったことは間違いないと思います。
それはそうと。いちゃつきながら二人は生徒会について真面目に話します。
(フランス交流会の社交ダンスのときは何を話したのか気になってるんですが、やっぱりそのへんの物語が語られることは無さそうです)
それにしても石上よ。伊井野は生徒会長を目指してるつってんだから、「僕も手伝う」「来期も一緒に生徒会やりたい」くらい言えや!
あと髪の毛サラサラだと思ったんなら、それも言え!!!
本当こいつはもうそういうとこ言葉に出して言わねえからチクショウ。
で、石上はそうやって撫で撫でに夢中になってて伊井野の話を聞いてなかったらしいのですが、これが重要な伏線なのかどうかは不明です。
そんなこんなでかなりいい感じになってきた二人はスキンシップがより濃密になっていきます。
寄り添う伊井野。抱きしめる石上。
あ、そういや私も前回の感想ブログで書いたことでしたが、石上は子安の誘惑を断ったことをやっぱり後悔してたんですね。だよなあー。
もういつ何時も後悔しないために今はコンドーム持ち歩いたりしてるんでしょうかね。
いやまー二人はここでセックスしようとまで思ってるかどうかは不明ですが、ちゅーくらいはする流れとなってしまいました。
お互いに無言で「するの?」「いいのか?」と目と目で確認し合ってるその瞬間に、石上のスマホが鳴ります。
本当、いざという瞬間に電話が鳴って中断ってよくあるパターンですよね。
私はそういうパターンを見ると「そんなの電話を即切って、続ければいいだろ!」って思います。
今回の石上にも「電話なんか無視して今は伊井野に集中しろよ!」と言いたいところでしたが、今回ばかりはそうもいかないことがすぐに判明しました。
かけた相手はなんとかぐや。
彼女からの電話だったら今無視するわけにはいきません。
これはしょうがないです。
しかし用件がえぐいです。
要するに「自分は秀知院を退学(転校?)するからそれを白銀に伝えて」という内容らしく、あまりに唐突かつ強烈です。
四宮家問題がのっぴきならない事態になったことは想像つきますが、なぜ白銀に直接言わず、なぜ言う相手が石上で、なぜLINEとかでなく電話なのか。
それはきっとかぐやは今、自分にとって大切な相手の白銀や藤原に直接言える心理状態ではなく、石上くらいの距離感の相手にならかろうじて言えるってレベルなのでしょう。たぶん。
電話なのは「確かに言った」って言質を取るためと。
それにしても最近のかぐやは本当にいつも石上と伊井野の間をかき乱してくれますね。彼女の意志とは無関係にですが。
石ミコはフランス交流会でパートナーになれたのに、その日にかぐやが消えて余韻がぶち壊しになって、ストーカー疑惑は逆に急接近するきっかけになり、今度は突然の電話で甘いスキンシップを打ち切らせてしまいました。
こんな突然の冷や水では、石上も勃起を維持することは困難でしょう。
計らずとも、かぐやが今の石ミコにとっての最大の障害になってしまった感すらあります。
ぶっちゃけ今二人は両想いなのを暗黙で確認し合うことを完了した段階であり、別にこれから交際を始めても何の問題も無い状態です。(実際には全く問題ゼロってわけではないですが今は省略)
なのにかぐやのせいで「四宮先輩が大変なことになってるのに、今自分達は恋愛に浮かれてうつつを抜かしてる場合じゃない」という思いを二人に抱かせるようになってしまったんじゃないかと思います。
なんて疫病神でしょ。かぐやは。
いやいやかぐや本人には罪はありません。
うーむ。これは石ミコが心置きなくくっつくためには、四宮家問題が解決するしかないってことでしょうかね?
で、次号は休載。さらにこれから年末年始で「続きまだ~?」状態が何週間も続くことでしょう。うああ。