週刊少年ジャンプ Dr.STONE Z=68 「革命の火」
やっぱ司はこの漫画のガン細胞やなあー。
物語の上でも決して主人公と相容れない異常者の厄介者の役どころでもあり、読んでる私にとっても出てくるだけで漫画を急激につまらなくする厄介者です。
今週はまた司がクソいことを言い出しました。
鹵獲したクロムに「千空の首を差し出せば、ある程度の科学を認めてやる」と。
オエッ。
司は科学文明の全てを否定はしてないらしいです。
原始的初歩的な道具を使うことは司帝国の国民に許しているんだそうです。
じゃあその「ある程度」って具体的にどの程度なんでしょうね。
どっからどこまでの科学ならOKなのか。
その基準を誰がどう決めるのか。
言うまでもなく司一人が独断で決めます。
逆らう者は許さない。
これは宗教です。
つうか絶対君主制。
資本主義社会の腐敗を許さないとか偉そうに言ってる司は、今は自分が、中世ヨーロッパルネサンス以前の世界みたいに、「原始原理主義」宗教的世界観を絶対視して文化や技術の発展を許さない暗黒時代を再現しています。
「科学=環境破壊」という固定観念も納得いきません。
千空はどんな科学がどんな規模で地球にどんな影響を及ぼしたかのデータも頭にあるので、地球を汚した科学の失敗までを再現するわけないし、むしろ、全人類石化で文明がリセットされて地球自然環境も数千年で回復したこの世界こそ「やりなおすチャンス」な設定なのにって感じます。
あと今週の司の行動でもう一つ理解できなかったのが、クロムを殺さなかったことです。
クロムは「俺は仲間を裏切らないからとっとと殺せ」とかっこよく決めて、滝つぼに落とされる覚悟を決めます。
でもそこで司はクロムをわざわざ助けました。
これ、司の信条からしたら矛盾してないでしょうか?
「この男は何やっても自分に寝返らない」と判断して「責めても無意味」ならそれって裏を返せば「生かしてても無意味」なんじゃないの?
現に千空に対してはそういう信条の元で実際に頚椎を砕いて殺したわけですし。
私は「クロムはここで死ぬべきだった」とか思ってるわけではないですが、司がクロムを生かした理由が全く分かりませんでした。
羽京は実は司には面従腹背であったことが判明しました。
先週の感想ブログでは「羽京も氷月と同じようなクズなのだろうか」と萎えてしまっていたのですが、そうではなかったようで少しほっとしました。
彼の本心はまだ全く不明で、司の殺人を止めたいと思ってる心ある人なのか、それとも司以上に野心的な人なのか、まだ不明ですが、サブタイで「革命」と言ってるからには、司帝国の転覆を狙ってることは間違いないようです。
もし悪人なら、ちゃんと魅力的な悪役になってくれることを期待します。
千空たちは自動車を作るという、この漫画で本来最も面白い要素の一つでもある物作りを頑張っていました。
ですが、司の激萎え言動のせいでせっかくの物作りの魅力も半減してしまいました。
はしょった感もかなり強いし。
もったいない。
ゲンも裏切り、ニッキーも裏切り、羽京も裏切り、(ほむらはよく分からない)、司帝国は思った以上にハリボテなようで、少しでも早く消滅してもらって、できればこの漫画から永久に退場してほしいです、司。
ひょっとしたら司は、みんなから総スカンをくらって、孤独で哀れで同情を誘うキャラになるのかもしれませんが、そいうのもちょっと勘弁です。
次回へ続く!