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「素数じゃないけどすごく素数っぽい数字」選手権大会

私が思う最強の「素数っぽい合成数」を発表します。あんまり大きな数になると素数か素数じゃないか全然直感的に分からなくなるので、2桁程度の小さめの数字で、素数に見えるのに実際には素因数分解できてしまう合成数の中から選びます。

 

918757などなどがそれに当てはまります。しかしその中で最強の素数っぽい合成数と言えば、やはり51でしょう。

 

51は技術点芸術点ともに高い実に見事な素数っぽい合成数だと思います。

 

 

 

さて。まず日本では多くの人に九九が染み付いているという前提があります。九九に出てくる数字は必然的に掛け算の積なので素数ではないことが秒でバレます。

 

4981とかはその典型です。彼らは7×7、9×9の積としてあまりに有名なのですが、改めて虚心坦懐に観察してみればすごく半端な数字に見えます。でも実は半端ではないという。実は割り切れてしまう、素因数分解できてしまうという。我々に九九がなければ危うく騙されるところでした。

 

 

余談ですが九九の教育って国によって全然違うらしいですね。日本では九の段までを丸暗記することが重視されてますが、インド(の上流階級)では二十の段までやるとか、アメリカでは十二の段までやるけど丸暗記は重視してないとか。

 

とまー国によって程度の差はあれ、九九を覚えてる人は素数か素数じゃないかを見分ける能力は格段に高くなります。

 

それは逆に言えば九九の範囲より大きい数だと我々の素数見分け能力は格段に落ちてしまうということにもなっています。

 

その虚をついてくる刺客もいるわけです。87や91がそれにあたります。

 

87なんてものすっごく素数っぽいです。9×9の81に6を足しただけの数字なんて九九の常識から考えると割り切れなさそうなイメージ極まりないのに、実は割り切れてしまう伏兵です。3×29で素因数分解できます。

 

91もそうです。これも非常に81に似てるので我々は本能的にまず9で割ろうとしてしまい「2余るじゃん」って思いがちです。なのに彼も実は7×13で素因数分解できるという意外な合成数と言えましょう。

 

しかし彼らは九九の最大数81よりも大きな数字です。九九識者にとって九九アウェイに位置する彼らだと実は素数だとか素数じゃないとかどちらであろうと驚きにくいという側面があります。

 

逆に81以下の九九ホーム内に存在する数字ならば我々九九識者は直感的に素数判定できるという自負を無意識に持ってしまいがちです。

 

例えば39なら3で割り切れること、77なら7で割り切れることが無意識に判定できるように。

 

 

しかしそこにこそ我々の油断があり、その隙を見逃さないまるで忍者やカメレオンのような擬態力の高い合成数も実は九九ホーム内に潜んでいるのです。

 

それが51と57です。

 

実際のところこの二人は「素数じゃないのに素数に見える数字」としてほぼ同時優勝です。しかしここは敢えて厳しくジャッジして51のほうに私は軍配をあげます。

 

 

 

まず57。

 

見れば見るほど素数っぽい数字です。我々はまず6×9=54でもなく7×8=56でもないことを無意識に判断してしまい「え?これ素数かも?」と誤認してしまいます。しかし3×19で素因数分解できる、と。なかなかの曲者です。

 

 

しかし51はさらにそれよりも食わせ者です。

 

まず数がより小さいことが技術点高いです。素数は数が大きくなるほど存在しにくくなり小さいうちは割とあるので、小さいほど素数隠密性が試されるのではないでしょうか。

 

また末尾が1というのも非常に素数っぽいです。それでいて2桁目が5なのでついで5で割りたくなり、そして1が余るという、5と1のコンビネーションがとても美しいです。芸術点も高いです。

 

「本能的に合成数っぽく見えない」とでも言いましょうか。例えば39は3と9のコンビネーションなので3で割り切れることが一瞬で見抜けます。しかし51はなかなか割り切れる数字が出てきません。実際には3×17の合成数です。

 

 

以上の点を以って、私は51こそをこの世で最も「素数じゃないけど素数っぽい数字」としてここに推薦する次第です。

 

 

 

 

 

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