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「獅子の門1 群狼編」感想 久我重明に会いたい……!

徳間文庫 夢枕獏著「獅子の門1 群狼編」って本読みました。

 

私は久我重明が好きなんです。ご存じですか?くが じゅうめい。

 

真の久我重明ファンになるための第一歩です。この本は。

 

まずは久我重明の歴史のおさらい。

 

私がこのキャラクターを初めて知ったのは漫画の「餓狼伝」です。

 

夢枕獏の原作小説をバキシリーズでおなじみの漫画家板垣恵介がコミカライズしたやつ。未完ですが。

 

(ネットでは↑の画像だけがやたら有名です)

 

とにかく、「なんか(すごく)変だけど強くてかっこいいキャラ」です。

 

この時の重明は、若きプロレスラー彦一に空手を学ばせるために雇われた闇の空手家、という設定。

 

重明は彦一にいくつかの技を文字通り叩き込んで、彦一が出場する異種格闘技戦の対策に必要な分だけを教えて去っていきました。かっちょいい!

 

 

かなり昔のこの回を読んだ当時は、そう思ってそれっきりでした。

 

しかし後年になって私はある事実を知って驚いたことがあります。

 

 

なんと重明は原作の「餓狼伝」には登場もしないキャラだったという。

 

ええ~!?

 

ついでに彦一も全くのオリジナルキャラで、原作餓狼伝を読んだことが無い私は、重明も彦一も普通に餓狼伝のキャラだと思い込んでて、非常に驚きました。

 

なのになんやこの存在感は。

 

で、調べたらもともと重明は餓狼伝とは全く別の夢枕の小説「獅子の門」の登場人物とのことでした。それを板垣が独自に(勝手に?)出したのがこれ。

 

マジかよ。そんなん、例えるなら、どこかの漫画家が吉川英治の三国志をコミカライズするとして、そいつが漫画の中に勝手に宮本武蔵を登場させるようなものじゃないの!?

 

その無茶苦茶さも私は面白いと感じました。

 

後に、夢枕の「新・餓狼伝」の小説にも重明が登場したそうです。

 

 

 

そして時は流れ。今年2022年に、夢枕が逆にバキの外伝を執筆した小説「ゆうえんち」、その漫画版が週刊少年チャンピオンで連載開始されました。

 

そこでも久我重明が登場!!!

 

 

これはどういうことかと言うと、夢枕の「獅子の門」「餓狼伝(漫画版)」「新・餓狼伝」、板垣の「バキ」「ゆうえんち(小説版&漫画版)」、その全ての世界観が両作者の意志の元、久我重明を通じて繋がったってことです。

 

唖然です。

 

前代未聞なことだと思います。

 

一人の作者が複数の自作の世界観を繋げることはよくあります。ドラえもんとパーマンとか、銀河鉄道999とキャプテンハーロックとか。最近では炎炎ノ消防隊とソウルイーターがそういう仕掛けをしました。

 

しかし二人の大物作家が、それぞれの全く別の作品内で一人のキャラクターをこんな風に動かしたってのは前例が無いことだと思います。

 

こりゃもう「にわか久我重明ファン」でいたらいかん。ちゃんと彼を知らねば。知りたい。

 

まずは原点の獅子の門を読むしかない!

 

 

 

というわけで手に取ったこの本です。獅子の門は全8巻?

 

その第1巻は1985年発行だそうで。かなり古いのね。

 

しかし、1巻には重明は登場もしませんでした。

 

早く彼の初登場から完結までを見届けたいものです。

 

そのために必要な第一歩の第1巻です。

 

 

 

1巻は重明が出ないどころか物語の序盤だけの内容でした。

 

羽柴彦六って中国拳法の使い手が全国を放浪して5人の若者と出会う話で終わってます。

 

続きはどうなるのか?重明はどう出てきて誰とどう戦うのか?そもそも主人公が誰なのかすらも1巻を事前知識無しで読んでもあんまり分かりません。

 

 

 

あと印象的だったのは裏表紙の紹介文にある通り、「エロスとバイオレンス」です。

 

 

女がレイプされるシーンが多くて陰惨です。主にヤクザ絡みのそういうノリで。物語上の必要性は……あるような……無いような……微妙。でもまー昔の昭和の小説ですしね。それと、読んでて不思議と慣れてきます。(エロいとはほぼ感じません)

 

そこは2巻以降もそうなんでしょうかね。でももう私は1巻で耐性がついた気はします。

 

そもそも私にとっては目当ては重明ですし。

 

 

さあ2巻以降も読もうっと。

 

待ってろよ久我重明。そして強くて恐ろしくてかっこいいところを早く見せてくれ!続く。

 

 

 

 

 

 

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