「令和2年版自殺対策白書」で、日本では10代の若者の自殺率が諸外国と比べて高く、かつ増加している。というニュースを見かけました。
「自殺率が高い」っていうのは、「自殺ではない死に方が低い」ってことでもあるのでは?
つまりは、病気、事故、犯罪で死ぬ比率は少ないってことなのでは?
「深刻な事態」と、かなり強めの言葉でこの数字が問題であると言ってますが、私は「そうかー?」って思いました。
そりゃ、どんな年代のどんな人も自殺なんかせずにいられる社会のほうがいいに決まってますけど、だからってそれがそのまま「自殺数や自殺率はゼロじゃなきゃ無価値!」となるわけでもなく、たとえ自殺がゼロではなくてもこの統計結果からいい傾向を見れたらそれは「いいことだ」と言うことも大事だと思います。
「深刻な事態」って言葉はなんか無償必罰の価値観でしかものを見てないような印象がして嫌です。
まー、この白書のタイトルは「自殺対策白書」なわけだから、その数しか意識にないんだろうなとも思いますが。
数字で見ると、日本で令和元年で自殺した10代の若者の数は604人だそうです。
不慮の事故が301人。癌(悪性新生物)が225人。
この3つで一番多いから1位で、だから「深刻な事態」だと。
そうかー?
これ、仮に事故で死んだ若者が605人だとしたら、「1位じゃなくなったから喜ばしいことだ」とはならないでしょう?
そして同時に「どれもがゼロであることが理想で、ゼロじゃないから良くないことだ」ともならないですって。
ちなみに令和元年の10代の人口そのものを調べたら、1100万人だそうです。
単純計算で、自殺した子の割合は0.005%。
事故で死んだ子は0.0025%、癌で死んだ子は0.0016%。
この数字だと、外国と比べたらどうなのかは完全に不明です。
それをむしろ知りたいです。
せっかく取った統計なんだから、もっとありとあらゆるいろんな比較や分析をして公表してほしいです。
例えば自殺する若者が少なくても犯罪が多くて若者の殺人が多い国とかもありですし。
あと、昨年の平成29年はどうだったか見てみたら、10代の自殺者は560人。
確かに増えてます。
これは確かに悪いことではありますけど。
あ、というか「深刻な状況にある」って昨年も言ってるんじゃん。
あれ?もしかして、ただ毎年言ってるだけ?
なーんだ。