連休の余波でジャンプも今週は休み、続きが読めないし感想が書けないしつまんないです。
今回は代わりにドクストにこれまでに出た謎とか問題点とかを挙げてみたいです。
その1．
まず根本的な最大の謎、「なぜ地球上の全人類が石化したか」です。
そこについては千空もこれまでに考えていたシーンが少しはありました。
仮説を3つ紹介したこともありましたが、これってつまり真相はこの3つとも違うって意味なんでしょうかね。
それと、石化を解除するには硝酸がある程度効果があり、ナイタール液だと瞬時に解除可能で、そして解除される際に体の損傷がある程度修復されるのだそうです。
おそらくは例えば石化前に虫歯とか腰痛とか貧血とかがあった人は、解除されたらそれらも完治して、原始世界で元気に生きていられるようになってるのかもしれません。
まさか癌まで治ったりして。
この石化は一体なんなのか？
これが解決せずにこの漫画は終われません。
その2．
千空たちにとって目下の問題である獅子王司。
彼ははっきり言って異常者です。
それに、やっぱりどこをどう考えても、司の手で石化から解除された文明人の若者たちが、千空の科学王国と司帝国とを比較して「司帝国のほうがいい」と思うなんてまずありえないです。
本当に。
司は資本主義社会の貧富の差を憎んでいますが、そこに一理あるとしても、だからって科学や社会制度を一切否定するのは極論以外のなにものでもない。
狩猟採取の原始社会と農業と工業の資本主義社会は一長一短あってどちらがいいものでもないのに、前者の長所と後者の短所だけを比較して考えてるアホです。彼は。
このせいで司のことは「かっこいい悪役」「言い分にも一理ある」というキャラクターに見えないのに、漫画内ではそういうキャラに見せかけようとしてる印象が強く、すごく無理が生じています。
現に、彼の側近である氷月は暴力を好み自分の配下の雑魚マッチョを「無能だから」って理由で殺す醜悪なソシオパスですし、司帝国で好き好んで働いてるっぽい善良そうな若者達だって、原始生活での病気やケガのリスク、司や氷月から突然無秩序な暴力支配を受けるかもしれない脅威から極端に目を逸らして生きてるようにしか見えません。
このへんの欺瞞を今後千空と司がしっかりと切り込んで向き合うシーンがあるかどうかは重要なことだと思います。
その３．
千空の父であり、3700年前の石神村の開祖でもある石上百夜。
千空とは血が繋がってないことが明かされました。
なんでわざわざこういう設定にしてあるかというと、そこに何らかの意味がこの漫画にはあるから…ってことなんですよね？
千空がどういう出自で百夜の養子となったのか、また千空の実の両親はどこの誰なのか。
極端な想像すると、天才少年千空の親もやっぱり天才で、もしかして人類石化をやった張本人だったりとか、なんて思ってしまいます。
その４．
石神村には約40人の村人がいて、17話に村人リストが紹介されましたが、そこに一人名前のない謎の男がいます。
この男はそれ以降56話になっても一度も登場してません。
私はこいつを初めて見たときに、白土三平の「カムイ伝」を連想しました。
カムイ伝に、実は知能が高いのに狂人のふりをしている忍者みたいなキャラがいました。
この男もそういう系で、頭に大きな傷があって知的障害を負っている、もしくは負ったふりをしているのではないか、と思いましたが、少年ジャンプで知的障害者や狂人のキャラクターを出すのは無理があるでしょうか。
でも約束のネバーランドにアダムという知能が低い実験体失敗作みたいな少年が出てたし、全く不可能じゃない？？？
しかしそれでもこの男に名前がないのは不可解です。
仮に彼が意思疎通できないくらいの狂人であっても、村人の間で彼の呼び名くらいはつくでしょうに。
やっぱり狂人の線は元からハズレなのかなあー？？？
私が今思いつくのはこの4つくらいです。
このドクストでは千空の大目標は「科学文明を復興させる」であり、いくつもの問題点や課題や伏線を消化しなくてはなりません。
そして作品の人気が落ちて連載が打ち切りになるという可能性もゼロではありません。
千空の道のりは気が遠くなるほど長いことを改めて思い知ります。
