私は何か詐欺の事件の顛末を詳しく知るのが好きです。世界にはそんな詐欺事件の歴史がたくさんあります。
その一つが「Masquerade」という絵本にまつわる事件です。
1979年イギリスで発行された絵本で、日本でも1981年に 角川書店 キット・ウィリアムズ著 坂根巌夫訳 「仮面舞踏会」 というタイトルで発行されました。
その絵本の実物を図書館で借りてこの目で拝むことができました。事件を知った上で読むといろんな意味で感慨深いです。

暗号を仕込んだ絵本を発行して、それを解いたら実在する特定の場所が判明して、実際にそこに宝物が隠されてて、最初に暗号を解けた人にはその宝物をプレゼントする、という企画。
そういう、簡単に言えば「宝探しゲーム(アームチェア・トレジャー・ハンツ)」というジャンルの先駆けのような存在らしいです、この絵本は。
イギリスではこの絵本をきっかけに定番人気ジャンルになったんでしょうかね?
日本ではワンピースがまさにそういうフィクションだけど、現実の企画としてはちょっと馴染みは薄い気がします。でも稀にあったかも。2025年にはプリンセス天功が日本国内に財宝を埋めたと発表しましたっけ。
さて。1979年この絵本は大ヒットして、1981年には日本語版も出て、暗号はさすがに英語ネイティブくらいじゃないと苦しいけど、でもその話題性に加えてそもそも絵本自体に独特な芸術性があり、またシンプルに隠し絵の絵本として楽しむこともできたので日本でも人気があったようです。
で、1982年に解答者が現れました。しかしそれが詐欺でした。
このへんの顛末については詳細を記したサイトや動画があるのでそちらを参照されたいですが、簡単にまとめますと。
要は作者ウィリアムズの元彼女が裏切ってました。彼女は絵本製作中に間近で見てた情報を頼りに場所を推定して、絵本の謎を正しく説いたわけではなかったのですが、でも場所の解答そのものは正解であったことから、作者は、彼女と共謀者達による偽名の「解けた宣言」を本物と認定して、お宝の18金のウサギの首飾りを贈呈してしまいました。
せっかくの宝探しのロマンがしょうもない裏切りでぶち壊しになりました、という、なんともがっかりなオチ。
しかしその後、1988年にこの解答が詐欺であったことがマスコミに暴かれました。詐欺犯はなんかその後の事業には失敗したとか。
お宝の金のウサギは一度競売にかけられて行方不明になったけど、2008年に所在が判明し、また競売にかけられ2025年現在では個人コレクターが所有してるそうです。

なかなか面白い逸話です。
まーね、金のウサギは、他に正規に正解を導き出した物理学者がいたそうなので、その人の手に渡ってほしかったし、詐欺犯は警察に捕まるとか(無理だけど)もっとなんか痛い目を見てほしかったし、現実はそうそう寓話的な満足な結末にはなりませんね。
でも詐欺師が勝ち逃げした話だと胸糞悪いけどそうでもないのならこちらも気楽に好奇心を満たすことができます。
私は何年か前にこの事件を知ったのですが、その本の実物を図書館で借りられることに最近気づきました。
借りてきました。50年近く前の本でだいぶん年季が入っててさすがに一般公開はされてなくて書庫に保管されてたみたいです。
それで実物の感想は……暗号の解き方を知った上で見ても「分からん!」に尽きます。
私は英語ろくに分からないけどそこは大した問題じゃなくて、そもそもどうやって解いたらいいのかノーヒント過ぎると思いました。
いやそれはしょうがないかなあー。ちょっとやそっとで解けるような暗号だったらアームチェア・トレジャー・ハンツは成立しませんもんね。
でも、事前情報無しで読んでも、そもそも探すものが言葉なのか地図なのか絵なのかも分からず、16枚の絵をばらすのか繋げるのか透かすのか個別に見るのかも分からず、何をどうしたらいいのか途方に暮れるのが凡人のリアクションだと思います。
今の世の中でも脳トレとかIQとか難しいパズル本は一定の人気がありますが、そういうのの最高難度の問題はやっぱり解けないし、この本はそれをさらに5倍くらいややこしくした感じです。
当時のイギリスの子どもはどうだったんでしょ。まさか本気の本気でお宝を狙ってはいないにしろ、心中では1割ほど「ひょっとしたら」の期待を込めて買ったんでしょうね。
でも実際見てもさっぱり分からず、また、もし本気で謎を解くのならあらゆる可能性を考慮して徹底的に考察しなければならず、その労力を想像するとまた途方にくれます。一攫千金を狙いたいのなら宝くじ買ったほうがましかも、なんて思ったのかもねー。
そして宝探しとは別に純粋に絵本としたら、絵はちょっと不気味に感じるのですがそこにむしろなんか魅力があるような気もします。

単純に「絵のどこかにウサギが隠れてるよ」っていう隠し絵としてもいい感じだと思いました。
でもまーやっぱりこの絵本は純粋な絵本とは全く違う意図で生まれたことと、顛末もまた数奇な事実であったことが特徴であり、そうだったから歴史に残ったんだなと思いました。
いっぺんこの目で現物を鑑賞できて良かったです。



![[KUMADAI] メリケンサック 護身用 本物 バイク グローブ 護身用武器 手袋 護身用グッズ 武器 ボクシンググローブ 防犯グッズ 護身用品 護身用具 護身 少年メリケンサック ナックル 女性 夏用 (L, Full finger black) [KUMADAI] メリケンサック 護身用 本物 バイク グローブ 護身用武器 手袋 護身用グッズ 武器 ボクシンググローブ 防犯グッズ 護身用品 護身用具 護身 少年メリケンサック ナックル 女性 夏用 (L, Full finger black)](https://m.media-amazon.com/images/I/512nIP+wvLL._SL500_.jpg)