今週のハンターは「諸君ら」ってセリフが出てきましたね。
諸君ら警察である私の判定では、これは日本語して間違ってなくて正しい表現です!
「諸君ら」は基本的には重複表現の間違った日本語ですが特定の条件ではおかしくない表現になるんです。
週刊少年ジャンプ 冨樫義博 ハンターハンター No.403 「成果」
諸君らはいったん置いといて今回の見どころはやっぱりハルケンブルグ第9王子の能力でした。
前回のハンターの第1王子ベンジャミンの私設兵隊長であるバルサミルコがハルケンブルグを暗殺しようとする展開は、私はとても奇妙に感じて感想ブログでもそう書いたのですが、今回の話は「なるほどな!」と膝を打つような見事な展開でした。
すごい理にかなっててかつ漫画のセオリーがしっかり守られてました。さすがプロだなあ~。
以前の386話でハルケンブルグの能力の検証は途中になってたのですが、それだけのヒントで、今回の展開を初めて読んだときには「ああ、そういうことか」とピーンと来るように描かれてて、最小限のヒントだけ出してそれを守ったうえであっと驚く展開を見せるというプロの漫画家の技を見ました。
ハルケンブルグの矢で射られた者は、問答無用で死ぬかあるいはそれに近い状態になりその死体に自分の臣下を憑依させることができるという超強力なジョイントタイプの能力。
そしてそれは自分自身をも憑依させることができるのだと。なるほどなあ~!!!
そしてハルケンブルグは自分は死んだことにしてバルサミルコとなってベンジャミンに接近することができるようになりましたと。
逆暗殺!かっこいい!
この逆暗殺はなんか成功しそうな予感がします。でも外れてもきっと面白い展開になるのだと思います。どっちにしろ楽しみです。その物語がいつ描かれるのかは想像もつきませんが。
一方失敗しそうな予感がするのがカチョウ達による上位王子の暗殺計画です。まずは第7王子ルズールスをセンリツの演奏で眠らせて拉致るらしいですが、でもそもそもフウゲツを弱らせてる犯人ってルズールス(の念獣)のようでもあり、第1王子私設兵のウショウヒのようでもあるから謎です。
で。第3王子チョウライが自分の能力を検証するシーン。コインが何の意味があるのか、なぜ額面が変わるのか、チョウライは私設兵に「諸君らの意見を聞きたい」と問います。
この「諸君ら」なのですが、「諸君」が複数形なのにそれにさらに複数形の「ら」を付けてるから重複でありすごく誤用だと言われやすい言葉です。そして世の中のほとんどでは実際に誤用なのでしょう。
しかし正しい使い方も存在するのです。諸君にらがつくと「君たち」と「君たち以外の人たち」の両方を含んだ意味になりうるのです。
今回のチョウライの場合、その場にいる私設兵たちに「諸君ら」と言ってて、「諸君」は当然私設兵ですがこの場にいない諸君ではない存在も念頭に入ってるわけです。
その相手とはもちろんクラピカ。
なのでこの諸君らは誤用ではありません!
あとは……ベンジャミンとハルケンブルグと第一王妃ウンマが鼻筋の形が同じなのは今回初めて気付きました。
ハンターは休載のたびにキャラクターの顔つきも結構変化するのですがこの鼻の形だけは昔からちゃんとそう描かれてました!
それにしても、国王ホイコーロは8人の妻がいますが、その、彼はどういう基準で妻を選んでるんでしょうね。