ニンテンドースイッチオンラインでマザー2遊びました。
めちゃめちゃ遊びやすい快適なゲームでした。
2(と3)はずっと前に遊んだことはあるのですがほとんど記憶は消えてて、「あれ?こんな快適だったっけ?」って思うくらい。
前に1をクリアして「さあ次は2だ!」と始めて、2ヶ月くらいかけてかなりのんびり少しずつ進めてようやくクリア。
プレイ時間は27時間30分でした。
「快適だ」と感じたのは、その前にやってた1が不便だったからなのもあるかもしれません。
1は「話す」「調べる(チェック)」をいちいち使い分けなきゃいけなかったり、次どこに行くのか分かりにくかったり、戦闘で既に倒した敵に攻撃空振りしてしまったり。
でも1の不便さはそれがきっと1989年当時の標準であって「まーしょうがない」と納得のいくものでしたが、2は1994年で劇的に改善し「たった5年でここまで進化したの?」という驚きがありました。
1994年かあ~。その翌年にwindows95が発売されたわけで、なんか、コンピューター性能って数字の成長は今でもすごいけど、革命とか進化とかいう感じではこのころも一つの転換期だったのかな、みたいな。
随所で親切で快適なゲームでした。Lボタンが便利だし、ヒント屋は私はいらなかったけどあるのはいいことだと思うし。
ともあれ、以下プレイ日記や感想などなど。
まず名前。私は愛用のスイッチライトでなんかゲームを遊んでてキャラの名前とかいろいろ入力する必要があるときは、「その場その場で適当に考える」って姿勢だったのですが、1でそれをやったらなんかしらけてしまって、反省して2はデフォルトの名前でいきました。
デフォがあるときはそれに準拠するのがいいですねやっぱり。
ちなみに名前をつけるのが主人公キャラ一人だけのときはよく「ブルー(blue)」を使ってます。一人ならそれで楽だけど複数いると私はなんか名前考えること自体が結構な作業になります。
あとスイッチに登録してある私自身の名前はMOGMOGです。
舞台の幕あけはイーグルランドという名の、限りなくアメリカっぽい国。1は明確に「アメリカ」と表記してましたが架空の国に変更になりました。
つうか2は1の続編ではなく「1のリメイク」らしいのですが、なのにタイトルはナンバリングの2であり「ギーグの逆襲」なんて銘打ってて、なんか変です。ギーグの初襲はいつあったのよ?
ですがこの「変」は、1を(そして3も)遊んでると、なんとなく腑に落ちるような感覚にもなります。
1と2は世界観は繋がっていませんが、でもやっぱりギーグの初襲は1であり、1と2のギーグは同一人物な気がしてきます。違う宇宙の違う地球を2回襲ったのかも。
なんの根拠もありませんけどね。でもそう思うのは私にとっては楽しい空想です。
さてゲーム開始。冒頭は主人公ネスの部屋。電気スタンドは襲ってきません。
ネスの住む町オネットに隕石が落下して、ネスがそれを見にいくことから物語はスタート。
ママは、どうしても見に行きたがる息子に、それを許可します。
夜中の市内なので母親の気持ちで考えるなら一緒に行ってもいいのにと思うのですが、彼女はそうしません。
この後息子が世界を救う旅に出るときも何もせず見送ります。
なるほどそういうスタンスな人なのね、マザー。
今作は1や3に比べたら母親の存在はさほど重要でも無い気もします。
そしてポーキーと遭遇。隣家の少年ポーキー・ミンチ。
ネスは12歳だそうで、ほぼそれと同じくらいの年に見える少年です。
3を知ってるといろいろと感慨深い少年です。
彼は性格もねじくれてて容姿も醜く、これから行く先々でNPCから「むかつくデブ」みたいな散々の評価を受けます。
宿命の悪役少年の、言動はともかく容姿を醜いデザインにされてそれをいじられることについてはさすがに90年代以前の価値観って感じ。
ネスのパパは1に引き続いて電話でのみ登場するセーブ係。
このゲームのタイトルがマザーであり、パパは姿を見せないってのは、なんか妙なエディプス系マザコン観を感じたりもするんですが、ネスが「はい・いいえ」以外喋らないタイプなこともあり、ネスがパパをどう思ってるかは全くの無情報です。
もちろん嫌ってるはずなどいなくパパ大好きではありますが。でもネスは自立心が強いのか、すぐホームシックになるマザコンなのか、微妙なところがあり、結局ネスの母親&父親像は最低限明かされてる情報以外はほぼ空白のようなもので、プレイヤーが勝手に想像できるように作られてるって感じました。
隕石には未来からきた使者ブンブーンが乗ってて、地球がギーグに狙われてることと、ネス達「選ばれし少年少女」がそれを倒す使命があることを告げます。
その予言(?)を当人のネスだけでなく部外者のポーキーもここで聞くわけで、ここが彼ら二人の今後の人生の重要な転換点だった、と。
最初の中ボスは1と同じく「スターマンのむすこ」で、実に分かりやすく世界観を一目で説明してくれる敵キャラです。
「てんさいしゃしんか」はネスの行く先々に現れ記念写真を撮る仕事を誰から依頼されてるのかは全くの謎。パパ?
そしてゲームの基本ストーリーはかなりシンプルで、仲間を集め地球のパワースポットを巡り、ギーグを倒せ!という。
テキストは相変わらず独特のセンスがあり、時代を経てもそんなに色褪せてません。
むしろなんつうか、このマザー2がこれ以降の日本のゲームに強い影響を与えてて、その源流のようなものを感じます。
最初の仲間、ポーラと出会うまでは結構体感時間が長かったです。一人旅が長く続きます。
ネスがHP回復魔法「ライフアップα」を覚えるのも結構遅かったような。
苦労してやっと出会えたときはかなり嬉しかったです。
彼女も一度パーティーに加入するともうほぼ喋らなくなるのですが、道中では「主人公のガールフレンド」ってのが結構強調されてる感じ。
男女男男のパーティーで、男女一組がカップルで、あとの男二人は一緒に旅をしてて居心地悪そう~、とかの想像がより強く掻き立てられます。
プーは故郷の女の子にモテる設定だけど、ジェフは男子校寮生活で、自分を慕ってくるのは同級生トニー。
エンディングでジェフはトニーに結構ドライなことが判明してちょっと笑いましたが。
とま、ポーラが加入したあとは割とすぐにジェフのシナリオに入ってくれました。
ジェフはフォギーランドというイギリスっぽい国の子で、科学者の息子で、UFO型の飛行機で飛んできてくれました。
どせいさんと出会い、ゲップーを倒し、三人の旅がまたしばらく続きました。
カップル一組と男一人の三人旅。
ジェフは作中ではネスとポーラの関係を快く温かく見守ってくれてるポジションです。
優しいです。お前こそ男の中の男だ!
道中でポーキーと再会しました。
彼は最初の隕石からネスとは別に旅に出たらしく、どういう経路を辿っているのかは厳密には分かりませんが、どうやらギーグとその手下が地球に起こしている怪異をうまく利用して、財力や権力を手に入れることに成功している様子。
そしてネスが来る場所に常に先回りして、ネスをおちょくる、あるいは殺そうとしているようにも見えて、なんか本当に闇を感じさせます。
途中でトニーから電話が来て、このゲームをプレイしてる私の名前を聞かれました。
「モグモグ(MOGMOG)」と入力しました。
うむ。ここはずっと昔に遊んだ記憶が残ってます。
ちなみにネスが持ってる電話は受信専用の携帯電話。1994年にもありえなくはない機器ですね。
(3のマジプシーみたいなおじさんがいました)
そして、物語も後半に入ってきたあたりでようやくプーの加入となります。
彼はチョンモ国のランマという町の東洋人の少年。要するにチベットっぽい国。
西洋の食べ物は口に合わないらしいです。
ネスやポーラと同じ超能力者で、PKテレポートで駆けつけてきてくれます。
ネスとポーラは選ばれし先天的超能力者で、プーは厳しい修行で身に付けた後天的超能力者っぽいです。
ジェフは超能力が無いかわりに武器で戦って、なんか、地球を守るために生まれた二人と、その者を守るために精進した二人、って感じ。
で、その問題のプーです。「おうじゃのつるぎ」問題です。
彼は普段は店で売ってるとかの一般的武器を装備すると弱くなってしまうので、終始無装備なのですが、ひとつだけ彼専用の武器がこのゲームには存在するとか。
それこそが王者の剣。
終盤近いダンジョンでスーパースターマンが低確率で落とすらしいです。
私はここでおうじゃのつるぎゲットしようと思って、たぶん100匹くらい倒しました。
でも出ませんでした。
レベルはどんどん上がっていき、戦闘が省略されるようになっても、一向に出ませんでした。
私はそもそもやりこみプレイにこだわってたってわけでもありませんでした。
やってて単調作業に完全に飽きたし、強くなってしまったので強い武器を得る必要性がますますなくなっていったし。
もういいや!諦めました!
プーは武器無し!必要無し!
あとはもうサクサク進めるのみ。
いりませんよ王者の剣なんて。
あんなもんたいして価値無いですよ。
完全なる負け惜しみです。
そう吹っ切ってからはゲームを一気に進めました。終盤は一日くらいで駆けて一気にクリアしました。
ネスの最終修業「マジカント」へ突入。
このマジカントは1にもありました。でも1には女王がいましたが、2にはそういう存在は特にいません。
中ボスを倒せばネス覚醒してさくっとマジカントをクリアです。
2ではマジカントが消える悲しみも特に無し。本当に良くも悪くもただの修業の場でした。
そしてついに伝説のラスボス戦。
これは私ですらずっと昔遊んだ記憶が残ってるほどの伝説。ですよね?
ギーグは既にポーキーに壊されてて、ただの……なんだろう、形容しがたいエネルギーの塊になってました。
自我を失いポーキーに操られるだけの。
それでポーキーがやりたいことは、ネスを殺すことなんだから恐れ入ります。
2を遊んでて、ポーキーのネスへの負の執着が理解できません。憎んでるとか嫉妬してるとかも感じません。というか判断材料がそもそも乏しいです。
彼はこちら側からは、ゲーム中でただただネスの敵であろうとする姿しか見えません。
ま、それは置いといて、VSギーグ。
ポーラの「いのる」が炸裂!!!
彼女が祈るたびに、これまでに出会った人々が呼応して祈ってくれて、それがギーグへの攻撃になります。
しかし、登場キャラ全員でそうしてもゲーグには敵わず。
最後の最後にギーグを倒すのは、私。この私モグモグです。
歴史上ゲームでこういう演出をしたパイオニア的存在なんですよね。確か。MOTHER2は。
「こういう演出」がうまく言語化できませんけど。
単にドラマチックな演出と言うなら、ドラゴンクエスト5やファイナルファンタジー4とかもそうでしたし。なんかそういうんじゃなく。
やっぱりなんかうまく言えないのですが、ゲームのエンタメ性を一段階引き上げた歴史的功績があるゲームだと、思います。
とま、ギーグは倒され、ポーキーは姿を消します。
生まれつき良心に欠けてたものの、最初はただの悪童に過ぎなかった彼は、隣家のネスが世界の救世主として覚醒していくのと逆のベクトルで悪の化身に進化してしまったようです。
彼の真意とかゼルプストは後のMOTHER3で垣間見えた記憶が朧げに残ってます。
ギーグは、もし彼(彼女)が1のギーグと同一人物だとしたら、ここでポーキーに自我を壊されネス達に消滅させられたことがかなり哀れに感じます。
真の邪悪は、ギーグを宇宙の侵略者に育てた宇宙人の組織。つまりスターマンとかの組織。
スターマン一族はやっぱりカスです!おうじゃのつるぎ落とさなかったし!
最後は大団円。
パーティーは解散しプーとジェフはそれぞれの国に帰ります。
ネス達の超能力は消えないので、今後の人生でも会おうと思えばすぐに会える関係なんでしょうかね?
最後にポーラともお別れ。
彼女はとなり町(州?)程度の距離の子なので、超能力に関係なく、これから普通のティーンエイジャーとして交際していけそうな空気ではあります。
ポーラの両親も理解ある人です。
娘が救世主だから世界を救う戦いに行かせなきゃいけない気持ちは、さぞつらかったことでしょう。
でも無事に帰ってきてくれて、帰してくれたネスを認める、みたいな心情でしょうか。
そしてネスも帰宅して、ママと話してエンディング。
天才写真家のアルバムとともに。
そしてスタッフロールのお約束の「AND YOU」欄には私の名前。
スタッフロール後にはご丁寧にポストクレジットシーンもありました。
つづく!
この続きが語られたのは1994年の12年後の2006年のMOTHER3と。
ここでやっぱり思うのは、「3もスイッチで遊びたい!!!」です。
3はゲームボーイアドバンスなので、現在のスイッチオンラインのサブスクに入れるのは現実的に難しいとは思います。
なのでいっそゲボアドもスイッチオンライン対応してもらうか、あるいは3のみを単品で移植かエミュかで販売して欲しいところです。是非にでも。
ポーキーの末路を再び見届けたくなりました。
うん、なんか、今回2を改めて遊んでみたら彼のことが妙に印象に残った、ってのが今回のプレイ感想でもあります。これは昔遊んだときにはなかった感覚でした。
あとおうじゃのつるぎも。
本当にいいゲームだと思います。
遊べて嬉しいです。ありがとうスイッチオンライン。