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「蜂と蟻に刺されてみた」感想 昆虫学者のクレイジーな自己人体実験&まともな昆虫学

ジャスティン・O・シュミット著 今西康子訳「蜂と蟻にさされてみた 「痛さ」からわかった毒針昆虫のヒミツ」白揚社 って本読みました。

 

シュミット指数」という単位を発明した生物学者の本です。

 

作者はそれでイグノーベル賞をとってます。つまりそういう本です。

 

シュミット指数とは!?

 

虫に刺されたときの痛さの単位です。

 

「そんなもん単位にしようがあんのかよ」とつっこみたくなります。

 

人によって虫固体によって状況によって痛さの感覚は変わるでしょうに。

 

でも、一人の人間が(頭のいい学者が)「痛さを数値化するぞ」と意識して刺されて調べた結果なら信憑性ありそうな気がしないでもないです。

 

82種類の世界各国のハチとアリに自ら刺されてね。

 

クレイジーです。

 

 

 

なんかトウガラシの辛さの単位「スコヴィル」をちょっと連想させます。

 

でもあれは最初は主観だったけど今は機械的にカプサイシンの量を測定してるとか。割と真っ当な単位です。

 

それに比べたらシュミット指数はやっぱりクレイジー感強いですね。

 

 

 

シュミット指数は痛みが少しでもあれば0.5、最高値を4としてて、0.5点単位で刻んでて8段階で示されます。

 

じゃあ1~8の整数での8段階にすりゃあいいのに。なんで小数を使うんでしょうね?

 

まーそこはいいや。

 

 

世界で最もポピュラーなハチ、セイヨウミツバチに刺された時の痛みを2としてて、その世界中の人がだいたい分かる痛みを基準値としてます。合理的です。

 

それを基準としていろんな虫の毒針の痛さを作者が数値化したのがこの本に付録として載ってて、むしろ付録が本体です。

 

興味が一番湧くのはそこですよね?

 

最強の4を叩き出したのは3種類。

 

アリ部門ではサシハリアリ、ハチ部門ではオオベッコウバチアルマジロワスプがその名を輝かせています。

 

 

どれも主に中南米にいる種類だそうで、日本人としてはその痛みを味わう恐怖が無いことに安堵すべきでしょうか。

 

日本が誇るオオスズメバチはなぜか載ってませんでした。

 

でも本文のほうにはオオスズメバチの記述はありました。つまり作者は日本を訪れたときに、どうやら刺されずに済んだらしいです。

 

刺されなかったのなら数値化できませんね。

 

「刺されろよ!」「刺されにもう1回日本に来いよ!」と一瞬思いましたが、我ながらひどい発想です。

 

 

いやいや、よく考えたらそういう「ハチに刺されろ!」というひどい発想を、自分自身で自分に実行したのがこの作者です。

 

やっぱりクレイジーだと思います。

 

 

 

でもその点以外はまっとうな昆虫学の本です。

 

世界中の(主にアメリカになりますが)ハチとアリをいろいろ紹介してくれます。

 

 

ヒアリのことも書いてました。

 

ヒアリはとにかく攻撃的で人に触れたら即刺してくることと、繁殖力が強く日本でも特定外来生物になってるほどの厄介者ですが、毒自体は大したことなくてシュミット指数は1だそうです。

 

 

厄介者だから毒針の恐怖が誇大に言われがちなんでしょうかね。

 

 

 

あとハチもアリも生態はやっぱり、女王、働き、オスなどなどのコロニーで成立してるのが多く(例外も多いですが)、毒針はメスにしかないのも大体共通してる様子です。

 

ということは、成虫のメスは体内で毒を生成するわけだから、食べたらまずいそうです。

 

ハチを食べる鳥は空中で飛んでるハチがオスかメスかを見分けててオスだけを食べるそうです。

 

こういうのはちょっと目から鱗で勉強になりました。

 

私もハチをもし食べるとしたらオスだけを食べようと思いました。

 

 

 

 

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