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「中先代の乱」感想 「逃げ上手の若君」ネタバレを予習するのも楽しい

中公新書 鈴木由美著「中先代の乱 北条時行、鎌倉幕府再興の夢」って本読みました。

 

この本読もうと思ったのはちょうどジャンプの「逃げ上手の若君」の主人公を扱ってるから!

 

私は日本史に疎いのでちょっと勉強してみようと思いました。

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まず最初にこの本の悪い点を挙げてしまいますが、読みにくいです。

 

本文の中にとにかく括弧書きが多くて目が滑ります。

 

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「誰がいつどこで何をした」って文章があるたびに、その典拠や研究者名がいちいち括弧でついててめっちゃ読みにくいです。

 

中公新書の日本史の新書といえば「応仁の乱」がヒットしたんでしたっけ。

 

それで日本史の新書が増えて、これもその一つ?

 

それらは読んでないんですけど、他の日本史の新書もこんな読みにくいの?うーむ。

 

 

 

あと、北条時行と関係の無い話が多いです。

 

これは私のような歴史無知にとっては日本史の基礎から学べて良かったのですが、そうでない人にとっては無駄な情報になってるかもしれません。これは一長一短ですね。

 

「そもそも鎌倉幕府とは」とか「時行以外の人物が起こした全国各地の反乱について」とか、そういうのはこういう本を素で手に取りそうな歴史好きな人にとっては今更で余計な情報なのかもなあーとか、ちょっと思いました。

 

 

で、良かった点というか、私は逃げ上手の若君に興味を持ってこの本を手に取ったクチであり、その目的はこの本でしっかり満たせた気がします。

 

あれですよ。時行について調べたいだけなら、wikipediaの項目読むだけでも用は足りると思います。

ja.wikipedia.org

 

ですがこの本では、もうちょっと詳しく、時に余談も混ぜながら学べるって感じです。

 

歴史のメインキャラである足利尊氏後醍醐天皇だけでなく、漫画でおなじみの諏訪頼重とか小笠原貞宗とか市河助房とか関東庇番などなどの名前も出てきて、彼らが歴史学的には時行とどう関わっていったのかを知れて「なるほどなるほど」とか「漫画では今後このへんをどう描くんだろう?」とか想像を湧き立てられました。

 

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あ、そういや、そのへんの彼らの生死とかの情報って、歴史学的には周知の事実になるわけだけど、漫画としてはネタバレになっちゃうんでしょうかね?

 

諏訪頼重がどうやって死んだのかとかちょっと驚いたんですけど。

 

漫画では彼がどうなるのか、本当に気になってきました。

 

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ちなみに漫画の頼重は予知能力があるけど、自分や時行の核心的な未来は見ないし見えないそうです。

 

 

 

「逃げ上手の若君」は歴史に無知なままでも面白いですけど、少し勉強して「歴史学ではこうなってるけど、この漫画ではどうなるんだろう」って想像して読むのもまた楽しいと思います。

 

私はこの本読んで良かったと思います。

 

「時行って本当に10歳くらいで挙兵したんだなあー」とか。

 

「時行と後醍醐天皇が対面するとき、どんな会話するんだろう」とかね。

 

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ところで。この本には無くてwikipediaのほうに載ってた情報なんですけど、「時行生存説」ってのも世の中には存在してるんですね。

 

信憑性はお察しですが、でもこれも歴史ものロマンの一つだとも思います。

 

特に漫画ってのは歴史上の人物を扱ってようがフィクションなわけですから、歴史学の通りにしなくてはならないなんて規則はありません。

 

「時行が実は長生きした」みたいな結末にしたって全く構わないし、むしろそうしたほうがカタルシスがあって漫画としては正解である、みたいになるのも珍しいことではありません。

 

亜也子を妻にしちゃうとか、ね。

 

そういうのもいいかもね!

 

あれ、そういや雫は女の子だって確定してましたっけ。

 

 

 

 

 

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