先週と今週の週刊少年マガジン2021年33号、週刊少年サンデー33号、34号で漫画が5本最終回になりました。
「ランウェイで笑って」「カンギバンカ」「絶対可憐チルドレン」「双亡亭壊すべし」「ポンコツちゃん検証中」が。
この5本の本誌での扱いの差が、微妙であり露骨でありなんか如実で印象的だなあーって強く思ったのでちょっとブログ書きたくなりました。
ちなみに週刊少年チャンピオン33号でも「うそつきアンドロイド」と「はぐれ勇者の異世界バイブル」の2本が同時に最終回になってて、それも含めたら2週間で7本という最終回ラッシュでした。
ジャンプはこの時期に最終回はありませんでした。強いて言えば「アイテルシー」「クーロンズ・ボール・パレード」が30号と31号で打ち切り。
「ランウェイで笑って」と「絶対可憐チルドレン」は巻頭カラー。
「双亡亭壊すべし」はセンターカラー。
「ポンコツちゃん検証中」は通常掲載でしたが増ページで、さらにその一つ前の回がセンターカラー。
「カンギバンカ」は後ろの方の通常掲載で特別な何かは一切無し。
その待遇に明確な段階が表れてるのが、なんか妙に印象深かったです。
しかもその格差が不当だとか差別だとかではなく、まーまー妥当だと思ってしまうところもが。
順に見ていきますと。
まずはマガジン33号の猪ノ谷言葉の「ランウェイで笑って」は、5年連載して194話での完結。
巻頭カラーだけでなく、本誌表紙にも「堂々完結!」とあり、アニメ化されたときのキャスト達のコメント記事もあったり、かなり大々的な扱いでした。
そして同じ日発売のサンデー33号で同じような扱いだった椎名高志の「絶対可憐チルドレン」は17年の長期連載で616話。
巻頭カラーに本誌表紙の「万感の最終回!」と、本当にランウェイと同じ感じの扱いで、全然関係ない2作が最終回って形で妙な双子コーデ感があったのがなんか面白かったです。
絶チルも結構前ですがアニメになりました。
サンデー34号の藤田和日郎の「双亡亭壊すべし」は5年連載して250話。
椎名と同じくらい大御所漫豪の最終回なのにこっちは巻頭ではなく、巻頭はなぜか「MAJOR2」の連載再開回のほうに使われていました。本誌表紙には「カラー最終回」と銘打ってはいますが。
ただ、本編のカラーページはラストシーンの最後2枚に使われていて、巻頭カラーだとそういうカラーページの使い方はやりにくそうだから、センターカラーだからこそ可能で完成度が上がっているという実質的な効果はあると思いました。
さらに最終回の複製原稿の発売というかなり特別な企画もありました。
双亡亭と同じ号で完結となった福地翼の「ポンコツちゃん検証中」は2年連載して107話。
正直に言って大作というわけでなく、扱いは完全に双亡亭の二の次になっていました。
しかし本誌表紙に小さいながらも「大増26ページ!」と銘打ってて、この前の号ではカラーになり、花を持たせるというか労いの待遇は感じました。
最後にマガジン33号の今村翔吾・恵広史の「カンギバンカ」は連載半年くらいで33話。
これは何かしらの待遇は本当に一切無しでした。
ランウェイと同じ号での同時完結なことがそれをさらに浮き彫りにさせます。
しかもサンデーのほうで同じく同時完結だった双亡亭とポンコツは両作にも差はあれど待遇があったのに、こっちは格差がより露骨で、この作品は二重の意味での格差が如実に見えてしまい、私は非常に不遇だと思ってしまったのでした。
まーね。週刊少年漫画の格差や実力主義はあるからこそ切磋琢磨され時に大傑作が生まれるわけですから、これは納得いかないことではなくむしろ妥当であるわけです。
そういうのを、私はなんか他人事ながら、読んでて妙にしみじみと感じたのでした。今回。
ついでにチャンピオン33号の阿東里枝の「うそつきアンドロイド」は40話、那珂山みちるの「はぐれ勇者の異世界バイブル」は30話。これらはごく普通の打ち切りです。
ただはぐれ勇者は「第一部完」で、続きは漫画アプリに移籍となるようです。