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「科学の誤解大全」感想 「10次元」が初めて理解できた本かもしれない

日経ナショナルシオグラフィック社 マット・ブラウン著 関谷冬華訳「科学の誤解大全 答えはひとつではない」って本読みました。

 

10次元です。超ひも理論です。あのへんの10次元やら11次元やら超弦理論やらM理論やらの世界です。

 

10次元って、だからつまりなんやねんの世界です。

 

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さて。この本はなんていうか世の中に浸透してしまってる誤解とかデマとかを是正するのが趣旨って感じの本でした。

 

例えば、「人間の右脳は芸術系、左脳は分析系」とか「ガラスは液体」とか「大気圏突入すると空気との摩擦で燃え尽きる」とか「月面から肉眼で万里の長城が見える」とか。

 

そういうのをこの本は「それは違うんだって!」と解説してくれます。

 

あと「地球で最も高い山はエベレスト」とか「光速より早く動く物体は存在しない」とか、「ものの言いようとか解釈の仕方によってはそうとは言い切れないよ」みたいな話もあります。

 

科学者が一般人にも分かるように書いてて気軽に読める本です。

 

 

あと、まー若干、誤解を大げさにしてる感もあったります。

 

「昔恐竜が隕石で説滅したけど、あれが史上最大の大量絶滅だと思うでしょ?実は違うんだよ」って話は、いや、こっちは別にあれが史上最大だと思い込んでたわけでもないよって思ってしまいました。

 

「水の沸点は摂氏100度だと思うでしょ?実はその場の標高や不純物によって変わるんだよ」って話は「そりゃそうでしょ」としか思いませんでしたし。

 

ただ「虹は7色って言うけど、別に決まってないよ」って話では、「虹を7色だと最初に決めたのはニュートンで、それは彼が音階や一週間とかの7って数字にこだわってたからだ」ってのは知らなかったので勉強になりました。

 

 

 

で、中でも私が読んでて「なるへそ」と思ったのが10次元です。

 

この手の本では10次元やら量子論やら超ひも理論やらの話って結構よく出てくるのですが、なんか私は読むたびに「ふーん、へーえ」と感心しつつも、時間が経つにつれ読んだ内容を忘れてしまい毎回毎回「昔ちょっと本で読んだけど、なんだっけ?」ってなるのを繰り返してます。

 

この本では、作者が10次元ってつまりなんなのかを素人でも分かるようになんとか説明しようとしてて、私はこれがすごく分かりやすいと思って、今後も忘れずにいられるんじゃないかって気がしました。

 

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まず、4次元までは普通に分かります。この本とは関係無いですがドラえもんを知ってる人ならおそらく誰でも分かるんじゃないかと思います。

 

ちなみにドラえもんは日本だけじゃなくていろんな国で放送されてます。その放送圏がまず4次元を理解できるかできないかの壁だったりするでしょうか。

 

 

それはさておき、それ以降の次元は?

 

 

5次元。例えば「誰かが何かをする未来」と「しない未来」が同時に存在する。

 

6次元。「する」「しない」以外のあらゆる選択肢の未来が同時に無限に存在する。

 

7次元。そもそも宇宙の法則自体が違う別の宇宙の未来が同時に存在する。

 

8次元。あらゆる種類の別の宇宙の未来が同時に無限に存在する。

 

9次元。別の宇宙のそれぞれの過去も未来も同時に無限に存在する。

 

10次元。それらが全部一体化してる。

 

とのことです。

 

これは、科学者が素人に解説した10次元をさらに私が咀嚼したものなので、実際の超ひも理論の10次元を正しく表現できているとは、自分でも思ってません。

 

でも私はこれでなんかしっくり来て「なるほどねー」と思ったわけです。

 

それだけでもこの本を読んだ収穫があったって気分です。

 

 

で、この10次元、こんなただの言葉遊びみたいな世界の構想に何の意味があるのか、と言うと、我々が住んでるこの3次元宇宙は、どうも、3次元の概念だけでは説明がつかないことがいろいろとあるんだそうです。

 

そういう大宇宙の謎や不可解が、現在最も、矛盾が無く説明がつくのがこの超ひも理論なのだとか。

 

私はそれ自体は全然さっぱりですが「分からないことでも分からないなりに、矛盾が無い説明がほしい」という気持ちは分かるので、その究極の形が超ひも理論なのかな、とか思いました。

 

 

ちなみに地球で最も高い山はハワイのマウナケア山。標高は4205メートルだけど海底の部分を足すと高さ10200メートルで、エベレストの8848メートルに圧勝します。

 

科学の誤解大全 (NATIONAL GEOGRAPHIC)

科学の誤解大全 (NATIONAL GEOGRAPHIC)

 

 

 

 

 

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