ヤングジャンプ 赤坂アカ&横槍メンゴの【推しの子】の25話から31話あたりまで読んだ感想書きます!
相変わらず、恐ろしくて際どいことを躊躇なく描いてていろんな意味でハラハラします。
いや、黒川あかねですよ!
「今ガチ」での立ち振る舞い方で空回りして大不評を買って炎上して、やることが自殺未遂て。
このへん読んだとき私が真っ先に思ったのは、彼女の辛さとか炎上の怖さとかよりも、木村花です。
浮かびますよね?
「恋愛リアリティ番組の出演者が炎上して自殺」というまさにそのままで、私は読んでて「ひえええ」と震えました。
あまりにもセンシティブでデリケートな題材を思いっきり描いてて。
なんつうか、例えるなら、震災直後に、地震や津波のシーンがあるフィクション作品が放送中止されて、今でも世の中的に自粛されてるのに、それでも津波のシーンを描いたくらいのインパクトでした。
ともすればこの漫画自体が炎上してもおかしなかったと思いますが、幸いにもそういうことは無かったようです。
それはたぶん、この炎上と自殺未遂の描写が、茶化してるとか表面的だとかいったものではなく、真面目にと言うかしっかりと言うか、真剣に向き合って描かれてたからじゃないかなと思います。
あかねの悲しみとか、炎上について。
炎上なー。
私は炎上を経験したことはありません。
自分のこのブログもツイッターも炎上ともバズとも縁が無い弱小規模ですしね。
1日のアクセス数は最近は5000行けば上出来って程度です。
しかし私のこんな弱小ブログにすら、月に1回か2回くらい誹謗中傷コメントがつきます。
一言だけの悪口や嫌味を言ってくる人。
有名人ならきっと毎日来るんでしょうね。
単純計算で、私のブログが一日平均4000PVとして、2週間に1回中傷コメがつくとしたら、56000人に一人の割合でそういう人がいるってことになります。0.002%くらい。
うむ。だいたいどこもそんな割合なんじゃないかと思います。
例えばなんか、むかつくテレビ番組とか漫画とかがあったとします。
でもそれを鑑賞したほとんどの人は、そもそもSNSやってなかったり、スルーします。
軽く「むかついた」と一度感想書く程度の人はそこそこいます。全体の20%くらい?(根拠無し)
そして、やたら攻撃的な人がわずかに出てきます。これは様々な統計で1%程度だと判明してます。これが炎上の発火点。
一度炎上認定されると、先の「一度軽く感想書いただけの人」の数も炎上に計上されてしまい、後から「炎上自体にいろいろ物申す人」も加わり、「攻撃的な人」の割合は相対的にどんどん減っていき、0.002%くらいになるんじゃないでしょうかね。
この【推しの子】にも言及されてる「言い続ける奴」は常にそれくらいいて、不滅なのでしょう。捕まらない限り。
私のような弱小なら無視できる頻度でも、有名人ならその0.002%が徹底的に蓄積されまくるんでしょうねえー。
そしてそれは、平気な人もいれば、耐えられずに自殺しちゃう人もいると。
……話がかなり脱線しちゃいましたが、私はこの【推しの子】のあかねの炎上の場面を見て結構真剣にいろいろ思いました。
他にも「まっとうな批判と誹謗中傷の境界線について」とか「ネットリンチに過剰も適度もねーよ」とか「作者赤坂アカや横槍メンゴもいろいろあったんだろうな」とか思ったことはまだまだあるけど、キリが無いので省略!
話を戻して、そうやって苦しんで自分を追い詰めて自滅しかけたあかねを救ったのは、やっぱりアクアでした。
そして彼女の命だけでなく、仲間や番組をも巻き込んで炎上問題自体から救ってあげるという。かっこいいじゃねえか。
ヒーローなんでしょうか?
彼アクアことゴローは復讐者であり、アイを殺した真の黒幕を探して殺すことを生きる目標にしてる男で、この漫画は復讐譚でもあります。
で、復讐者には二種類あると思います。
標的以外の人間を殺すか、殺さないか。
復讐の動機に道理があったとしても、標的以外の罪の無い人を殺したり傷つける復讐者だとしたら、それはヒーローでもダークヒーローでもなくもうただの悪党です。(そういう復讐譚が駄目って意味では無いです)
アクアはどうやら、自分のその目標のためなら手を汚すこともいとわないと決意していながらも、そう徹するともできずに人として正しい行動をついついとってしまう不器用な優しさを持つ男、なのかな、って印象が、なんとなくあります。
悪党になりきれない男?
かなが「今日あま」のゴミドラマでどうなろうが、あかねが死のうが、彼の目標には関係ないからほっとけばいいことなのに、アクアはそうはしない。
あかねと「利用価値があるから」って理由で交際するにしても、それこそ「本気で好きだ」って演技して騙したほうが都合がいい筈なのに、わざわざ「異性として見ていない」と正直に明かしてしまう。
そんな感じで、誠実に善行を行うとそれが功を奏して次に繋がっていく、という感じで物語が進んでいくんでしょうかね?
でもかながちょっと可哀想でした。
アクアが、あかねを見て混乱した感情を整理するためだけのために、かなを遊びに誘ったことは、かなの側からしたら心ウキウキな幸せイベントだったのに(こんな素敵な笑顔を見せるほどの)、その直後に、アクアとあかねのキスを見せられてしまうという。
いやまーアクアに罪は無いですけどね。素直に好きを伝えられずにいるかなの自業自得ですけどね。
なんか、かぐや様は告らせたいのマキをちょっと彷彿とさせます。
さて。あかねは自殺未遂騒動のあと、アクアや仲間達のおかげで立ち直ることができ、番組に復帰して、大変身しました。
(炎上してすぐ人気回復ってちょっと無理があると思いますが、そこは気にしないことにします)
アクアが好みの女性だと言ったアイを徹底的に調べて、それになりきるという。憑依系ってやつですね。
このこと自体は、あかねはそんなことが出来るのなら、なんでこの番組で最初からそうしなかったのか、若干不自然にも感じたのですが、それはどうやら、あかねは本当にいろんな意味で自分が見えてなかったってことだったようです。
他人を観察するのは得意だけど、自分のことはまるで客観視できない人間。
そういうの傍目八目って言いますよね。岡目八目とも言います。(どっちが一般的なんでしょう?)(それはどうでもいいか)
あとあかねは優秀な俳優なのに所属する事務所からは妙に冷遇されてて、そのことも、あかねが自分の価値を分かってないからいいように使われているって感じします。
そういえば私はそのへんを読んだときは、あかねは事務所を移ってB小町に加入するのかと予想したのですが、全然ハズレでした。まさかアクアとつきあっちゃうとは超予想外でした。
それはさておき、私はこの傍目八目は、アクアにも言えることだと思います。
これは「転生もの」にも関わってくることですが、アクアはどうも自分でも自分が分からなくなってきてるようです。
発端はアイを完全トレースしたあかねを見て動揺してしまうところ。まるで高校生の童貞少年のように。
でも実際の彼は、前世ではたぶん30歳くらい死に、転生して15年くらい生きて、精神年齢はもう45歳以上のアラフィフ世代です。
なのに動揺して混乱してて、それはどうやら転生のせいっぽいです。
おっさんの魂が、新品の若い肉体と脳と心臓を得て、それに影響されて、精神構造も狂ってきてるっぽいです。
本人はそれを「「僕」と「星野アクア」の境目が無くなっていく」と表現してますが。
例えば「年下は無理」って。お前45歳以上とちゃうんか。とか。
このへんの転生したことでアクアの精神が変わっていくことについても今後深く掘り下げていくんでしょうかね?
あとはB小町のほうにも久しぶりに動きがありました。
新メンバーは、あかねじゃなくてMEMちょことメムが加入するかも、と?
次回以降はそっちのターンになりそうですね。
最近ルビーが影が薄かったら活躍を期待したいです。
ところで全然関係ないけど「期待したい」って二重表現ですよね。
「期待」って言葉にそもそも「したい」って意味も含まれてますから。
「期待です」とか「活躍してほしい」とかでいいのに。
でも無意識に使ってしまいます。期待したい。
【推しの子】の今後の展開も期待したいです。