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キラッとプリ☆チャン シーズン2感想  「丁寧」と「雑」が混ざり合う世界の先

キラッとプリ☆チャン、先日の102話でシーズン2の最終回となりました。

 

で、2期の全体的な感想を今回長々と書きました。

 

この作品はまず相変わらず絵と曲とCGが超素晴らしくて、これだけで見る価値があります。

 

そして物語としては、丁寧に仕掛けられてて感嘆する部分と雑な部分の両方が目立ったことと、虹ノ咲だいあという一人の孤独な天才少女にとことん焦点を絞ったことが印象的な一年間でした。

 

2期は虹ノ咲の物語。

 

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書きたいことが多くて、何から書いたものか。まずは「雑だなあ~」と思った部分から。

 

本当に、雑な部分はとことん大雑把にできている作品だと思います。良くも悪くも。

 

102話にもありました。

 

2期組のキャラが3期に向けて退場することとなった経緯が。

 

虹ノ咲とまりあすずなる店長は4人とも外国に引っ越すことになったわけですが、102話内でいきなりそういう話が持ち上がってそしてすぐ出立してしまって、なんか、ある程度予想はしてた展開なのにそれでも若干ぽかーんとしてしまいました。

 

これは1期の最後でメルティックスターの3人が急に世界旅行に行ったのと全く同じパターンです。

 

あれは2期新キャラの紹介集中のために登場人物数を一旦減らす措置でした。

 

なので、虹ノ咲とまりあとすずも、2期でメルティックが戻ってきたように、3期の新キャラが馴染んできたころにまた出番が訪れることでしょう。

 

レギュラー復帰になるかまでは怪しいですが。

 

新曲も期待できないかな。アンジュが無かったように。

 

あるいは、ブロードウェイから帰ってきて一皮むけた二人が、まりあが「キューティ・ブレイキン」を、すずが「シアワ星かわいい賛歌」を歌ったりしたらすごいと思いますけど。どうでしょ。

 

 

 

他に雑だと思った点は、なるの絵本VPIだいあの関係とか。

 

超派手な姿のVPIだいあは具体的にどういう存在なのかはなかなか明かされませんでした。

 

超地味な姿の虹ノ咲のアバターなのか、それとも自律して会話してるAIなのか。

 

(ところで虹ノ咲は「超地味」にとことん特化したデザインのために逆にそれが目立ってたのは、意図的な計算でしょうか?)

 

彼女の正体はAI、デザインパレット内蔵機能のAIでした。キラッチュの親戚。

 

虹ノ咲の脳内にあった絵本の主人公の姿がそのまま投影されて生まれたもののようです。

 

ってことは、絵本の作者なるは初めてVPIだいあを見た瞬間になんらかのリアクションをしなきゃちょっと変だと思いました。

 

でもなるがVPIだいあに何を思ったのか不明瞭なまま虹ノ咲の正体ばらしに話が進んでしまって、物語のパーツが欠けてる気分でした。

 

そこ以外は、絵本と虹ノ咲とデザインバレットとVPIだいあとキラッチュを結びつける構成は素晴らしかったのでなおさら。

 

 

 

あと、雑と言うか非常にもったいないと思ったのはシルクちゃんとまりあです。

 

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シルクちゃんはゲテモノのネタキャラで、そのこと自体面白いのですが、それだけじゃなくりんかの心の成長を示す最適なモチーフにもなりえたのになあー、と。

 

りんかはかなりの初期から明確に、珍獣が好きな「変な趣味の子」でした。

 

一般的なかわいいものを好む感性を持ちながらもゲテモノにも「かわいい~」と目を輝かせるという。

 

なので、彼女は初期は兄ユヅルへの遠慮などなどからプリチャンをやることや自分を推し出すことに消極的だったのが、今は「誰が何を思おうが自分の好きなものを好きと言う」こともできるようになった成長の象徴だと私は感じていました。シルクちゃんに。

 

そしてそういう方面において最大の理解者になりえたのがまりあです。

 

まりあは初登場回でシルクちゃんを初めて見たときに数秒硬直しましたが、すぐに「かわいい~」と称賛することができて、私はそのときまりあを「偉い!」と思ったものでした。

 

誰かの「かわいい」はまりあにも「かわいい」なんです。

 

「かわいい憲法」には「他人のかわいいを否定してはいけない」って条文があるに違いないです。

 

それから私は、りんかとまりあとシルクちゃんで丸々1話使って「他人に変に思われても自分の好きなものは堂々と好きでいていいんだよ」的な話をやってくれるのを勝手に期待して、無かったことに勝手に落胆しました。

 

これからもりんかは(まりあ以外の)他人はシルクちゃんに苦笑いしてることに気づかない曖昧状態のままでいるのでしょう。

 

 

 

あとは、えーと、みらいダイヤモンドアイドルに選ばれたとき。

 

あのシーンは「みらいこそがそれにふさわしい」という強い描写が見たかったです。

 

 10人のジュエルアイドルが全世界の投票でナンバーワンを決めるわけで、あのシーンはつまりは、みらいが純粋な実力でアンジュに勝った瞬間です。

 

1期クライマックスのネクストプリンセススペシャル大会では、みらい達ミラクルスターアイランジュに勝利したのですが、あれはみらい達の実力による勝利ではなく、全世界のアンジュのファンがアンジュに引退してほしくないからこそミラクルスターに肩入れした結果です(だと思ってます)。

 

しかし今度は本当に純粋な実力勝負。1期から持ち越された宿題の答え合わせの瞬間でした。

 

だからこそあの場面では、うまく言えないのですが、なにか、例えば、みらいの潜在能力が覚醒して世界中にキラキラが降り注ぐみたいな描写を入れて、それがアンジュのキラキラを上回るとかそんな感じの描写を入れて、「みらいがアンジュに勝った」ってことを強調してほしかったです。

 

ただこれは、私がみらいが一番好きなキャラだからひいき目で見たいってだけなのかもしれません。

 

 

 

つうか、こうやってウダウダと「私が思うプリチャンの雑なところ」を挙げておいてなんですが、実は今私はこれらをさほど気にしていません。

 

リアルタイムでは多少心にひっかかっていたのですが、結末まで見届けた今では「些細なこと」「重箱の隅」のようにも感じています。

 

(ディアクラウンがプリズムストーンの隣に新規出店したときは、どう見ても攻撃的戦略やろ~と思ったこととかも)

 

それは物語の全体が良かったから、結末が良かったからです。

 

「終わり良ければ総て良し」というか、「細かいところはいろいろ粗かったけど、全体的にはすごく良かったよ」って気分です。

 

 

 

2期の主人公(断言)虹ノ咲だいあの視点で描かれた物語、彼女とVPIだいあ、黒だいあ、そしてみらいと絵本とプリチャンと様々な要素が絡み合って収束していく物語は本当に感心させられっぱなしでした。

 

 

虹ノ咲が「だいあ」と呼ばれたくないこととか、絵本を途中までしか読めなかったこととか、「ここにいるのにそこにいない」って言葉とか。

 

他にもみらいがデザインパレットを貰う話、本屋の話、人工衛星打ち上げロケットの話、などなどが繋がっていて。

 

一年かけて少しずつ明かされたいくつもの小さなエピソードが、物語の重要場面で活かされていて本当にすごかったです。

 

終盤は、あーなるほどな!あーここであれが繋がるのか!あーすごいな!の連続でした。

 

そしてVPIだいあのチビキャラ化と自我を持ったキラッチュは3期にも繋がっているようですし。見事の一言です。

 

 

 

虹ノ咲自身もいいキャラだったと思います。

 

彼女はみらい以上の天才少女でした。

 

アイドル(佐々木李子の歌唱力が超すごい)としてもデザイナーとしてもみらいよりも既に何歩も先に進んでいる超天才。

 

なのに彼女はみらいにやばいほどの憧憬を一方的に抱いていて、それは才能とか実力とかとは違う何か、自分には決定的に欠けている何かを、みらいが持っているから。

 

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何かってのは要するに、人を惹き付ける力とか、人と繋がる力とか、「やってみよう」の精神とか、そんな感じのもので、ひっくるめて言ってしまえば「キラキラ」なんだと思います。

 

そういえば100話でみらいとアンジュとあいら「コーデの声」が聞こえたってシーンがありました。

 

でも虹ノ咲には聞こえなかったらしいです。

 

聞こえた3人の共通点が、キラキラなのでは?

 

プリチャンの世界ではキラキラに突出した人が二人いて、一人はアンジュ、もう一人は世界中に幸せを振りまくというホイップさんことみらいの父です。

 

そして、あいらはプリティーリズム主人公の化身な上に1期でアンジュとシンクロしてキラキラに覚醒した経験があり、みらいはキラキラの申し子。

 

そういうのが虹ノ咲には無くてみらいにはあるもので、クライマックスで虹ノ咲がみらいから貰って目覚めて、さらにVPIだいあに力を与えたものなのかな……なんてことを私は想像して、しっくり噛み合った気分になっています。 

 

 

あと特に素晴らしいと思ったのは、えもとあんなのデュオ曲「ツヨキ!ツインテールズ」発表の経緯。これは以前にブログ書いたので省略。

 

 

そして冒頭にも書きましたが物語の面以外のビジュアルとサウンドの面はもう非の打ち所がないです。

 

アニメの作画とライブのCGはもう最高です。

 

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いやまー作画やCGがいいアニメ作品なんて世の中たくさんあってどれも最高水準に達してたら、あとはもう個人の好みで決まるんでしょうかね。

 

私はプリチャンの作画とCGが大好きです。

 

みらいは超かわいい超美少女です

 

性格も「そうなんだ桃山」なところとか、マジでいい性格してます。あいつ。

 

 

音楽のほうは、アンジュの新曲が無かったことはがっかりでしたが、9人のソロ曲はどれもよかったです。

 

そもそもみんなにソロ曲があること自体が素晴らしい。

 

 

 

ふー。本当に2期も総じて良かったと思います。

 

私は1期の感想で「幼稚だけどそれでいい」的な感想を書いたのですが、2期は幼稚なノリを維持しつつ、その上で緻密な仕掛けが施されていて(雑なところもありましたが)素晴らしかったです。

 

私は今回のブログで「良かった」「素晴らしい」って一体何回書いてるんでしょうね。

 

 

 

引き続き3期も期待です。

 

ノンシュガーの3人の参戦も嬉しいニュースでした。

 

2期で実現しなかったおしゃまトリックス桃山ひかりのデビューも「今度こそ」の気持ちでいっぱいです。

 

新キャラアリスイブは社長とバイトで遠く離れた立ち位置なのにデザインが対になってるのはなんで?

 

あいらとなるとみあが3人揃ったりする?

 

めが兄ぃがライブするとか……は別にいいかな。

 

楽しみだらけです。

 

どうか無事に放送が存続しますように。

 

 

 

 

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