ゾンビランドサガの登場人物の感想を一人一人書いてみようとしています。
今回は水野愛について思ったことを書き散らします.
愛はあの落雷一発で即死するあの瞬間までは人生全て順風満帆だったのかなと思いました。
(このブログは全て私の勝手な想像で書いています)
実在のアイドルで例えればたぶん前田敦子とかミニモニとかいう感じで、まさに群雄割拠の百花繚乱の戦国時代を生き抜いて天下を取った勝利者!
他のアイドルアニメなら主人公になるべきタイプの子。
(あ、いや、主人公にはもっとドジっぽい性格が必須?)
強くて華がある子。髪に花をつけてるだけあって。
言うなれば「交通事故に遭わなかったさくら」。
さくらより何年か先にさくらと同じようにオーディションに応募し、合格し、何度も勝利と敗北を経験しながら順調にアイドル坂を登り続けました。
純子は人生の全てをアイドル活動だけに捧げた子という印象ですが、愛は学校もプライベートもアイドル活動も全部充実してたんじゃないかって印象がなんとなくあります。
高校にもそこそこ通って校内で居場所をしっかり確立して、アイアンフリルは恋愛禁止か分かりませんが彼氏くらいいたかもしれません。
いや愛が恋愛経験あるかないかというより、もし恋愛願望があったのなら彼女はその願いも叶える子って意味で。
すごい努力と体力と精神力と運で、自分が望んだ夢を全て手に入れる子。という印象です。
それくらいでなきゃ平成後半のトップアイドルのセンターになんてなれません。
人生の勝ち組。真のリア充。
あの落雷までは。
というか愛にとっては、結果論ですが、あの落雷すらも彼女自身が言うところの「全然ダメなことではない」「失敗や後悔」単なる逆境の一つに過ぎないこととなりました。
ただそう思えるようになるまではとてもつらくて厳しい道のりでした。
まず愛がラッキーなのは生き返れたこと。ゾンビだけど。
道半ばで死んで終わるよりゾンビになってでも生き返ったほうがいいに決まってます。
このフランシュシュで頑張っていこうと思えるまでには、7人の中で愛が一番時間がかかりましたが。
幸太郎は作中で何度か「挨拶は基本だ」って言ってました。
まともな社会人なら誰でも知ってることで、愛もそれくらい知ってて当然なことです。
でも愛は幸太郎に挨拶しません。
愛なら芸能界の心底嫌いな奴にだって挨拶くらいはしてたでしょうに。
なぜかっつうとたぶん、愛にとって最初幸太郎は心底嫌いな奴以下だったからです。
その心情は分かる気もします。
佐賀のド田舎で問答無用でゾンビにされて一方的に指図されるのが釈然としないし、何もかも失った現状を認めたくないし。
でも物語後半になっても挨拶しないままだったのはなんででしょうね?
純子やゆうぎりはするようになったのに。
リリィは「ガキだから」って強引に解釈できなくもないですが。
幸太郎はたまにイケボでいいこと言ったり曲を作ってあげたりかっこいい場面があるんですが、愛相手にはそれをするシーンはあんまりなかったから、他のメンバーほど幸太郎への好感度は上がってないとか?
愛はあの男をどう思ってるんでしょう?
メンバーの幸太郎の呼び方は「幸太郎さん/グラサン/巽さん/幸太郎はん/巽」とそれぞれ個性がありますが、愛は幸太郎を名前で呼んだことがありません。
話を戻して、愛と純子は初期は他メンバーのパフォーマンスやレッスンの不甲斐なさに嫌気を感じていたようで、なかなかアイドル活動始めようとしませんでした。
不貞腐れてふれあいライブやゲリラライブには不参加を決め込みます。
その癖メイクはしてもらい現場には行くという半端な姿勢。
二人の現状への拒否感や葛藤が感じられました。
また純子はピンだったからグループでの活動に抵抗があるのに対して、愛はグループだったからこそ、5人の低レベルに耐えられなかったようです。
アイアンフリルで一緒にやってた4人の仲間(薫、ノノ、仁奈、みゆって名前らしいです)に比べたらどうしようもなくて、こんなのがアイドルだなんて絶対認めたくないみたいな。
逆にあまりに不甲斐なさすぎるから、とっさにゲリラライブで助け舟を出してしまって、それをきっかけに愛はアイアンフリルの栄光を失っても最初から再スタートすることを受け入れました。
ただ、愛は4話5話と他のメンバーと結構打ち解けてきましたが、心を開いてるとも言い切れなくて、愛を演じた種田梨沙も言っていましたが、微かにトゲが見え隠れしてました。(好演でした!)
純子のほうはアイドル論に関してだけは頑固だけど他のことではみんなと穏やかなのに対して、愛はみんなとは微かな心の壁、純子とはアイドル論バチバチでなかなか打ち解けませんでした。
プライド高いからでしょうかね。
それが氷解したのがあの神回6話7話で、功労者はサキと純子でした。
死因となった雷へのトラウマはかなりの重症で、サキにバレてしまいました。
あのあたり、愛にはサキが、純子にはさくらが、特別何かするわけではなく本当にさりげなく寄り添ってたのがなんかよかったです。
純子は幸太郎のおかげで立ち上がり、愛はその純子に助けられました。
「私がサポートする」って言ってた相手に逆にサポートされてしまうんですから、情けないところを見せちゃったとか思ってるかもしれません。
でもそのおかげでもう取り繕うのをやめることが出来て、それ以降はひたすらキラキラで素敵でした。
鹿島踊り練習会に妙に張り切ってたり、サキ曲のバックで笑顔でぴょんぴょんしてたり、山で蓑を羽織ってノリノリで猟師ごっこやったり、どれもバカみたいに心底楽しそうで最の高。
勝ち組ロードを落雷一発でいきなり人生終了になって全てを失ったけど、ゾンビとなって蘇り再出発できました。
レベル99まで進めたゲームがセーブデータ消えてまたレベル1からNEWGAME、しかも今度は田舎のローカルアイドルというハードモード。
しかし新しいパーティーは案外悪くない。
フランシュシュだって昔のアイアンフリルに決して引けを取らない素晴らしい仲間だと気づけたら、あとはもう誰にも負けない自分がいるのみ。
あ、違います。
愛は純子には負けています。
フランシュシュの一番人気は純子。
おそらくアイドルの総合的な実力でも愛は純子には及ばないです。
明確に勝ってるのはダンスくらい。
(関係ないけど、作中で振り付けレッスンのシーンは何度もあったのに歌のレッスンのシーンが全然なかったのはなんでなんでしょうね)
かつてアイドル戦国時代の頂点となった常勝王者が、こんなド田舎のローカルアイドルグループでセンターにもなれないという異常事態。
でもそれもその筈です。
なんせ相手は自分の大先輩の昭和アイドルの頂点なんですから。
愛は本当にあらゆることで王者のプライドを打ち砕かれてます。
そのことを本人どう思ってるでしょう?
私には物凄く冷静に素直に受け入れてるように見えました。
嫉妬するでもなく感服するでもなく、明鏡止水の虚心坦懐。そういうのがまた愛を強くします。
内心で「絶対いつか純子に勝つ」と静かに燃えているかも。
上には上がいて、目標となる人物が自分のすぐ隣にできたことが、きっと嬉しいのだと思います。
純子のほうも愛に追い抜かれないように一層頑張ることでしょう。
純愛コンビと呼ばれる二人、すごいレベルで切磋琢磨しあってるんだと勝手に想像してます。
愛のゾンビデザインは全身包帯。包帯はさくらもサキも一部に巻いてるけど愛はまさに全身だからゾンビというよりミイラって感じです。
包帯を外したら全身に火傷の痕がある?
それもゾクゾクしてある意味魅力的ですけど、えぐいので愛はあの包帯が皮膚なんだと思いたいところです。包帯は外れませんと!
あと最後に、愛について語るときに外せないのが担当声優の種田梨沙。
種田は2016年から1年間くらい病気療養のために休業していました。
いくつかの役を完全降板して、本人も苦しんだり悩んだりしたそうです。
しかし見事に復帰して、この愛役などなどでまた活躍しています。
そのことにどうしても愛と姿を重ねて見てしまいます。
「ステージに戻りたい」と必死な愛の演技が迫真だったのも、このことがあるのでしょう。
感動です。
人はみんながみんなうまくやり直せたり再出発できるものだとは決して思わないけど、実際にできた人を見ると胸を打ち、心にかすかに希望が浮かぶってもんです。
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