2011年に谷川流著の「涼宮ハルヒの驚愕 角川スニーカー文庫」が発売されました。
前後編の2冊と特典がついた初回限定版も1200円で発売。
これは前編と後編を別々に買う値段とほぼ同じなので、どうせ買うのなら特典がついてるぶん限定版のほうが得な計算です。
その限定版ですが、近所の本屋で2018年の今でも売られています。
17セットくらい?
これはたぶん雑誌扱いでも書籍扱いでもなくマルチメディア扱いという分類の商品で、小売店はこれを一度仕入れたら完全買い切りでもう出版社に返品できないから、書店が自力で売り切ってしまうしかないものです。
ただし書店は好きに値下げすることはできます。
現在はいくらになっているのでしょう。
500円でした!
原価の1200円からしたら58%OFFで半額以下にはなっています。
しかし買う人はいない様子。
7年間ずっと売れ残ってるってのは、なかなかズシッときびしいものがあります。
私は涼宮ハルヒシリーズの小説は既刊は全部読みました。
言うまでもなくアニメ化されたときの影響です。
アニメになったのは2006年のことでした。
そのころはそれはもうすごい人気でした。
小説も読んでて面白かった記憶が残ってます。
(主人公キョンの一人称ヤレヤレ系とかひっかかるところがなかったわけではありませんが)
しかしその後、その人気は悲しいほどに萎んでいきました。
どんな作品でも年月が過ぎれば人気は落ちて当然とはいえ、この作品の場合は、原作小説がもともとかなりの遅筆だったこと、2009年放送のアニメの2期がかなり評判が悪い出来だったこと、主演声優のスキャンダルがあったことなど、いろいろ要因が重なって一気に人気が落ちてしまいました。
そのころに発売されたのがこれです。
私自身もハルヒというコンテンツに熱狂する気持ちはかなり消えたものの、涼宮ハルヒシリーズの物語の続きには興味があって、図書館で借りて読みました。
そう、買うほどではありませんでした。
それは私だけじゃなくて、世の中のけっこうな人もそうだったのか、この限定版もだから売れ残ってしまったのでしょうか。
そしてこの驚愕以降7年間作者の筆は完全に止まっている様子です。
確かこの驚愕の時点でかなり「もう続き書きたくない」って紙背のオーラがすごかったです。
たぶん涼宮ハルヒシリーズは完結することはもうないのでしょう…。
世の中は遅筆な小説のシリーズは珍しくなくて、5年に1冊、10年に1冊なんてのもあるそうですが、ハルヒに限ってはもうどうしても、続編がいつか出るかもって気が全くしません…。
…なんてことを、こないだ本屋で、この限定版売れ残りの山積みをいつものように見かけたときに、改めてしみじみと思いました。
これで今後「ハルヒの新刊発売!」なんてニュースがあったら本当にすごいんですけど。
涼宮ハルヒの憂鬱 文庫 1-11巻セット (角川スニーカー文庫 )
- 作者: 谷川流
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/06/15
- メディア: 文庫
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