などなどブログログ

漫画の感想や日記などなどを。

火星ゾンビ感想 酷すぎて逆に面白い!

月刊ヤングマガジンで先月号から連載が始まった「火星ゾンビ」の第2話を読んで唖然としました。

 

主人公の言動があまりに酷いんですが、その酷さが逆に面白かったという。

 

 「火星ゾンビ」企画原案:伸童舎 脚本:藤咲淳一 漫画:TATE 

 

この漫画はタイトルの通りゾンビもので、ゾンビものといえばよく「B級ゾンビ映画でこういう登場人物がいたらむかつく!」っていうお約束パターンがあります。

 

そのパターンを思いっきりやってくれるんです、主人公が。

 

これ計算なのかな?

 

すごい!

 

 

第1話は公式サイトで読めます。

 

火星ゾンビはもともと小説が先にあって、それを原作とした漫画化作品なようです。

 

 

 

 

新連載の冒頭のカラーページは「女子更衣室」です

 

 

主人公の女子高生カノンはなかなかかわいい女の子です。

 

惜しげもなく友達と一緒に下着姿を見せてくれて、楽しそうにガールズトークしてます。

 

ここはまさにB級ゾンビ映画お約束の「特に必然性のない冒頭のセクシーシーン」みたいです。

 

 

カノンはあっちゃんという好きな男子がいて、二人で映画に誘うのに成功して、当日高田馬場の映画館に二人で行って、映画の前に「ちょっとトイレ」とあっちゃんを待たせてトイレの個室で「告白したいけど緊張するよ~」と悶々としているときに、地響きが起きて、カノンの世界は一変します。

 

(二人がみようとしてた映画のタイトルが「火星ゾンビ」というB級ホラーで、この漫画の舞台は現代の東京なのになぜこれが漫画のタイトルなのかはまだ全く不明)

 

いろいろと謎だらけなのですが、どうやらカノンにはタイムスリップのようなことが発生して、いきなり「一年後の高田馬場」に迷い込んだようです。

 

トイレから出ると、昼だったのに夜になってて、街からは人が消えて廃墟となってて、ゾンビが発生して社会が崩壊していました。

 

一年の間に何かゾンビパンデミックが起きて、カノンだけが謎のタイムスリップでそれに取り残されたという世界観。

 

何がなんだか分からずゾンビに囲まれて絶体絶命になったところで、キヨムラという謎の仮面の野球コス大男に助けられて「次回に続く」となりました。

 

f:id:mogmogfirst:20180401182051j:plain

 

 

そして続く第2話が、酷くて面白かったんです!

 

カノンがゾンビものの「カスな言動ばかりして仲間の足を引っ張る登場人物」がやりそうなお約束をどんどんやってくれるんです。

 

 

崩壊した高田馬場で、ゾンビと戦う組織の一員っぽいキヨムラと、事態が飲み込めない(受け入れようとしない)カノンでは会話が噛み合いません。

 

カノンはとにかくあっちゃんで頭がいっぱいで、キヨムラは何はともあれ避難を指示しますが「あっちゃんを探さないと!」と聞き入れません。

 

f:id:mogmogfirst:20180401182107j:plain

 

超危険地帯で助けてくれた人の言うことを聞かない!

 

(でもこれはあっちゃんが心配な気持ちは分からなくもないから同情の余地あり)

 

 

キヨムラのほうが譲ってくれて、二人はあっちゃん探しを始めます。

 

もちろんあっちゃんはどこにもいなく、代わりに出会ったのはカノンの友達の奈々暎子

 

出会ったのがカノンの知る人物だったのは偶然だったようで、二人も崩壊した社会で必死に1年間生きてて、この世界ではカノンは「1年前に行方不明になってた」とのことでした。

 

f:id:mogmogfirst:20180401182146j:plain

 

 

 

ゾンビ達が迫り来て、4人はひとまず(カノンは不本意そうに)必死に逃げます。

 

その時カノンにゾンビが奇襲して、暎子が身を挺してカノンをかばいました。

 

しかし暎子はゾンビに噛まれて感染してしまいました。

 

もう助かりません。

 

キヨムラは彼女にとどめを刺そうと武器を握り締めます。

 

f:id:mogmogfirst:20180401182230j:plain

 

カノンはそこに割って入って暎子を殺すことを認めません。

 

ゾンビに感染してもう助からない仲間をかばう!

 

しかも二度も!

 

f:id:mogmogfirst:20180401182244j:plain

 

すごい感染速度で暎子があっという間に正気を失ってカノンたちに襲い掛かってきても、カノンはキヨムラに「ひどいことしないで!」と食い下がります。

 

もう、身勝手で足手まといで自分の感情が最優先で見てられませんカノン。

 

カノンとキヨムラが押し問答している間に、奈々が暎子にとどめを刺しました。

 

f:id:mogmogfirst:20180401182309j:plain

 

 

たとえ事態についていけないとしても、キヨムラも奈々も正論を語ってるし、暎子がもう助からないことはすぐ分かることなのに、カノンは頑なに認めようとせず怯えて、「行こう」と言う奈々の手も拒む始末。

 

f:id:mogmogfirst:20180401182318j:plain

 

……という話でした。

 

 

事の真相とか、どうやらカノンは今後戦士になっていくようですがそういうのは次回以降となりますが、本当に、もう、この第2話はすごかった。

 

 

 

「B級ゾンビ映画あるある」ってそれ自体よくあるネタですが、実際には「あるある」だらけのゾンビ映画ってそうありません。

 

いくつもの「あるある」のうち一つか二つが少し当てはまるっていう程度のものばかりです。

 

映画版「バイオハザード」とか、「28日後」とか。

 

でもこの火星ゾンビは違いました。

 

今月号の1話分に可能な限り「ゾンビものあるあるカス言動お約束」をあえて詰め込んでるとしか思えません。

 

「突っ込み待ち」という高度なネタ?

 

まさか天然?

 

カノンはかわいいし下着姿も気前がよくて見た目はいいんですけど、言動にはイライラしっぱなしでした。

 

日常が一瞬で異世界になって混乱するのは無理もないし、あっちゃんが心配なのも分かるし同情の余地はあるけど、でも、緊急事態であることを受け入れようとしなくて自分優先なのがかなり最低です。

 

こんなやつがゾンビ映画に出てたら「頼むからさっさとゾンビに殺されてくれ」って思うタイプです。

 

 

 

第1話は「女の子の下着姿」と「突然の非日常の始まり」っていうありきたりなツカミだったのに、第2話の「あえてカス」っていうのは本当に意表を突かれて私は非常に感心しました。

 

今後はまーたぶん甘い認識だったカノンが戦士として目覚めていくのでしょう。

 

その成長を描くために最初はひたすら駄目な子としているのかも。

 

一応チェックしておこう。

 

 

火星ゾンビ (ブックブラスト)

火星ゾンビ (ブックブラスト)

  • 作者: 藤咲淳一,コザキユースケ,Production I.G,伸童舎,村濱章司
  • 出版社/メーカー: マイクロマガジン社
  • 発売日: 2017/08/05
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログを見る
 

 

 

 

スポンサーリンク