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進撃の巨人103話感想 4年越しの重い宿題

前々回レベリオ収容区の式典をエレンwith「パラディ島の悪魔」軍は見事に奇襲の第一撃を成功させ、前回はマーレ軍の4体の巨人がかなり善戦して盛り返しましたが、今月号ではまた「悪魔」側が強みを見せました。

 

強いなあー。

 

今月はマーレ軍の巨人達が次々と倒されていくのに圧倒されました。

 

 

 

昔の調査兵団はライナーベルトルトアニに負けっぱなしどころか、そこらの無垢の巨人にも本当に大勢殺されまくっていつも大苦戦してたのが嘘のように、今マーレ軍側の巨人達を次々倒していきます。

 

なんかうまくいきすぎてて不安になるくらいです。

 

 

 

 

ファルコ生きてました。

 

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これは「ライナーが助けたんだろうな」と予想がついてたから規定路線。

 

ヴィリー・タイバー公の演説が終わった瞬間にエレンが巨人化して、ファルコが気を失ってた少しの時間だけで収容区は世界がひっくり返るレベルの戦争状態となったわけですが、ファルコは目の前の状況をわりとすぐに察知したようです。

 

助けたライナーは意識不明で戦意喪失どころか生きる気力すら失ってて、これはどうやらエレンの作戦のようですね。

 

ライナーを徹底的に精神的に追い詰めて無力化する作戦。

 

容赦ないえげつない作戦です。

 

発案はアルミンハンジか。

 

 

 

「悪魔側」の作戦は本当に鮮やかです。

 

戦鎚の巨人はもうガス欠なようで、まだ余力がある進撃の巨人に本体のタイバー家の女は捕まってしまいました。

 

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戦鎚は持続力は9種類の巨人で最低レベルな感じ。

 

なのに自分自身を何度も再生したりハンマーとかボウガンとか硬質化能力をガンガン使ったのは、やっぱり戦いに慣れてない印象です。

 

出し惜しみせず最初から全力出したのは今回は結果的に失敗でした。

 

それでいて舐めプなんかしてエレンを殺すチャンスをみすみす逃したりも。

 

彼女がもしマーレ軍の巨人達との連携を最初から意識して戦ってたらもっと違った結果になってたでしょう。

 

 

 

進撃に捕まったもののカチンコチンの水晶体は噛み砕くことも丸呑みすることもできないようだけど、もうタイバーの女になすすべはなくて、戦闘不能です。

 

(でも水晶の中から無表情で外を見てるのが超こわい!)

 

 

 

 

これで、最初は巨人の数だけで言えば、エレン一人 VS ライナー、タイバー女、ジークポッコピークワンオンファイブ超不利バトルだったのが残り3体となり、敵の戦力かなり削れました。

 

しかしまだまだ。

 

獣の巨人顎の巨人車力の巨人のそれぞれの長所を生かした連携はさすがに上手で、しかも粘ってれば「悪魔」側はどんどん消耗していくだけだから、有利なのはマーレ側、とピーク達は分析します。

 

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「パラディ島にはマーレ相手に戦争できる体力はない」と。

 

…それは甘い分析でした。

 

 ピークちゃんらしからぬ自分に都合のいい願望で言ってるだけでした。

 

 

 

戦闘区域から程ない場所の軍港では多数の艦隊が増援を動員してるところでした。

 

そこに1隻の不審船が!

 

船にはアルミンが!!

 

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新型の立体起動戦闘服に身を包んだ大人のアルミン、髪がちょっと短くなってます。

 

そして決意しているような怯えているような複雑な表情で、巨人化!

 

 

 

 

……軍港は壊滅しました。

 

超大型巨人は、マジで、一度変身するだけのことが大量破壊兵器です。

 

というか今回のこのアルミンの変身は、この漫画での「一度に殺した数」最大の虐殺数じゃないでしょうか。

 

一瞬で1万人は死んでてもおかしくないくらいの大爆発&熱風に見えます。

 

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犠牲者数はついさっきタイバー公の演説中に変身したエレンの虐殺の比じゃないです。

 

それにベルトルトが変身したときのシガンシナ区とかトロスト区とかよりずっと都会で人口多そうですし。

 

大量殺人者となったアルミンは何を思う…?

 

昔からエレン、アルミン、ミカサのメイン3人はやるときはやる恐ろしさを持ってるキャラでしたが、アルミンはもう元からの知能と心の闇に加え超大型っていう武器を得てからは破壊力は3人の中で抜きん出てトップです。

 

 

 

 

しかし今月は超大型の姿は見えませんでした。

 

以前のベルトルトのときのこの漫画のシンボルともいえるあの筋肉繊維むき出しの姿からはデザイン変わってるでしょうか。

 

早く見てみたいです。

 

 

 

余裕ぶってたピークたちは一瞬で絶望的状況に立たされることとなりました。

 

マーレは超大型巨人を「破壊の神」と表現して敵国を踏み潰すのに使ってたのが、今度は自分たちが踏み潰される側になるわけで、本当に、今回の「パラディ島の悪魔」 VS マーレ軍の戦いは「やられたことをやり返す」「やったきたことをやられる」という図式でゾクッとします。

 

ビビッたポッコは焦って単独で進撃に突撃しますが、ミカサが立ちはだかってタイマン状態となります。

 

 

ジャン達はやたらと「時間」を気にしています

 

この時間ってなんのことでしたっけ。これまでに情報出てたっけ。

 

まだ読者に明かされていない何らかのことが起きる時間が迫っている?

 

 

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そしてそして!

 

獣と車力が2体とも、遠方の大爆発と目の前のミカサ VS 顎の戦闘の、同じ方向に意識を集中してしまった一瞬!!

 

獣の背後に静かに飛び乗る影がうなじを切り裂きました!

 

 

 

リヴァイがついに獣を仕留めました!!!

 

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このリヴァイの歯をむき出しに食いしばる必死な表情が胸を打ちます。

 

今月のベストカットは間違いなくここ。

 

 

 

 

マガト隊長ガビ、ファルコが呆然と見つめる中、手榴弾でダメ押しして去っていくリヴァイ。

 

これでジークは本当に死んでしまったんでしょうか?

 

なんかジークは漫画のセオリー的にまだ果たすべき役割があってここで死ぬとは思いにくいけど、本気のリヴァイがここで仕留め損ねるとも思えないし、マジで分かりません。

 

 

 

残された車力は、時間がなくて必死な立体起動兵士たちとバトル。

 

打ち崩したのはサシャピンポイント狙撃でした。

 

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大人になって弓矢から銃に持ち替えて、人間を射殺するのもいとわない精神力も身につけ彼女の能力はめっちゃ進歩してるようです。

 

装甲の隙間からパンツァー隊の一人を速やかに射殺。

 

強力な重機関銃も一角が崩れると脆いようで、ジャンから雷槍を食らいます。

 

ジャンはかつて自分の言葉のせいで一度は捕まえたライナーを車力に奪われる経験をしているから、彼にとって車力は因縁の相手です。

 

「あの時はどうも」という言葉がジャンもこの4年間いろいろ思い深く生きてきたのだろうと想像させます。

 

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一斉攻撃でパンツァー隊は全員死亡、車力も崩れ落ちました。

 

 

 

最初はエレン一人がワンオンファイブで戦うかのようなあまりに不利で無謀な奇襲かと思われたこのレベリオ戦、しかしエレン側にはミカサ、リヴァイ、そして超大型巨人というとてつもない駒があって(それはマーレ側も情報や可能性を把握してたはずなのに)今月の話だけで一気にマーレ側が壊滅的ダメージくらいました。

 

いやあー、本当、すごい。

 

「パラディ島の悪魔」というか調査兵団がこんなに敵を圧倒する戦いをするのを見せつけられて息を呑みます。

 

エルディア人マーレ人世界各国の要人(ヒィズル国を除く)を戦闘員だろうが非戦闘員だろうが大虐殺です。

 

しかしパラディ島の人々にとっては、自分たちが生きるためで、それに自分たちが長い間散々苦しめられたことを思うと、この虐殺が一方的侵略だとはどうしても言い切れません

 

でも報復の連鎖なのは間違いないです。おっそろしい。

 

 

 

あとは今月のラストシーン、またすごいところで引っ張るなあーと思いました。

 

かつて自分の甘さのせいで敵組織の人間を射殺できなかったり、ライナーを逃がしたり失態を犯したジャンが、また重大な局面で選択を迫られます。

 

(ただジャンの持つ甘さはかつてマルロやヒッチを味方に出来たし替え難い価値もあります)

 

瀕死の車力にとどめの雷槍を打ち込もうとするジャン。

 

しかしファルコが間に入って「撃つな!!やめてくれ!!」と懇願します。

 

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なるほど、ファルコはこの場面のために存在していたキャラなのかと言ってもいいくらいの見事な役どころです。

 

104期兵はみんな戦うことや殺すことに慣れていっても、ジャンだけは常識人一般人の感覚を心のどこかに残してる感があって、それが甘さにも繋がっているわけですが、今月はその集大成のような場面が彼に課せられてしまいました。

 

今のジャンにとって、車力は因縁の敵だし殺すべき巨人の一人だし、すぐそばに銃を持ってるガビがいるし、何か時間が迫ってるらしいし、少年一人割って入っても「少年もろとも殺す」以外の選択肢はありえません。

 

 

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そういう非情な選択が一番苦手なジャン、4年前にライナーを逃がして散々悔いたであろうこの手の宿題の答え合わせをするときが今ここで否応なく訪れて…これで次回へ続くだからたまったもんじゃありません。

 

 

 

 

 

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