週刊少年ジャンプ Dr.STONE Z=46 「STONE WARS」
あさぎりゲンはもうすっかり心から千空の味方となっているようで、自ら司帝国のスパイとなってくれています。
あれ?スパイやるのは大樹と杠の役目じゃなかったっけ?
ところで、私は前回の感想ブログで「千空の父百夜が離島なんかで一生を終えたのはなぜ?本州行けよ」ってことを書いたのですが、あとになって「百夜がそうしなかった理由」ではないですが「原作担当稲垣理一郎がそうできなかった理由」は思い当たりました。
全人類が石になった2017年かその数年後くらいにもし百夜が日本の本州に帰還できたのなら、石となった我が息子の様子を確認しに東京に行かない筈はありません。
そして東京のどこだかにある広末高校まで行って校舎内で石像となった千空を見つけることでしょう。
大樹や杠たちの石像もそばにあります。
そしたらその石像を保護するに決まってます。
道中で無残に砕けた石像も見かけたでしょうから、我が子たちの石像を壊れないよう厳重に保存します。絶対間違いなく。
そうしてしまったら第1話と矛盾が生じてしまいます。
第1話では千空や大樹の石像はずっとその場に放置されてて、何年後だかに起きた洪水で、コウモリの巣がある洞窟にまで流されてそこで数千年硝酸を浴びたのが石化から復活できた要因の一つだから、百夜が東京に来てしまうとその事実と矛盾が生まれてしまうのでそうはできなかった、と。
なので前回ああいう脚本になった理由はだいたい納得いったのですが、でもこれは別に百夜が離島から出なかった理由にはならないし…。
うむーいやまーここはやっぱりアレコレ考えてももう仕方ないかなあー。
話を今週号の感想に戻して、敵のボスキャラが新しく登場しました。
氷月(ひょうが)ちゃん。
口をマスクで覆って、なんかなんとなく、近年のジャンプ漫画の敵キャラによくいそうなキャラデザ慣習を踏襲してる感じ。
それでいて若干Boichi風味もあって見た目はなかなかかっこいいです。
ゲンが斥候なら敵本軍の第一陣ってところでしょうか。
本当に休む間もなく襲ってきました。
漫画の設定上で「数日後」とかにせず、何か事件が起きて解決したらすぐに次の事件が起きて息をつく間がありません!
で、村を襲ってきた男たちですが、なんなんでしょうね、こいつら。
北斗の拳のザコ悪党みたいなヒャッハー系です。
理解できません。
司が。
こいつらが司の国にふさわしい人間なの?
謎すぎます。
えーと確か司が作りたい国は、「心の汚れた年寄り」の存在を認めなくて、文明の発展も認めなくて、自然とともに原始の楽園を生き続ける、といった感じのものです。
で、この頭悪そうで悪党そうな雑魚マッチョが司が自分の国にふさわしいと選んだ人間なの?
そういえばそもそも「若者だけの国」ってのもまだ全然意味がわかりません。
老いたら処刑されるんでしょうかね。
そして、その雑魚マッチョよりずっと格上っぽい氷月はどうなんでしょう。
彼は司の思想に賛同してるんでしょうか?
医薬品もなく、文化も娯楽もなく、法律もなく、農耕もせず、便利な道具も作らず発展の喜びも得ず、狩猟採取生活だけする人生、送りたいと?
肉体的な強さだけで全てが決まる世界で狩りとセックスだけして生きていきたいんでしょうか?
コンドームもないし産婦人科医もいないから性生活も全然楽しくないですよきっと。
もし司の方針に賛同するとしたら、暴力や犯罪が好きなソシオパス(反社会性パーソナリティー障害)の人間ならありえるかもしれません。
新キャラ氷月は、まだろくな情報もない第一印象では、そういうソシオパス系のキャラなのかなあーって感じでした。
だってそうでないなら、どこをどう考えても司なんかに従う筋合いがないです。
氷月は今この場で司と決別して千空と手を組めばいいんです。
そうしたほうが100億倍いいです。
千空の科学王国の中であっても当分の年月は狩りもセックスも楽しめる原始エンジョイライフ送れるでしょうに。
それでいて医薬品も料理もあるんだから、原始と科学のいいとこどり生活ができるのに。
でもそうしないんでしょう?
司が人間として滅茶苦茶だから彼の配下の人間もなんでわざわざあんなのの下につくのか私にはさっぱりです。
今後、少なくとも氷月くらいには、なぜ司側につくのか人間性がちゃんと理解できるようなエピソードがあることを期待します。
さてそんな氷月に金狼がやられてしまいました。
「ありえない」ほど強力という槍を腹に受けて、なんかもう助かりそうも無く見えます。
それを悟った金狼は氷月を道連れに橋から落ちることを望みますが、銀狼と、そして千空もそうさせることはできませんでした。
戦略的に考えたら、重傷を負った金狼が敵のナンバー2を道連れにできるならそうさせるべきです。
しかし千空はそれができない情の男です。
この判断が正しいのかどうかは今の時点では分かりませんが、千空は絶対に仲間を見殺しにはしません。
一瞬、かなりの苦悩の表情を浮かべたあとに即行動です。
火薬とゲンを使ってハッタリでひとまずこの場を切り抜けます。
「銃がすでに完成している」と。
ゲンがとっさに繰り出すトリックやペテンはいつも見事です。
「ジーマー」とか「バイヤー」とか言葉遣いはおっさん臭いですが、かなりできる男です。
そして氷月率いる第一陣はゲンを連れて退却する模様。
司には「千空が生きている」「銃が完成している」と報告が下されるのでしょう。
大樹や杠もそろそろ再登場しそうですね。
そして金狼は、死ぬのか、それともひょっとして千空が外科手術とかして助けちゃうんでしょうか?
第二章のこの千空と司の戦争は極力とっとと片付くことを期待して、次回へ続く!