「ヘイトスピーチ」と「ヘイト」はなにか違うの?
ヘイトってのは、ヘイトスピーチを略したものなのか、あるいはただ「憎む」を英語で言っただけの一般語なのか。
ヘイトって言葉はこの二通りの意味合いがあるせいで、ちょっと変な使われ方をされてるんです。
まずはヘイトスピーチの定義をおさらい。
「国籍とか人種とか性別とか、自分の意志でそうそう変えられないものをネタに他人を差別や攻撃すること」です。
きっちりと定義が決まってるんです。
例えば「朝鮮人は日本から出ていけ」はまごうことなきヘイトスピーチです。
言ったら処罰の対象になったり民事裁判で負けたりします。
しかし定義が決まってるってことは「ヘイトスピーチではないスピーチ」も存在してるってことになります。
例えば「韓国政府はおかしい」はヘイトスピーチではありません。
「政府」を「批判」してるのだから、全く定義に当てはまりません。
(ただ、「日本死ね」はこの定義で言えばヘイトスピーチに当たるのですが、この手の言葉の扱いの歪みは今回の本題ではないのでスルー)
で、ここで、日本社会には「韓国にまつわる全てにネガティブなことを言うこと自体を許さない人」ってのがいまして、その人達には上の例文は二つとも許せないものになります。
でも上は「ヘイトスピーチだから許されない」と堂々と言うことができますが、下にはそうやって糾弾することはできません。定義が違うから。
そこで使われるのが「ヘイトスピーチ」ではなく「ヘイト」という便利で卑怯な言葉になっちゃうんです。
世間の本屋では「韓国を批判する本」が店頭に並んでだり、時には売れたりしてます。
彼らにはこれが許せないけど、それらの本を「ヘイトスピーチ本」とは言えないので、かわりに「ヘイト本」と呼びます。
あるいは「ヘイトまがい」「嫌韓本」などなどと。
こういう呼び方にすれば、もし「この本は韓国を批判してはいるけどヘイトスピーチはしてないぞ!」と抗議されても「ヘイトスピーチとは言ってませーん。ヘイトと言っただけでーす」という言い訳が成立するんです。
ヘイトスピーチではないものにヘイトスピーチっぽいものだとレッテルを貼るときに利用されてしまうのが、ヘイトっていう略語です。
本音ではヘイトスピーチの略というイメージで伝えたいけど、名目では一般的英単語でしかないから問題無しという都合のいい解釈に利用されています。
よって結論としまして、ヘイトスピーチとヘイトは結局その言葉を武器に使いたい人達にとっては全く同じものです。
ただ言葉尻の逃げ道を確保するために「ヘイト」の二通りの意味合いを都合よく使い分けてるだけ。って話でした。
以下は余談。ほとんどの「韓国を批判する本」の内容は、韓国という国の「国や政治家」の「やり方や思想」を「批判」する内容なのでヘイトスピーチに当たらないどころか、客観的な事実やデータを根拠にしてるものが多いです。
なので彼らは本の内容に反論することもヘイトスピーチだと糾弾することもできないので、本そのものの存在をイメージでネガキャンするしかできることがない、という事情もあったりします。
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