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献花台や千羽鶴は自分を癒すためにある

誰かが亡くなった事件事故災害で、その現場や所縁のある場所で献花台が設置されて、少なからぬ人々がそこにお供え物千羽鶴などなどを置くことがあります。

 

あれには「そんなものは置く人のただの自己満足だ」「無意味だ」「逆に迷惑だ」「花なんか買うくらいならそのお金を寄付するほうが犠牲者の現実的な助けになる」という指摘がつきまといます。

 

実際その指摘は何も間違ってないのですが、それでもああいう行為は何もおかしくないと、私は常々思っています。

 

あれは置く人自身の心を癒すためにあるからです。一種の精神安定剤だと思います。

 

 

ところで私自身は宗教は何も信仰してません。人には魂とか霊魂とかがあるかどうかも懐疑的に思ってます。

 

だって地球には人間以外の生き物も無数にいるんだからその中で「人にだけ魂がある説」も「全ての生き物に魂がある説」もどっちも理屈が通ってないじゃないですか。

 

人にしか無いなら人とほとんど同じな類人猿に無いのはおかしいし、もし賢い動物にだけあるっつうんなら今度は賢い動物と賢くない動物の境界線がどこにあるのか意味不明になるし、植物はどうなんだとか、ウイルスなんて生き物かどうかすら曖昧だし、クジラ一頭とウイルス一つの魂は同等なのかとか、真面目に考えるほど理にかなってない物だと思います。魂って。

 

あと善人が死後天国に行って悪人が地獄に落ちるっつう理屈も、善人と悪人の境界線も謎に感じてます。100人殺した悪人がその後悔い改めて101人の命を救った場合とかどうなるんでしょうね。

 

話がずれましたがともあれ私は宗教を信じてなくて、神様とか死後の世界とか霊魂とかは、もしあったとしても生きてる人間がそれに干渉する術どころか感知する術さえ無いと思ってる人間です。

 

 

 

そんな私ですが、世の中の宗教的行為や死者へのお祈りやお供え物が無意味だと思ってるわけではありません。

 

あれは祈る人が自分の心を癒す効果があるからです。

 

 

世の中の人々は、感情というか感受性というかそういう感性の幅は本当に千差万別で、遠くで自分の知らない人々が無残に死んだニュースとかがあると、なんとも思わない人もいて、気の毒だと思う人もいて、悲しみや怒りで本当に涙が止まらない状態になってしまう人もいます。

 

涙が止まらない人は、自分の感情がたかぶり過ぎてパンクさせないためにできる行動が神仏に祈ることしかなくなったら、献花台まで足を運んで身銭を切って花を買って捧げるんだと思います。

 

その人たちは、お供え物じゃなくて寄付で自分の心が癒されるなら寄付をしますが、癒しの形もやっぱり千差万別で、お金じゃなくてお供え物という形でないと自分の心が満足感を得られない人もこの世にはいるのだろうと思います。

 

あるいは普段は何とも思わない人でも、献花台が自分の家のごく近所だったら、なんか無視する気になれなくなるってのもあります。

 

私自身だって、こんな「宗教を信じない」とか抜かしてるくせに、もし近所で大惨事があったら小銭と合掌は捧げそうな気もしますし。

 

 

なんのためにそうするかっつうと、やっぱりそれは祈らないとなんか自分の心が気持ち悪くて、そこには個人個人の信心の差とか現実的合理性は関係ないのでしょう。

 

感受性の強すぎる人が献花台に花を捧げなきゃ自分の心がパンクするというなら、それを否定して機会を奪ってもきっとまずいことになるだけと思います。

 

 

あとは、自分の宗教や信心とは別に他人の宗教や信心にある程度のリスペクトを持つことは社会の形成と安定にも重要ですしね。

 

(特に現代の日本では、熱心に何かの宗教を信仰する人ほど他宗教への軽いリスペクト精神でも持たないと社会からリスペクトされにくいです)

 

 

それと、献花台やお供え物は現実的に誰かが管理して処理しなきゃいけない問題があって、お菓子とかは腐るし、そこも「無駄」「余計な手間」という指摘をされますが、ここもやっぱり人の心を癒すための儀式の一部に含まれてて、費用が法外でない限りは、必要な手間なのでしょう。

 

人が死んだときに、死亡届と埋葬だけすれば葬式なんて無駄なだけで必要ないって人もいれば、ちゃんと葬式しないと収まらないって人もいるように、ここも千差万別なんです。

 

 

千差万別なことで自分の感性と程遠い人がいたからって「おかしい」つってもしょうがないです。

 

 

 被災地に千羽鶴を送り付けて被災者が「いらない」と言うと逆ギレする人もいますが、心理としてはおかしくはないです。言動は超迷惑ですが。

 

 

 まー。ぐだぐだ書きましたが、こういう考え方もあるかもって程度のことです。

 

 

組立式 簡易防音室 だんぼっち

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