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魔風が吹く 最終回感想 復讐が完遂されない復讐譚は虚しい

魔風が吹く」という漫画が先日最終回を迎えました。

 

ヤングジャンプからWEBの「となりのヤングジャンプ」に移籍して円城寺真己が連載してた作品なのですが、最後の最後、結局復讐は完遂されませんでした

 

 

 

 

 

娘を殺された男が真犯人を探して復讐しようとする物語でした。

 

(主人公は犯人でも復讐者でもなく事件に巻き込まれた別の男ですが)

 

 

復讐者は優秀な医者だったけど復讐のために全てを捨てて、犯人を殺せたらあとは何がどうなってもいいと思ってる男でした。

 

全48話の長い経緯は省略して、ともあれ復讐者はギリギリの状況で真犯人を見つけ出します。

 

真犯人は片足が義足でいろいろ苦しんで生きてる哀れな若い女で、過失で娘を轢き殺してしまったというのが真相でした。

 

惨いのは、真犯人の女を庇うために、女の兄や裏社会の強者の男が、娘の遺体をわざとぐちゃぐちゃにして「暴行の末に捨てられた」という偽装工作を施したことでした。

 

このあたりで、女の辛い境遇への同情心は読んでてかなり消え失せました。

 

 

 

で最終回のクライマックスシーン。

 

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復讐者は女をついに追い詰めてカッターナイフで切り殺そうとしますが、主人公に邪魔されて逃げられます。

 

しかし女は義足なので逃げ切れません。

 

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復讐者は橋の真ん中で「そこから飛び降りて自殺しろ」と女に叫びます。

 

女も罪悪感に苛まれてはいるので、いったん身を乗り出すけど……結局飛び降りずに逃げて、警察に保護されて、復讐者は逮捕。

 

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で、終わり。

 

 

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(主人公が最後に復讐者の邪魔をして、最後は復讐者も真犯人も生き延びるって形に)

 

 

私はこの結末は、非常~~~~に残念でした。

 

復讐者には復讐を完遂させてあげてほしかったです。

 

どうせもう陰惨な話なんですから、復讐が完了してもしなくても後味の良い結末なんて訪れるわけないんですから、それならせめて復讐者の全てを投げうってでも挑んだ目標が果たされたほうがまだ一点の満足感を得られたと思います。

 

復讐譚ってもともとそうなんじゃないでしょうかね。

 

 

誰かが誰かに誰かを殺されて、復讐して誰かを殺し返して、邪魔する誰かがいたらそいつも殺す殺人鬼の復讐鬼。

 

復讐なんかしたって死人の数が増えるだけでいいことなんか何一つない。

 

ってのが現代の日本の一般漫画誌の基本理念なんでしょうかねー。

 

サスペンスドラマでもそんな感じ?

 

そういう作品だと「復讐なんかしても死んだ人間は喜ばない、戻ってこない」なんてコンプラな定型句になりがちですが、私はもう食傷の極みです。

 

 

 

この漫画、連載が始まったときは結構奇想天外な設定から始まって、第1話から最終話まで結末を見届けたくて追い続けましたが、最終話を読み終えて初めて「私はこの漫画に復讐の完遂を期待してたんだなあー」と気づきました。

 

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あとはおっさんの無念が心に残るのみ!でした!

 

 

あ、もちろんあくまでフィクションとしてね。

 

現実社会での復讐行為は心情的には同情もしますがいろいろ難しいです。

 

 

魔風が吹く 1 (ヤングジャンプコミックス)

魔風が吹く 1 (ヤングジャンプコミックス)

 

 

 

 

 

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