今月号の進撃の巨人で一番見応えがあったのはファルコのガビへの告白でした。
少年のささやかな恋心はこの先踏みにじられるのか!?
と彼らの恋の行方も気になりますがもちろん他にも見逃せないところだらけなので、いつものように順を追って感想書きます。
冒頭でいきなり獣の巨人が得意の投擲で飛行船部隊をあっさり全滅させます。
さすが強いなあー。
世界の軍事技術が発展して九つの巨人の力が絶対的ではなくなったものの、飛行船程度ではまだまだ及びません。
戦闘機くらいじゃないと。つまり前チラッと出てきた飛空艇。
(109話)
「チェーホフの銃の法則」ってやつで、こういう兵器が登場したからにはこれから必ずどこかで炸裂するってフラグです。(あるいは逆に大撃沈)
しかしそれはまだ先の話で、今現実に獣が飛行船を瞬殺してる圧倒的な絵は大迫力で、イェレナが陶酔するのも無理ありません。
先月号ではエレン一人+イェーガー派歩兵部隊だけで、マーレ飛行船部隊+歩兵部隊+車力の巨人+顎の巨人+鎧の巨人を相手にしなくちゃいけなくて圧倒的不利に見えたのに、ジークの助太刀で一気に形勢逆転っぽいです。
エレンもライナー+ポッコの「今となっては大したことなく見えるコンビ」相手なら楽勝っぽい。
一方ピーク+マガト元帥のコンビは結構強力でその背中の砲弾ならジークやエレンのうなじを吹っ飛ばせるけど、ジークの投擲とイェーガー派歩兵に押され気味。
こりゃもう勝ったか?
マーレ歩兵のコルトはガビとともにファルコ救出を決意。
そして場面が兵団の施設内に移って、まずはそのファルコは牢内でナイルと話しています。結構腹を割って。
敵同士なれどお互い脊髄液を飲まされた物同士。
ジークがこの世にいる限り安息な生活はもう決して訪れないので、死を意識したナイルの妻子を思う言葉にファルコも何かに思いを馳せます。まーガビにですが。
そして104期組とブラウス家がいる牢にはオニャンコポンが。「チャカカーン」というふざけた擬音を出しながら開錠。
コニーは義勇兵なんてもう信じられなくて反発しますが、彼の涙ながらの激情には同情を禁じえません。
104期はつらい目にあってばかりですもんね。
しかしアルミンはオニャンコポンを信じようとします。
以前の彼の「いろんな奴がいたほうが面白い」「考えるのは自由」という言葉に感銘を受けていたアルミン。
人と人は理解し合える。(時間さえあれば)
ここの絵は、白人が黒人と手を取り合ってることが印象深い図式にも見えます。なんか。
具体的にどうするかの作戦会議。エレンを助けるべきか?
ミカサは以前(作中ではまだ昨日今日くらいのごく最近)のエレンのひどい暴言を引きずってますが、アルミンはそのことやエルディア人安楽死計画を「エレンがそんなこと本心で思ってるわけないじゃん」と断言します。逆に鵜呑みにしたみんなを意外に思ってるくらいに。
妙に自信満々。
エレンはジークやイェレナに承諾するフリだけして壁内エルディア人を守ることを思っていると。
でも地鳴らしを決行しようとは思ってるのか……。
使うのはシガンシナ区の壁の分の数百体の超大型巨人だけの地鳴らしの肩慣らしとはいっても、決行したら結局全世界との完全な決別にならないか私は不安なんですけど。
今すぐの衝突は無くなるにしても、恐怖のユミルの民は全世界の嫌われ者って現状は何も変わらないどころか悪化するのでは。
そしてヒストリアの子どもに始祖を受け継がせるの???
ジャンもエレンの考えは「地獄」だと思ってはいるけど、ここで彼は意外な本心を見せてちょっと驚きました。
「俺は……妬んだ かっこよかったから……」
ジャンがこんな風にエレンへの素直な感情を露呈するのは初めてでしたっけ。10年弱の付き合いで。
彼にはエレンの出自や生き様が特別なヒーローのように映っていた?
私はジャンはこの漫画で一番人間的良心を保ってるキャラだと思ってます。
ちなみに二番目はほぼ同列でリヴァイですが、彼は心の闇が深いです。アルミンはもっと。ジャンは闇が無い印象。
ともあれ意志の統一を済ませエレン援護作戦開始。
その移動中ミカサはアルミンに「なぜエレンは私に突き放す演技をするのか(なぜアルミンはそれが分かるのか)」を問います。
アルミンは過去の海の回想の絵を挟みながら、その回答をなぜか濁します。
何か彼なりに根拠を持ってエレンの本心を確信しているようですが、そこはまだまだ引っ張る様子。何があるのやら。
前々回アルミンがむせた理由とも関わってそう。
あとここ、彼の言葉を聞くミカサの表情の超微妙な違いのこの2コマの絵めっちゃ素晴らしいと思いません?
施設内はエレンもイェーガー派主力も留守なので、あっさり全兵士が解放されました。さあ戦闘準備。
シャーディス教官はズタボロ。
ピクシス司令は、脊髄液飲んだ黒腕章兵士は立体起動装置を付けずに前線に出ろと指示。いつジークに巨人にされるかわかんないから、もうそのつもりでいろ感。
ミカサに心酔してるイェーガー派新兵ルイーゼは彼女との共闘に喜ぶけどあんまり相手にされてません。
ミカサはマフラーを置いていきます。果たしてエレンはまた何度でも巻いてくれるのか?
そうこうして104期組は屋上から出動しようとしてイェレナと出くわしました。
ジーク無双をじっくり鑑賞中。
ジークがここにいるってことはリヴァイが敗北したってことで動揺しますが、アルミンは気を引き締めてイェレナに怪しまれないよう適当な言葉で「自分たちはエルディア安楽死の賛同者だ」と演技します。
が。
それを聞いたイェレナの表情が、超すごすぎる。
ここ今月号で一番インパクトのあった絵です。
ものすっごい形相でアルミンを睨んだと思ったら、すぐ涙ながらに微笑んで「信じてますよアルミン」なんだから、こんなのもうアルミンの全身のいろんな部分がどれほど縮み上がったことか。
これはどういう表情かというと、つまり、「お前今の言葉はなんか妙に嘘臭く感じたんだけどさっきは感動したって言ったんだからもしあれが嘘だったら本当絶対に許さんからな」でしょうか?
恐ろしい物を見ました。
場面はガビとコルトに戻り、黒腕章兵士とエンカウント。偶然ファルコを見つけました。
コルトは壁内エルディア人を「悪魔」と罵り、白兵戦になりそうなのを止めたのはガビとナイルでした。
ガビはコルトの発砲を諫めて、ナイルはファルコを穏やかに引き渡し、ファルコはナイルに礼を言ってお別れ。
この心あるやりとりがコルトには信じられないようです。
続けてさらに都合のいい偶然が発生して、ガビはブラウス家の会話を盗み聞きします。
それは両親の自分への思いやりと、サシャを殺した自分へのカヤの憎しみで、どっちもまごうことなき筋の通った本心で言っていることで、ガビの心をまた揺さぶります。
マーレのプロパガンダをずっと信じ切ってた(頑なに固執してた)愚かなガビは、ようやくようやく、ここで理解できたようです。
この世には名誉マーレ人もパラディ島の悪魔もいないんだと。
今更分かってももう手遅れなのか?それともまだ間に合うのか?(何に?)
ガビはファルコに謝りますが、ファルコにも告解することがありました。
エレン達のレベリオ区奇襲に自分も意図せず加担して、ウドやゾフィア含めあそこで大勢殺されたことに自分も責任があると。
プロパガンダに染まってたガビならそんなの聞いたらファルコでも殺すかもしれなかったけど、今の彼女は「そう……」とうなだれることしかできません。
お互い自分の愚かさと視野の狭さを痛感してる者同士だから。
そしてそして、ファルコは畳みかけて「あとお前が好きだ」と告白。ガビびっくり。
少年と少女の甘酸っぱい恋愛かというとそうでもなく、むしろファルコの遺言ですこれ。
切ない!
あとこのやりとりをそばで聞いてるコルトにとっては、もう二人は別人にしか見えないでしょうね。
兄ちゃんあんたが思うてた世界はもう跡形もなく消し飛んでんねんで。
場面は再び切り替わりエレン達。
ミカサ達はマーレ歩兵に苦戦してますが、そもそも援護が必要ないくらいジークの投擲が全てを圧倒しています。
勝ちが見えてきたときに、ジークの視界にふと映ったのは車力の巨人の死体。
それはさすがピークちゃんの見事な騙し討ち作戦で、死んだ演技で隙を作り、マガト元帥が獣に一発食らわせました!
ところで巨人化を解いたピークの顔の溝が猫ひげみたいでちょっとかわいいです。
崩れ落ちる獣。
しかし惜しくもうなじを外れて、仕留めるには至りませんでした。
むしろジークを半端に手負いにさせて、かえって状況がやばくなった?
叫ぶのか?
普通の漫画のセオリーなら今月ガビと心を交わしたファルコには「死亡フラグなようで死なないフラグ」が立ったことになるのですが、この漫画ではそういうの全然あてになりません。
来月ジークが叫んじゃってファルコ達みんな無垢の巨人になってしまう展開も絶対ないとは言い切れません。
本当に予想できません。私は過去の感想ブログで「間違いない」と思ったことが外れてばっかりです。
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