朝日新書 橘玲 「朝日ぎらい よりよい世界のためのリベラル進化論」を読みました。
「この本を朝日新聞の人や朝日的思想の人が読んでも何も変わらないんだろうなー」ってのが主な感想です。
私自身は自民党をかなり消極的に支持してる側、というより反安倍が旗印な野党や朝日新聞的なメディアにかなり不信感を持っている側です。
在特会とか日本第一党みたいなのにも不信感を持ってますが、自分がネトウヨかは知りません。
私のスタンスは、経済は疎いから判断材料にしてなくて、憲法や原発は、仮に憲法このままで、今原発ゼロにしたりして、それでやっていけるんならそれでいいけど、どうにもやっていけそうに思えないので(護憲&原発ゼロ派の人達にそれ以外の様々な方面含めて現実的な政権運営の手腕があるとは思えないので)、消極的に改憲&再稼働支持よりです。
マジで、護憲&原発ゼロ派でも、徒党を纏められて、有権者の過半数を納得させる説得力があって、内政も外交もできる実力が見える野党があれば、投票してもいいとは思ってるんですけどね。
でもそういう野党ないし。
「原発動かしたときの最悪の事態」と「原発ゼロにしたときの一番都合のいい予想」を比較して、「ほら!ゼロのほうがうまくいくでしょ!」って言って納得なんかできませんて。
野党と、そして朝日新聞はこんな変な天秤で物を語ってるだけにしか見えません。
天秤にかけるなら「原発ありの最悪の場合」と「原発無しの最悪の場合」であって、ありの世の中のほうがかろうじてましだと思うから、仕方なくありと思ってます。
仮に原発ゼロにしたら化石燃料の輸入に依存するわけでしょ?輸入は船でしょ?海の安全は憲法にも関わるでしょ?
朝日は本当に不信感あります。
で、この本です。
朝日新書から「朝日ぎらい」なんてタイトルの本が出て、しかも著者が橘玲。
前に「言ってはいけない」って本を読んで感銘を受けた人なので期待できそうでした。
でも最初の1ページ目で、「この本は朝日新聞の是非を語る本ではない」っていきなりの宣言。
まー、朝日新聞がいかにおかしいかを語る本は世の中に出尽くされているので今更感は確かにあります。
それよりこの本は「朝日ぎらいな人達はどんな人達か」のほうを語る本だとか。
それならそれで興味あるので読んでみた次第です。
でも正直期待外れでした。
この本は朝日新聞はおろか、朝日ぎらいの人についても大して語ってません。
タイトル詐欺。
半分くらいはアメリカとかのリベラルと保守のデータや分析とかで、それはそれで説得力のある話ではあるのですが、「朝日がなぜ嫌われるか」の説明になってない感じです。
また日本のネトウヨの特徴も語ってるのですが、これも的を得てるとは思いますが、それらはそのまま日本のネトサヨにもあてはまる特徴です。
でも「ネトウヨはこれこれこうだから、視野が狭くて正義ぶってます」と延々と語ってます。
私はネトウヨが醜悪なのには同意しますが、反安倍派の人らがデモやSNSで暴れてるのも同じくらい醜悪で、ひいては朝日新聞の醜悪さに繋がってると思ってるんですが、このへんはほぼスルー。
さらにやっかいなのがリベラル側の分析。
どうもリベラルは高学歴で金持ちが多くて、保守はその逆の傾向があって、それは確かな根拠があるそうで、それをかなりページを使って解説してます。
じゃあ、この本を朝日新聞の人や朝日的思想の人が読んだらどう思うかは、如実に想像できます。
「あー、朝日を嫌う人ってのは、ネトウヨで視野が狭くて低学歴で貧乏なんだな」って思うだけです。
結局この本は朝日的な人が自分を慰めてプライドを保つためだけの本です。
朝日が「我々には自己批判の精神もあります!」って形だけのエクスキューズするためだけの本。
だから朝日新書から出版されただけです。
この本は朝日新聞や日本のリベラルの問題点も結構しっかり語ってるのですが、朝日的な人はその部分は読み飛ばして無かったことにするだけだろうってことをひしひし感じます。お手の物かと。
こんなのに耳を傾けて自分を改める人が朝日新聞社の中にいたら朝日新聞は今こんな嫌われてなんかいませんって。
いや、そもそも読まないかも。
橘玲は日本のリベラルとソリが合わないと自分で言ってるので、そういう人らから無視されてるのかも。
本当この本は中身は立派ですごいのに、タイトルがあまりに筋違いなのが難点だと思いました。
そのことが結局朝日新聞と朝日的思想な人への不信感を深めてしまっています。
よりよい世界は遠いです。
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