徳間書店 坂井建雄「終わっている臓器 もはや不要なのに存在する人体パーツ21の秘密」って本読みました。
変な本を見かけると心が惹かれます。
最近は「ざんねんな動物」とか「しくじり偉人」とかいう本をよく見かけます。もしかしたらその系統の一つなのかもしれません。
で、それでテーマにするのが「人体にある存在価値がない部品」というわけで、いいセンスだと思いました。
私は、耳を動かすことができます。ヒクヒクと。
できる人って何%くらいいるんでしょうね。
後頭部に力を入れると筋肉が縮んで皮膚が後ろに引っ張られて耳もそれにつられて動くっていう感覚です。
この本を読んでその筋肉の名前が後耳介筋ということを初めて知りました。
動物には重要な筋肉ですが、今の人類にとっては全く不要なものです。
人体にはそんな感じで、不要なのに残っているものがいくつもあります。
そういうのを「痕跡器官」と言うんだそうです。
同じような言葉だけどちょっとだけ意味が違うものに「退化器官」というものがあって、こっちは本来の機能は失ったけど何か別の役割を持つようになった器官らしいです。
痕跡器官は無くなっても困らない。退化器官は無くなったらちょっと困る。って違いでしょうかね。
そういうのがいろいろ21パーツ紹介されてる本です。
ダーウィン結節とかいうものは完全にいりません。
耳介筋も、尾骨もいりません。
男の乳首もいりません!
男に乳首がなぜあるかというと、妊娠初期の胎児の頃に男の子か女の子かまだ決まってい時期のうちからどっちになってもいいように早めに乳首を用意しておく必要があるから。
で、この本を読んで感心したのは、「いらないようで実はいる」って器官が意外と多いことでした。
盲腸(虫垂)は、切り取っても別に死なないし無用の長物かと思いきや、腸内細菌のバランスを保つ役割があって、切り取った人はやっぱり少しその後の人生の健康度がちょっと下がるんだそうです。
足の小指もそう。
無くなっても困るってほどではないけど、歩行能力は下がります。
そしてさらに感心したのは、「完全に不必要な痕跡器官だけど、人為的に他の役割を見出している」って感じで事実上退化器官になっているパーツもあること。
親知らずは、隣の歯が入れ歯とかになったときに土台として使えたり、歯を移植する「予備パーツ」として使えることもあるんだと知って驚きました。
奥歯が駄目になっても親知らずを抜いてそこに差せば普通の奥歯として使えると。(条件は限られますが)
知らなかった!
長掌筋も。
長掌筋は普通に生きてれば全く不要だけど、ボルタリングとかの特定のスポーツでは鍛えると有利になったり、また、靭帯とかが損傷したときに、長掌筋から腱を取り出して移植して修復できるという、他の人体の予備パーツとしても使えます。すごい。
あとは体毛。
髪の毛もムダ毛も今の人類には全く必要のないものですが、髪の毛(ハゲは除く)と眉毛は自己表現や意思疎通のためのパーツとして現代社会では存在意義があります。
この本で紹介されてる21のパーツは、人類からいずれ完全に消えてしまいそうなものでも、生物として何か役割があったり、人為的に役割を与えたりして活用されうるものも多い!ってことを知りました。
ただ、人類の今後としては、我々ホモサピエンスはこれからは肉体のどこかのパーツを進化させたり無くしたりするのは自然環境任せではなく、遺伝子やらなんやらを人工的に改造していくんだと思います。
そういうの「倫理的に問題だ」ってやめさせたい人もいるでしょうけど。
でも、ぶっちゃけ今の時点で、長掌筋腱を靭帯に移植するだけでも既にもうかなりの改造です。
遺伝子操作は神への冒涜だけど、臓器移植とか血清とかワクチンとかは別に冒涜じゃないよ!って理屈はちょっと虫が良すぎると思います。
なんてことをチラっと思った本でした。
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