大今良時が週刊少年マガジンで連載してる「不滅のあなたへ」読んで、泣いてしまいました。
この漫画は好きで読み続けてはいるのですが、実のところ物語の細部がきっちり頭に入っているわけではありません。
初期の部分も忘れてるのもきっと多いです。
でもそんな状態の私でも今週の話は読んでてつい目頭が熱くなってしまいました。
普段は読み方も浅いし「感想をブログに書こう」と意識しつつ読んでるわけでもないので、好きで読んでるとは言っても、感想を書けるだけの下地が自分にはないと思ってます。
それでも今回は書きたいと思いました。
私は大今の漫画は「マルドゥック・スクランブル」も「聲の形」も好きで、心にくるシーンもありましたが、どちらも泣くほどではありませんでした。
「不滅のあなたへ」もそうかと思ってましたが。
今週は、フシが瀕死のトナリに頼まれて、今まで彼が会ってきてそして死んでいった人たちの姿になって次々紹介してあげる話でした。
ずるいわこんなん泣くわ。
フシは長い時間を生きてきて自分の大事な人が死んでいくことだけしか経験してなくてそれが辛いから人との関わりを絶って40年も生きてきました。
フシが具体的にどういう存在なのか本編中では断片的に部分的に明かされた気もしますが、それすらも私はあんまり把握してない有様です。
第1話でフシ(と後で名づけられるこの主人公)が謎の物体から狼の姿になって名も知らぬ少年に出会って、その少年が死ぬと、狼だった物体が次に少年の姿になった…のは覚えています。
フシは死の間際のトナリに、まずはデフォの、その少年の姿になって見せて、言葉少なげに、しかし自分が不死身なだけでいかに無力かを痛感するような語り口で紹介するのがもうこの時点で読んだ瞬間に悲しくなりました。
しかもそれがマーチやグーグーたちと立て続けに出てくるんだから、ここで私もう目に涙が浮かびました。
リーンになったときにはフシ本人が言葉を詰まらせてました。こっちもプルプル目ウルウル。
そこからは今まさに目の前でトナリ本人が死のうとしてる島編の人物の紹介で、トナリとサンデルに自分が変身できないことから彼らが今もまだ生きてることに気付きます。
でもトナリは当人だとフシに気付かれないままで、トナリをどう思ってるかフシに尋ねて「感謝している」と答えてもらってとても嬉しそうです。
最期のトナリの言葉は、まるで、マーチやグーグーたちフシと出会って死んでいった人々みんなの気持ちを代弁しているようでした。
「生きててよかったと感じる」と。
なんか本当にマーチたちはみんなそう思ってたような気がします。
ここで涙こぼれました。
すごいなあー。
さすがです大今良時。
すごい漫画家だとは思ってましたが、ここで泣かされるとは!
なんか火の鳥やロマサガ2にちょっと通じるものを感じました。
フシはこれまで大切な仲間をみんな自分が元凶で死なせたと思って苦しかったのでしょうが、決してそうとは限らないことを彼は実感できたでしょうか。
仲間の死を看取り続けて自分だけ生き続けていく辛さがほんの少しでも楽になれたでしょうか。
今週は本当に素晴らしかったです。
今私ブログ書くために本編読み返してたらまた涙出ました!