週刊少年ジャンプ Dr.STONE Z=32 「BRAIN & HEART」
少年漫画で臆病なキャラが勇気を振り絞って頑張るシーンは熱いものです。
今週のドクストは銀狼がまさにその役を担ったわけですが、さてどんな感じだったでしょうか。
毒ガス、硫化水素が充満する窪地の泉に硫酸を採取するミッション。
先週の千空とクロムの友情のやりとりを経て、2人でバディを組んで挑むことになりました。
手作りのガスマスクを2セット用意して!
そして今週の冒頭ではなぜか銀狼が「行きたくない!」とごねています。
ガスマスクが不要な範囲くらいまでは銀狼も連れて行くつもりだったのでしょうか。
それでも頑固拒否なのでやっぱり2人だけで硫酸湖に出発。
現地ではガスマスクは一応しっかり機能しているようです。
クロムはびびりまくりですが、千空は恐怖に理性で立ち向かって必死に平常心を保つ姿をクロムに見せつけて、それを見たクロムも自分を奮い立たせてミッション開始です。
場面変わって千空科学王国の本拠地では銀狼がいまだに震えたままです。
さてこの銀狼というキャラですが、少年漫画で臆病なキャラが勇気を出すシーンは熱い…ということは逆を返せば熱いシーンを描くためにあらかじめ臆病なキャラを用意しておくということになります。
彼はかなりしょうもないキャラとしてこれまで描かれてきました。
前々回でも私はブログで「いいところ無しで悲しい」と書きました。
今後いいところを見せてくれるのかなと少し思ったりもしていましたが、それが今週というわけでした。
怖がりな自分に言い訳をしている銀狼の悪態というか愚痴を聞いてあげたのは職人カセキでした。
カセキじいさんは銀狼を決してバカにせず「主はちーとも弱くない」と理解を示します。
臆病であることは生き残る秘訣なのだと。
(そういえばゴルゴ13のデューク東郷もよく臆病を自認してます)
そしてカセキはガスマスクをさらにもう1セットわざわざ作ってあげるという超親切対応。
「行け」という無言の合図です!
そして場面は再び硫酸湖。
千空とクロムが作業しているのですが…今週このシーンは残念だったというのが正直な感想です。
千空たちがピンチになって、そこに銀狼が駆けつけるというシーン。
そのピンチのなり方があまりにも不注意すぎます。
まぬけと言ってもいいレベルのドジをやらかしてて、千空ってこんな不用意な労働災害起こすキャラ?って思いました。
臆病なキャラが勇気を出して頑張って活躍するシーンを作り出すために用意された仲間のピンチの状況がちょっとまぬけすぎて無理があります。
千空は硫酸に完全に背を向けて全く後方確認してないし、クロムはいつもの厚底サンダルで駆け出しちゃって足を踏み外すし。
超危険な作業現場の行動としてどっちも不注意すぎて、堅実な相互安全確認しないならせっかく前回熱いやりとりまでしてバディになった意味がないです。
普通の10代の少年だったら仕方のないミスなのかもしれませんが、千空がそれをやったらちょっと愚かに過ぎます。
私が千空を買いかぶっているのかなあー?
でも千空が基本的な労災の知識もない人間だとはどうしても思えません。
ついでにもうひとつ思ったことを言うと銀狼が勇気を振り絞るシーンってここでよかったのかなあーと思わなくもないです。
御前試合とか(今後あるであろう)司軍団との戦いの時とかまでとっておいてもよかったのではと。
でもまーこれは、そのときには作者はもっといい構想があるのだと期待したいです。
今週はせっかく臆病な銀狼が理性と勇気を奮って活躍するいい話で、千空とカセキの前フリもよかったのに、ピンチシーンだけが残念でした。
しかしともあれ、銀狼の頑張りのおかげで硫酸とその付近の鉱物などの採取には成功しました。
万能薬サルファ剤を作ると決めてもう12話過ぎました。
入手が困難な材料集めはこれで完了でしょうか? 次回に続く!