週刊ヤングマガジン今週号の賭博堕天録カイジ第245話「先途」、すごかったです。
結論から言っちゃうと総集編でした。
「まるで総集編のようでした」ではなく「総集編でした」です。
アニメとかじゃなくて雑誌連載漫画で総集編って見たことありますか?
作者急病とかで休載してページ穴埋めのために担当編集者がまとめた記事でもなく、作者自身による総集編です。
賭博黙示録カイジ、賭博破戒録カイジ、賭博堕天録カイジ、賭博堕天録カイジ和也編、賭博堕天録カイジワン・ポーカー編。
1996年から連載してるんですね…。
アカギ 〜闇に降り立った天才〜などなどの作品もあり、昔はすごかった漫画です。
そう、このカイジとアカギは本当に昔は素晴らしかったけど今はもう見る影もない漫画の代名詞のように扱われている作品です。
アマゾンのレビューなんかは、私個人だけでなく一定数の人々がそう思ってる根拠の一つになるかと思います。
昔のすごかった点は無数にあります。
キャラクター、ギャンブル勝負のあっと驚くトリック、セリフ回し、独特な絵もむしろ味わい深いと高評価に繋がっていました。
今ひどいと言われてる点は端的に言って引き伸ばしです。
アカギで言えば昔は単行本1冊で麻雀の1回戦を描いてたのが近年は配牌だけで1冊費やすようになっていました。
その引き伸ばしの極致が今週号のカイジでした!!
前回のラストが、カイジVS和也のワン・ポーカーの正真正銘の最終勝負、お互いに負けたら死ぬ状況でした。
そしてお互いカードを出して今まさにカードめくってオープン!で最終ページ。
で、今週号がそこからの続きです。
さあ冒頭でカードがオープンするぞという瞬間に…「思えば」「振り返れば」!
!?
振り返れば?
そう、ここから今までの経緯を本当に振り返ってしまいます。
11ページ使って。
絵もこれまでのコピー?(違ってたらすいません)
そしてそこから8ページ使って前回と同じ今まさにカードめくってオープン!のシーンを繰り返します。
それで今週号1話やってしまいました。
つまり今週号は全く読まなくてもいい内容だったわけです。
最終ページは文字だけです。
いやー、まじですごい…。
長期連載してる漫画が内容の薄い回ばかりを繰り返しダラダラと連載の継続のためだけにそうしてるんじゃないかと思ってしまうことがあります。
今回のカイジはそう言われてる作品群から頭一つ突き抜けました。
福本伸行はこれで原稿料と単行本化された暁の印税を得るんですよね…。
近年では刃牙道の勇次郎のコピペ回、VECTOR BALLの最終回などなどが私にとって「ある意味で超すごい」回でしたが、今回のカイジはそれらを凌駕しました。
カイジなのに開示せず。