第4話「Z=4 純白の貝殻」
大樹と千空にとっては本来はここで復活させる予定のなかった人間、獅子王司。
前回3人を「知力、体力、武力」と言ってましたから、筋力やスタミナは大樹のほうが上なんでしょうか。
でもそれでは「霊長類最強」の格闘能力を持っている司に勝てるわけもなく、彼は3人しかいない社会で自動的に頂点に立ちます。
そして自分が殺したライオンをさばいて食べると言います。
自然に感謝する狩人の精神のやつです。
あと千空はエボラの調査でアフリカに行ったこと、そこでライオン食べた経験がありました。
ってことは千空は医学にも精通している?
作中ではさらりと流してるけど結構重要な情報かもしれません。
ほんとなんでも知ってるな千空。
ライオンのまずい肉はありがたく食べて、毛皮はそのまま司の服になりました。
肉食動物の肉はまずくて、草食動物はおいしい。
ジョジョでミスタが言ってました。
そういえば食肉用の牛の多くはもはや草でもなく飼料用トウモロコシを与えられています。
そういう牛肉は安くて、草で育てられた牛はgrass fed beefというワンランク高級品。
飼料用トウモロコシってのはどうもアレで、それ栽培するくらいならそこで人間用のトウモロコシ作れば世界の食糧問題良くなるんじゃないのー?などなどの人間のエゴ的なものが見え隠れするアレです。
この人間のエゴはさっきの司の殺した獲物への感謝と対極にあるやつです。
司はきっとこういうのを嫌うことでしょう。
うん。
司は実直で穏やかな性格の3人目の仲間となりました。
司の狩猟能力のおかげで食料の余裕ができて、やっと文明の第一歩に進めるらしいです。
あ、そうか、これまでの一年は今をまず生きるための作業以外は「復活の水」の製作に全てを注力していたってことですね。
で、その第一歩とは、スマホ。
ではなく炭酸カルシウム、石灰でした。
(大樹はギャグシーンやその場の勢いのためによくとてつもないバカキャラになってしまう)
その用途は4つ。
農業の肥料、モルタル、石けん。
あ、石けんはまだなかったのね。
油も必要だけど、狩った生き物の脂を使ったのでしょうか。
4つ目については千空はとぼけます。
司を警戒してのことですね。
大樹は石灰の原料である貝殻収集に励みその間に千空と司のやりとり。
司は幼い頃は貧しく妹を病気で亡くした過去があることがわかりました。
そのとき自分が妹のために精一杯できることを金持ちの心無い中年男に踏みにじられた。
それが世の中の中高年全員への嫌悪にまでこじられているようです。
まー…なんだ。
こじらせてます。
私は読んでて「説得できるんじゃないの?」と思わずにはいられませんでした。
人が増えればそれだけ医者も建築家も必要になるし千空一人で手が回るわけがない。
でも、説得はできないんでしょうねー。
ジャンプだしね。
司にとっては今の世界は自分の理想を叶える大チャンスで自分の最強がいかんなく発揮できる今万能感に酔いしれているのかも。
説得できるとしたら一勝負して負かした後かな。
千空も千空で司の理想に対して真っ向から自分の目標を掲げて立ち向かっちゃいます。
「ちょっと妥協しちゃってもいいんじゃないの?」と思ってしまいます。
例えば「まずは人類全員をわけ隔てなく復活させるけど、その後に心の汚れた言動の大人がいたら殺してもいいぜ」とか。
あと実際、石像を壊すのと人を殺すのは重みが全然違います。
文字通り物言わぬ物体を壊すだけなのは比較的楽でしょう。
でも生きた人間を殺すのは向こうも必死で抵抗だってしますし、なにより精神的にかなりきつい…と思う。
いや司ならできてしまう?
お互いに説得も妥協もしないしできない緊迫した場面に、大樹が乱入。
またとてつもないバカキャラに。
千空にとっては余計なこと以外の何物でもないけど、司にとっては大樹の天然が今後救いになったりするのかな?
なぜ大樹が先走ったかというと杠復活が最優先だからで、次回に続く!