第2話「Z=2 FANTASY VS SCIENCE」
大樹にとって原始ライフのスタートとなる第2話。
狩猟採集生活です。
すでに千空が一人で半年間頑張って家や小道具はいろいろと出来ているのでスムーズに事が進みます。
食料の確保は千空一人のころより格段にはかどって食生活が向上した模様。
塩があるのはデカイですね。
海がそばにあるのは幸いでした。
でも海岸沿いとなるとやっぱりどうしても地震の津波を想像してしまいますが、そこはさすがに高台に家を構えるとか対策考えないわけはないですよね。
とりあえず棲家は樹上に作ってはいます。
もう地震速報も天気予報すらもない世界ですし、自然災害まじ怖い。
ダムがないから洪水の発生もありえます。
千空は空とかを見て自力で天気予報する知識も持ってるでしょうか。
毒キノコの判別はできる。
一度読んだ本は全て記憶できてしまうみたいなタイプの天才?
大樹は広範囲での採集ができるようで、酸っぱいブドウを発見します。
うむ、わかりやすい伏線です。
それはそうと自分が眠ってた洞穴にも行き当たります。
洞穴にはコウモリの糞を元に「硝酸」がポタポタと発生していることが判明します。
千空と大樹は硝酸のおかげで石化解除できたらしいです。
コウモリが洞穴を住まいにして何年経っているのかわかりませんが、たぶん10年や20年ではないでしょう。
数十年以上も石像が硝酸を多く含んだ土壌に触れていたから二人の石化解除が促進された、というのが千空の仮説。
先に目覚めた千空が洞穴を観察してそう仮説づけて、そばに大樹の石像が埋まっていたことも発見して、大樹の石像をより高濃度の硝酸が直接当たる場所に移動させておいたことがわかります。
そのへんの石像をいきなりそこに置いてもすぐの解除は困難だろうけど、同じ場所にいて同じように何年も硝酸を浴びていた大樹の石像なら解除を促進できるかもしれない。
第1話で大樹と再会できたのは千空にとっては必然の結果であるとわかっていたのですね。
気合いとか志とかいうより理論的な根拠があった。
千空は既に無数の小鳥の石像に解除実験を繰り返していました。
試行錯誤を繰り返して次の一手として欲しいものがエタノールそしてナイタール液。
ナイタールは金属加工に使われる薬品ですね。
で、ブドウ。
ブドウからワインを醸造しさらにブランデーへと蒸留するわけですが、かなり苦労しています。
一冬越しています。
体を壊さず冬を越すってのはかなり大変でしょう。
サバイバル物語ではここでいかに冬を越すかを力点を置いてじっくり物語を描くこともできましょうが、あっさり流すことにしたんですね。
他作品ではさいとうたかをの「サバイバル」はかなりじっくり描写していました。
昔軽く読んだ記憶では、ネズミによる獣害がかなり深刻だったような。
「サバイバル」はリメイク作品もありました。
オス二人だけで1年間過ごすってどんな感じなんでしょうかね。
やることは山ほどあるし二人には目標、モチベーションがあるから耐えられるんでしょう。
寂しいとかつらいとか感じても頑張っていける。
それに大樹は既に両親を亡くしてるし、千空の家族は不明ですがもしかしたら全員破天荒な天才型で死生観も達観してて「家族に会いたい」「家族(の石像)が無事か心配」という悲しさに気持ちを割かれることもあまりないのかもしれません。
まあ石化されて身動き取れなかった3700年間に比べたら天国なのは間違いない。
そして実験は百数十回目にして「ようやく」というか「もう」というかついに成功します。
鳥や人間に施された石化をものの数分で解き、目覚めてすぐに活動できるくらいの完璧な解除薬の製法を確立します。
この鳥はコルリかな?
硝酸だけだと解除に数十年か数百年かはかかるけどナイタールなら劇的に速効で解除できました。
これまでの試行錯誤は硝酸とエタノールあるいはさらに他の何かをどれくらい配合するかを苦心してきた?
それなら多少配合が悪くてもナイタールでさえあれば数日か数ヶ月でゆっくり解除できるものもあったんじゃないかって気もしますが、そこもまあ気にしないで重要アイテムゲットの喜びを素直に感受しましょう。
あと千空は「唆る(そそる)」というのが口癖の様子。
「そそる」では一発変換できない動詞です。
「唆られる」ではなく「唆る」です。
ちなみに「唆す(そそのかす)」だと変換できます。
感極まる大樹はついに杠の救出を決意して次回に続く!